侍ジャパン強化試合の炎上騒動。欠けていたのは敬意だけではない。
先日、ある出来事が話題になりました。
WBCに向けた強化試合、侍ジャパンvs.オリックス。独占配信したアマプラの実況に、多くの批判が集まったのです。
2回、侍ジャパンが早々に7点もの大差をつけると……、
「侍ジャパン、楽勝ムードです」
8回、ホームランが出ればコールド成立という場面では……、
「さあ村上、2本目のホームランでゲームを終わらせろ!」
オリックスなんて引き立て役とばかりの扱い。さらには侍ジャパンの選手に対しても無遠慮な発言があり、Twitter上では「アマプラの実況」がトレンド入りしました。
僕もこの配信を観ていました。
正直、腹立たしかったです。オリックスがちんちんにされた上、どうしてそこまで言われなくてはならないのかと。
たくさんの方が指摘した通り、選手への敬意が欠けていたと思います。しかし、僕はそれだけではない気がしているんです。
この配信に欠けていたもうひとつは……、
〝客観的な視点〟ではないでしょうか。
今回は、完全に〝お祭りムード〟でした。実況席は砕けた雰囲気で、視聴者からはTwiiterを通して質問を募集。コメントを拾っては侍ジャパンとWBCのことばかりを話し、オリックスの選手にはほとんど触れませんでした。
「WBCに向けて、侍ジャパンを盛り上げることが一番!」
制作サイドのねらいは、確かに間違っていません。ラジオの名物アナウンサーを実況に起用したのも、地上波とは違うカラーを出したかったからだと思います。
しかし、今回のように注目度の高い試合では、様々な思いの視聴者が集まるわけです。僕のようにオリックスの目線で楽しみたい人はいるし、お祭りムードではなく、本番直前の真剣勝負として観たかった人もいたかもしれません。中立で抑えめな実況が好みの人もいるでしょう。
これらのことをどこまで想像し、配慮できるか。〝主観的〟ではなく〝客観的〟な視点で見渡していけるか。
多様化が叫ばれる世の中だからこそ、より重要になってきているのではないでしょうか。
偉そうに書いていますけど、これって僕も肝に銘じなくてはならないことなんですよね。仕事でも、noteでも。自分を戒めたいと思います。
余談になりますけど、人見知りは客観的な視点で物事を見ることに向いているそうです。
話しかけたら迷惑と思われないか、自分の態度・言葉でよくない印象を持たれるのではないかと怖くなる。それって相手の視点を想像しているってことですよね。
だから、もしもあなたが人見知りで悩んでいるなら安心してください。それは才能でもあるんです。
是非、素敵な発信を。
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