shota m.

30代男性。法人営業。写真を撮るのが好き。

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マガジン

  • 純粋エッセイ

    文章のみ。人生の感想文です。共感したら「いいね」してください。

  • 自己紹介

    私が変わるから自己紹介もかわります。履歴です。

  • 食い意地を張る男が一人で書く

    2023/12/1-25 毎日連続投稿 https://adventar.org/calendars/8586

  • さんぽ神

    さんぽ神というボードゲーム( http://drosselmeyers.com/?pid=150692724 )のプレイ履歴です。季節に一度ほど東京周辺を散歩しています。

最近の記事

  • 固定された記事

わたし、について(2024.9.18)

はじめに ほぼ同じタイトルと構成で自己紹介をする記事を過去2度書いている。前回は前々回から半年ほどで更新していて、そのとき「身の回りにあれこれと変化があり」と書いていた。それと比べものにならぬほどの時間が過ぎたし変化がありつつも、物を書く気力がどうも起きず放置していた。しかしながら昨日オフィシャルな場でこのnoteの存在をチラ見せしたので、今後露出を増やすことを鑑みて更新しておくこととする。 昔のことについて書き換えることはしないが、触れていることが変わったときには適宜文

    • ぼくたちはどう生きるか

      年々増えていく悩みがある。年々どうでもいい話ができる相手が減っていくことである。おそらく本当に何も考えないで話せる相手というのは、肉親くらいしかいないのではないかと思う。いや、肉親でさえ怪しいときがある。私の本音など何の価値もないわけで、そんなものをさらけ出されても不快なだけで、共感もなく、ただただ読むのに、聞くのに費やした時間を返してくれ、と言われかねないもののように思う。したがっていつぞや躊躇なく頭の中を垂れ流すかのように、心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書き尽く

      • まわらない頭で吊革につかまる

        満員電車に揺られて会社にたどり着くまでの間に、自分の汗だか前に立ってた通気性の良いポロシャツを着たおっさんの汗だかわからん感じで、じっとりシャツか湿っているが、気持ちだけはフレッシュなのだと自分に言い聞かせて仕事を始める。はじめに描いてた未来予想図通りの物語ではないものの、それもそれとして楽しめる人間が人生1番得をする気がしている。そもそもそういう損得の話で生きていくのかと問われると難しい顔をしてしまうのだが、得られるものは多ければ多いし、嫌いなことはやりたくないし、楽しくな

        • 夜行

          20時ちょうど、東京駅の10番線乗り場は大きな荷物を下げた人たちが全ての乗降口の前に綺麗に列をなしていた。土曜日の夜、テーマパークで1日遊んで買えるような女の子たちや、プロチームのユニフォーム姿で汗をかいた男の子たち、スーツにいくつかお菓子屋の紙袋を持ったサラリーマン、買い物帰りの女性、老若男女がおそらく帰り道のいで立ちで列車を待っていた。 私は半袖の黒Tシャツにスキニーのデニム、シンプルな青いスニーカーで立っていて、背中の黒いリュックは数日分の着替えやノートパソコンを詰め

        • 固定された記事

        わたし、について(2024.9.18)

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        記事

          ノンフィクション

          いつか忘れたある日のこと、たまたま興味本位でのぞいたアダルト動画の本編が終わったあとに、特典映像として添えられた映像が本編以上に印象に残ってしまったということがある。このエピソードがあれば、そういうものが好きな人はきっと誰のことだかわかってしまうだろうし、もしかしたら同じような経験をした人がいたかもしれないし、もしかしたらそういう風にして目立たせて映像を売ろうとしたプロデューサの意図があったのではないかと思った。意図したならば、気を衒うならここまでしなければならないのかとも思

          ノンフィクション

          情報でもなんでも食ってやる

          たとえば、有名産地の肉のように、実質として他のものと大差ないのに名前だけで大きく価値を持たせたようなものを食べる様について、「情報を食う」という言い回しをすることは知っている。少々他人を中傷するような場面で使われることが多いように思う。ところで、スティーブ・ジョブズのプレゼンは新商品の紹介であったわけだが、その中身について取り上げると言うよりは、その商品があることで出来上がる生活様式のような物語を述べていくようなものだったそうだ。そういうわけで、Apple製品を買うのは「情報

          情報でもなんでも食ってやる

          絶海の孤島で生きるということ

          生きていく上で必ず避けては通れないのが競争になる。朝起きて家を出るまで時間に追われ、これはある意味競走のようだがそれは置いておき、他の住人のいない隙を狙うようにエレベータに乗り、ほかの人を気にしながら駅まで歩き、列に並んで待った電車の椅子を確保しようと競っている。会社へ行けば同僚と営業成績の競争になったり他社とシェアの競争、ややこしいステイクホルダーたちに対していかにプレゼンスを向上させるか腐心し、諸々に疲れて家に帰ってきたくせに家のテレビをつければプロ野球のペナントレースの

          絶海の孤島で生きるということ

          福岡行ってみた 2/2

          数か月前に行った友人たちとの福岡旅行について、これまた数か月前に旅行の中で撮影した写真とともに思い出を振り返る記事を書いた。 このときタイトルの末尾を「1/2」と書いており、本文も旅行の途中で終わってしまっており、この記事は続編となる。終わった話を蒸し返しているもどかしさを多少感じてはいるものの、やり残しているもどかしさもまたあるわけで、あれこれ考え考えるよりはやってしまったほうが気持ちも楽になる性格なこともあり、時間は経ってしまったが続きを書いていくことにする。 202

