見出し画像

②U太くん(四星球)のそばにある1曲は?

「①U太くんを育ててくれた街は?」から続く】

U太くんを支えてきた、とか、そばにある1曲って何でしょうか…めちゃくちゃ悩んでる表情ですが(笑)?

僕はね…うーん、「WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント〜」(1995)かもしれないっす。
その心は?
何やろね、歌詞がメッチャ沁みるんですよ。(歌詞の)登場人物はサラリーマンとか、普通の生活を送ってる人で。何てこともなくて、これでエエんかなぁ…もうちょっと頑張った方がいいんかなぁ…って、モヤモヤとしてる。そういう人に対して“たまには頑張ってみようぜ!”的なところを、僕はあの歌に感じてて。
サブタイトルに“〜時には起こせよムーヴメント〜”ってありますけど、僕がそもそも何かに秀でてるような人間ではないからこの曲にね、何か背中を押されるようなところがあるんですよ。グッと沁みたことがあってね…バンドをやってて疲れてたんでしょうけどね(笑)。
初めて聴いた時はまだ小学生とか?だよね。
多分ね、小5ぐらいとかなんですよ。当時、メッチャ流行ってたから歌詞を見ないでも歌えるぐらいになってたんですけど(笑)、(大人になって)改めて聴いて、“すっごい良いなぁ”って。
“温泉でも行こうなんて いつも話している”けど、“全然 暇にならずに時代が追いかけてくる”、で、“走ることから 逃げたくなってる”ってね。それで“がっかりさせない期待に応えて素敵で楽しい いつもの俺らを捨てるよ”とか…ただ一辺倒じゃない、深い歌詞やなぁって思いますね。小室(哲哉)さんと浜ちゃんの曲っていうだけで絶対的にデカいですけど。
“自分で動き出さなきゃ何も起こらない夜に 何かを叫んで自分を壊せ!”っていう歌詞の部分とか、しんどい時とかに頑張らな!ってなりましたね。すんません、自分のバンドと全然関係ないんですけど(笑)。ホンマに好きな曲、カッコええなって思う曲とか泣ける曲とか色々とある中でもね、小学校の時に聴いてたっていうのも、うん。多分、デカいですよね。

子供の頃に体験したことが大人になってまた…っていうこともあるからね。(インタビュー①で語っていたように)もしU太くんが小学校の先生になっていたら、色んなことを教えてくれる良い先生になっていただろうな〜って思ったりしちゃう。
かもしれないですね(笑)。教育実習とかも行って一応、免許も持ってますけどね。
そうそう、ちょうどこの前の「高見沢俊彦の美味しい音楽 美しいメシ」(BS朝日)のオンエアでも話してたけど…

四星球が小学校に行ってライブした様子をテレビ(※別番組)で拝見しました。とても良い企画でしたよね!
ね〜、あれは先生からの発信なんですよね。(四星球オフィシャルサイトの)問い合わせフォームに、めちゃくちゃライブが好きな先生からメッチャ熱いメールが来て。この前、名古屋のツアーにも来てくれてたんですけど、“四星球のライブを子供たちに見てもらって何かを感じてもらいたい”って。それは行きたいなと思ったけど、公立の小学校でそういうお金は出せませんと。移動だったり機材のこととか、どうしてもかかってしまう費用っていうのはあって。ギャラは要らなくても、そのことはお伝えして。
個人で出すのも、どうしても無理じゃないですか。それで先生は1回諦めたんですけど、その後“クラウドファンディングをやらせてもらえませんか?”って連絡があって。目的が子供たちのためやからクラウドファンディングも全然使ってもらっていいですよ〜って、それでいざクラウドファンディングが始まったら、数時間で(目標金額を)達成して。

校長先生も理解のある先生で、“ぜひ子供らにライブを見せてやってください”って。いつも通りのライブをして。純粋な反応が返ってくるし僕らも楽しかったし、何より先生方も喜んでくれてたし、役に立ててるっていうところで…教育大学出身のバンドとしては(笑)嬉しかったですね。

小学校でのライブの1コマ
ステージからいつもの雰囲気と違えど
衣装はいつもの…(笑)!

