BUTTER:柚木麻子:性欲と暴力

年間、文庫本で、小説ばかり、約150冊を読み続けているGGが、今年は読んだ本の読書感想文を書いていこうかと。

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「BUTTER」(025/2020年)

実は、木嶋佳苗、好きなんですよね。彼女に「騙された」人たち、羨ましいと思いました。多分、最高の死に際だったのでしょう(と思いたい)。生の本人を見たことないので、あくまでも写真、映像での感想ですが、「彼氏」たちの前では超かわいかったと思います。演技なのか、本心なのかとかどっちでも良いんです、オトナなんだから、かわいければ良いんです、二人の間で合意が出来ていれば。彼女の犯罪を肯定しているわけではありません。人殺しはいけません。でも、、、ねえ、なんです。死刑執行、いつでしょうかね。

とか、昔から思っていたのですが、そういう気持ちの僕が、この作品を読んで、感動と衝撃を受けないわけがない。もちろん、世の中には木嶋佳苗を心底から嫌っている人も多いと思うが、そういう方にとっては苦痛でしかないでしょう。でも、そもそも興味がある人にとっては、そこに空想上の木嶋があるわけで、その架空木嶋=カジマナの言動を、リアルと重ねて、色々と考える楽しさ。

そして、タイトルのBUTTER、バターですよ。マーガリンじゃなくてバター。彼女を象徴するものがバター、という視点が刺さりました、本当に。今度、ラーメン屋行ったら、必ずバターをトッピングします。

あと料理の魔力は、やはり存在することを実感しました。食べることに関連することは、エロいですよね。すごくセクシャル。逆に食を粗末に扱うと一気にバイオレンスになっていく。性欲と暴力、それを大きく包み込み食べることの力、ヒシヒシと感じました。

作品の紹介になっていなくて申し訳ありませんが、木嶋佳苗に興味が少しでもあるならば、読んでみてください。絶対に楽しめます。



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