見出し画像

コロナ以降の良いメンタル変化 ~DMI自主調査結果より

皆さんこんにちは。電通マクロミルインサイト(DMI)の工藤です。

本日は、DMIの人と生活研究所での取り組みを紹介致します。

人と生活研究所は、DMIが培ってきた定量・定性・解析力をベースに、“人”を基点とした新しいリサーチ手法、トレンド・未来に関する多角的な情報・メソッドを開発、情報発信していく機関です。
現在は主に、以下の取組を行っています。

①ウェルビーイング研究
どのような状態を人は幸せと感じるか。人が幸せと感じる状態の法則を解き明かし、類型・マーケティングツール化。企業活動のウェルビーイング促進を支援していきます。

②トレンド予測、未来予測
withコロナを踏まえた、生活者予測、マクロ環境、生活スタイルや価値観の変化、業界の兆し事例を収集。短期トレンドからより将来を見据えた2030年代の未来予測まで支援をしています。

③ソリューション提案支援
調査知見をベースに、中計策定支援、事業創造支援、商品開発/サービスコンテンツやコンセプト開発をワークショップ、アイディアソンの手法を使いながら支援しています。

本日は、ウェルビーイング研究の結果として「これからのウェルビーイング/コロナ以降のメンタルの良い変化分析」をご紹介致します。

ウェルビーイングとは何か

ウェルビーイング(well-being)とは、直訳すると「良い状態」「良きありかた」という意味です。人々が身も心も社会的にも良き状態にあるという概念で、日本語では「幸せや幸福」が近い言葉にあたります。

人生100年時代と言われる中、長い人生をいかにより良く・幸せに暮らすか、経済成長だけではないSDGsやサスティナビリティ実現の必要性、
企業における従業員の精神的充足も含めた健康経営、組織力や生産性向上観点、等そして2020年、「新型コロナウイルス」とその感染拡大防止策で様変わりする生活の中、個人としてどういう生き方をしていくべきか
自分たちにとって望ましいニューノーマルな生活、社会とはなにかを考え始める企業・個人も増えています。

このような社会背景の変化から、最近ウェルビーイングへの注目が高まっています。


人と生活研究所のウェルビーイングの取り組み

人と生活研究所では、企業がより生活者のウェルビーイングを促進する活動を支援できるよう、取り組みを開始しています。

今後も「人々のウェルビーイングな状態はどういう状態なのか」を解き明かし、商品サービスの提供価値や、社会的使命に沿った企業活動のヒントとなる施策を今後展開して参ります。

本日は、第一弾として自主調査結果「コロナ以降におけるメンタルの良い変化の要因分析」の調査結果をご紹介致します。
詳細な調査結果は、こちらをご覧ください。

「コロナ以降のメンタルの変化調査」の目的

今後のウェルビーイングな社会の姿とは何か”の理解のため、コロナ禍における良い変化、特に生活者目線でのメンタル面での良い変化に着目しました。

コロナの影響によって、失ったもの・変わってしまったもの、悲しみ、不満はたくさんあります。ただコロナによって悪いことばかりではなく、新しい良い変化を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
コロナを転換期とした場合に、どんな状態が生活者にとっての良い状態なのかを探るべく、メンタルの良い変化に着目しました。

脳神経科学や心理学でも、良い面・ポジティブにあえて着目するだけで、より良いことに意識が向き、気持ちも明るくなる、そんな研究もされています。このコロナ禍においてポジティブに目を向けそこに気づくことは意義があることと考えます。

26%がコロナ以降「メンタルに良い変化が起きた」

2020年9月に、「Q,新型コロナウイルスが流行する以前と比べて、現在のココロの健康状態が良くなったか、悪くなったか」を尋ねると良くなった計が26%、悪くなった計が34%、変わらないが40%でした。

コロナ流行以降、心の健康について悪い変化が起きた層がもちろん多いですが、良い変化が起きたとする層も26%存在します。特に若年、男性10代20代/女性10代でよくなった(計)が多く4割弱いました。

画像1

画像2

生活者に起きたメンタルの良い変化とは、

そこで、メンタルの良い変化が起きた方々に着目し、どんなメンタルの良い変化が起きたか、なぜ良い変化が起きたと思うか自由回答をまとめました。
メンタルの良い変化の内訳・要因の上位は以下になります。

1位:ストレス・しがらみからの開放
2位:ゆとり・余白時間の増加
3位:家族関係の深化
4位:内省・感謝等心の持ちようの変化
5位:規則正しい健康的な生活
6位:趣味への邁進・新しい趣味づくり
7位:運動・筋トレで心が前向きに

これらの変化は人々が意識的に行うことだけでなく、企業が自社の商品やサービスを通して促進・アシストしていくものにできるのではないでしょうか。

調査結果の考察

今回の分析を通じ、コロナ禍においても、その変化や新しい生活様式に、ポジティブに対応しようとしている生活者の姿が確認されました。その適応や、メンタルに好影響を与える行動や生活は、コロナ禍だけでなくても、よりウェルビーイングな生き方につながる有効な手法・ヒントと考えます。

より詳細な記事はこちらを御覧ください。

”人と生活研究所”では、今後もこのようなウェルビーイングにつながる法則を見つけ出すことで、企業活動のウェルビーイング促進施策を展開していきます。

次回予告

次回のウェルビーイング企画は、本調査結果をもとにした、有識者へのインタビューをお送りします。インタビューにご登壇するのは、ニューロサイエンス(神経科学)の専門家である青砥瑞人さんです。楽しみしていてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。引き続き、DMI noteをよろしくお願い致します。