そうやって問い合わせフォームには出演オファーから色んな問い合わせが来てる中で、四星球としてNGなオファーとかは今までにあったのかな?
基本的にはどのオファーに関しても全てメンバーで話すんですけど、“街コンの司会”っていうのはちょっと色が違うかな…と(一同笑)。それ以外はあんまり(スケジュール以外では)、断ってないかなぁ?
そもそも問い合わせフォームから送ってくださる方って、熱を持って送ってくださってるんですよね。誰かを思って喜んでもらうために、ウチらを使おうとしてくれてる人が多いんですよ。その優しさみたいなところには極力応えたいな、っていうのはあって。
何がハマるか分かんないし、(メンバー)個々の活動は自由にやってもらってるんで。って言うのもね、バンドもいつまで続くか…って考えると、もちろん続けたい気持ちはあるけど、何らかのタイミングでもしも、っていう時に、1人の力でやって行ける何かを今のうちに見つけておく方がエェな、っていうのが絶対的にあって。1人の力で経験することがバンドに返ってきた時にまた、力になるなっていうことも思ってたんで。康雄とかは地元のテレビで週に1回、生放送でコメンテーター(「ゴジカル!」/四国放送)もやってたり(笑)、まさやんは弾き語りをやっていたり。
U太くんも例えば、サポートベーシストとしてオファーが来たりしたら…?
それね、僕、やりたいんですよ。ただ今の(四星球の)このライブ本数じゃ無理やな…って感じなんですけど(笑)。

【U太(左):四星球/ベース&マネージャー・事務所社長】
四星球(U太から左→右)モリス:ドラム&ポセイドン
北島康雄:シンガー&脚本・演出 まさやん:ギター&小道具

 2002年、北島康雄とU太を中心に四星球を結成
メンバーチェンジを経ながら2009年
現メンバー4人に落ち着く(オフィシャルHPより)

可能な範囲で聞きたいなと思っていたのは、オフィシャルサイトのメンバー紹介で、U太くんは“ベース&マネージャー・事務所社長”とある。今回のインタビューの相談をメールしても返信は早いし、U太くんが今どこまでマネージメントのことをやっているのかな、と。
なるほどですね。これは個人的な考え方なんですけど、バンドを始めた時にやっていたことがどんどん大きくなってるだけ…いや、“だけ”って言い方は良くないかもしれないですけど、元々、昔っからやってたわけじゃないですか。自分でライブハウスに電話したり、グッズを作ってデザインの発注、みたいな。それが大きくなった、ぐらいの感覚なんで(笑)。あとは何やろ、細かいところで言うと宿の手配とか?でも自分がやればポイントも貯まりますしね(一同笑)。やることは増えますけど、基本的に全てのことに目を通すし、昔からやり取りしてる人とは直接やる、みたいな。
あとは、フェスをやるにしたらフェスの制作から、どんなバンドに出演して欲しいかをメンバーと話して、ギャランティまで(自分たちで判断した上で)、ブッキングに関しては(四国のイベンター・)デュークの方にお願いをしたりしてますね。ここ1年ぐらいなんですけど、仕事を振り分けてお願いできることはお願いした方が良いんかな、全部を(自分が)抱え込んでやるよりも、チーム感を出す方が良いんじゃないかなって考えていて。あとフェスで言えば飲食の取りまとめは全部、自分がやってますね。

BOAT RACE 鳴門 PRESENTS
「四星球企画 ふざけてナイト」にて
(2023年12月)
“阿波名産”の文字が幟におどる

そうなの!?
地元の飲食店に自分で電話して“どうですか?”って(一同笑)。だから徳島でのフェスは今や、僕の知り合いばっかりになってます。知り合いに参加してもらえるっていうのが嬉しいし、それで一緒に作れてる感も嬉しいし、それを食べたお客さんが“美味しかった!”って喜んでくれてるのが僕らも嬉しいしお店の人も嬉しいやろうし。皆が楽しかったらそれが嬉しいよね、っていうのがありますよね。

同じく昨年の
「四星球企画 ふざけてナイト」にて

【「③U太くんが大切にしている言葉」に続く/7月19日公開予定】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?