          福岡行ってみた 2/2

          君のために夏を終わらせよう

          人と人とがわかりあうためには間違いなくコミュニケーションが必要だ。文字だけでも良い、会話だけでも良い。時には目線を交わすだけでも、言いたいことが伝わり、感じ取りたいことが理解できたら十分なのだ。往々にしてコミュニケーションの巧拙は発信者側のスキルとクオリティによって判断されがちだと思う。特にスピーチ大会、ディベート、ドキュメント作成、キャッチコピー、あらゆる場面で発信に対する特別なスピリットを感じさせられる場面がある。それに対して受け手を評論する文脈は限られる。まあ、人材育成

          君のために夏を終わらせよう

          時間は過ぎるということ

          たまに夢に見ることがある。一言でも君から返事が返ってきたら、そのつぎに僕はなんと返そうかと考える夢を。来るはずのない返事を待ちはじめてからどれくらいたっただろう。おぼえていない。季節がいくつか、いや、いくつか程度では数えられないほどすぎて、髭がのびて、いろんなことを覚えて、いろんなことが出来るようになったのに、肝心なことは忘れている。 たまに電車に長い時間乗ると考えごとをする。街のどこかで君に出会したらどんな顔をしようかと。あるはずもない遭遇に期待していただけで、どれだけの

          時間は過ぎるということ

          ロックンロールがきこえる

          職場で音楽を聴きながら作業をしていたら、やれ代表電話に気付かないから、だの、質問しづらいから、だの、諸々の文句をつけられたことがあるので、なんとなく音楽を聴きながら作業するのは職場では忌避してきた。マイクのついたイヤホンが小さくなってくれたから、今となってはデスクでオンラインの会議に入っていることも珍しくなく、音楽を聴いているのと見た目ではなんら変わらないことに気付いた。そういうわけで最近は音楽を聴きながら作業をしているわけだけど、やっぱり自分の好きなものが絶え間なく耳に流れ

          ロックンロールがきこえる

          切り出した数枚のフイルム

          心が折れた夜のしじまに、思い出したかのようにお前に届けたい。伝えたい気持ちは概ね言葉にならない。なんとなく、そんな風にあって、こんな風に流れて、あんな風に掴みどころがない。「あー」とか「うー」とか音だけが口をついて出るだけで、だからこそキーボードを指が滑っていっても、やっぱり物書くのは向いてないんだなって分かる。上手に言葉を使いたくて、1週間に一度は何かを書くのだと決めて、なんのためにしているのかよくわからなくなって、1か月に一度くらいでいいやと思って半年が近づいてきて、もう

          切り出した数枚のフイルム

          言いたいことが言えない僕たちへ

          始発駅に住もう。座って通勤しよう。狭い部屋で窮屈な思いをしながら高い家賃を払うことで、喜ぶのは不動産業者くらいではないだろうか。広い部屋でふんだんに陽のひかりを浴びて生活し、家賃も抑えつつゆっくり座って優雅に通勤するのだ。多少時間がかかるとはいえ、結局会社の隣に住むわけでもなければ会社も引越することを考えると通勤時間はかからないことないのだから、多かれ少なかれなんらかの時間がかかる以上はどんぐり乗せ比べというわけである。 かつて私は渋谷のIT企業に勤めるにあたり、通勤を極力

          言いたいことが言えない僕たちへ

          新しい季節の泳ぎ方

          とにかく眠い朝は夜更かしによって作られる。人はなぜ翌朝の辛さをわかっていながら夜更かしをやめられないのだろうか。1日の間にやっておきたいことが山のようにあるとついつい1日は24時間では足りなくなる。となると自分の意識の下にない睡眠の時間が1番優先度として低くなり蔑ろにされる。少なくとも私はそうしてしまう傾向がある。寝なければなんとかなるかな、と甘い考えをしてしまう。それなりの気力でto doリストは消化できたとて、一方睡眠負債はたまる。私の場合は寝不足が続くと食欲に制限が効き

          新しい季節の泳ぎ方

          どうでもいいことで損するなよ

          ご存知の通り中学に上がったくらいからライトノベルや深夜アニメにどっぷりと浸かり、物語の豚として無意味に肥えてきた自覚があるのだが、そのきっかけの一つとなったのは狼と香辛料だったと思う。こちらが4月からリメイクでテレビ放映されるときいて驚いている。もう十数年前の作品で2クール制作済みであるから、制作発表の中身は続編の告知だろうと思って中身をちゃんと見ていなかったからだ。主演の声優も台本もらうまでは続編だと思い込んでいたという。 リメイクとはいえメインキャストの2人は変わらずな

          どうでもいいことで損するなよ

          深夜2時のセレナーデ

          街が寝静まった頃合いを見計らって、少しの荷物だけをまとめたリュックサックを背負い、自転車でおもむろに幹線道路を進む。人はまばら、そもそも歩いているのが不思議な時間ではあるけれど、彼らにも彼らの目的があって、それは僕と同じ。住宅街を抜けて長い坂道を立ち漕ぎで上がっていくと首都高の効果が傘になるように覆い被さって心なしか交通量も増えてくる。だんだんと周囲の建物が高くなっていき、高架道路で鉄道を越えると人はほとんどいなくなって車はタクシーばかりになる。 暗いオフィス街のなかで煌々

          深夜2時のセレナーデ