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なにかと話題だった全仏テニス。僕の心に最も刺さったのは……。

長年、松岡修造さんと仕事をしていますが、そこまでテニスは詳しくありません。しかし、そんな僕にとっても今回の全仏オープンは印象的な大会でした。

男子シングルスは西岡良仁選手が、自身初のベスト16入り。

近年、男子テニス界は大型化が進んでおり、TOP30の平均身長はおよそ190センチ。そんな中、西岡選手は170センチという小柄な体で躍進しているんです。

修造さんによると、西岡選手の持ち味は〝フラストレーションテニス〟。小学生のときから相手を翻弄してイライラさせることを得意としていたそうです。

そして、今大会はこの選手も話題になりました。

混合ダブルスで優勝した、加藤未唯選手。

女子ダブルスで起きた失格騒動は、大きな波紋となって広がりました。

ボールパーソンに対する、加藤選手の配慮不足を指摘する声。

主審に加藤選手の失格を促した対戦相手には、非難の声。

ビデオで問題の場面を確認しようとしなかった運営責任者には、疑問の声。

まあ、様々な声が挙がっております。僕としてはビデオ判定に関する杓子定規な対応にモヤモヤ。ボールのイン/アウトよりも大事なことだと思うんですけどねー。

しかし、今大会はなんと言っても、17歳の快挙でしょう。

車いすテニスの小田凱人選手が、男子シングルス優勝!

小田選手については、今年1月に『報ステ』で企画をつくりました。

彼が骨肉腫と診断されたのは、9歳のときです。当時、本気でプロのサッカー選手になることを夢見ていましたが、断念。命を脅かす病との闘いが始まります。

車いすテニスとの出会いは入院中。画面越しに見た国枝慎吾さんのプレーを見て、強いあこがれを感じました。

「今度はこの道で世界一に」

VTRでは、リハビリの様子にたっぷりと尺を割きました。

そして、デビュー後には史上最年少記録を次々と更新。昨年10月にはあこがれの国枝さんとの直接対決が実現しました。

構成していて、印象的だったのはこの言葉です。

「うまくいかないのが僕の中で普通なので。そこで挫けたりっていうのは全くなくて。なので、がんが転移することも許容範囲内ですし、プレーがうまくいかなかったり、勝てなかったりしても、それが普通かなっていう風に思えるんで」

ハードモードの人生、うまくいかなくて当たり前。

それは神様からの挑戦状で、だからこそ頑張りたいと思えると言うんです。えらいメンタルです。なんだか、修造さんが初めて羽生結弦さんをインタビューしたときの雰囲気を思い出しました。

小田選手、初タイトルおめでとうございました!

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