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2024年上半期 映画ベスト10

2024年の前半戦が終了です。上半期に公開された新作映画の中からベスト10を選ぶとともに、全部ではないですが、ピックアップした各作品について書いた過去記事をご紹介します。

すでに配信済み、これから配信、まだ劇場公開中の映画が混在していますが、これから観ようかなという方の参考にしていただければ嬉しいです。

※選んだ十作品は順位ではなく順不同


オッペンハイマー

▶クリストファー・ノーラン監督
ご存知の通り、今年のアカデミー賞の「作品賞」受賞作です。登場人物が多く歴史的背景も複雑なのでそのガイドをnoteで執筆、原作についての記事を毎日新聞社さんの映画サイト「ひとシネマ」に寄稿しました。

悪は存在しない

▶濱口竜介監督
『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー国際長編映画賞を受賞した濱口監督の新作で、この作品もまたベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞しています。

2024年7月頭時点、まだ映画館で上映中。敢えて多くは語りませんが、ぜひ映画館で観ていただきたい作品です。

アインシュタインと原爆

▶アンソニー・フィリップソン監督
『オッペンハイマー』では登場回数は少ないものの、重要な存在であるアインシュタインはどのように原爆と関わっていたのか。併せて鑑賞したいドキュメンタリー。Netflixで配信中です。

アメリカン・フィクション

▶コード・ジェファーソン監督
人種差別主義者を描くのではなく、人種差別をゆがんだ形で理解し行動する人を揶揄するという「人種差別」の表現に大きな変化のあった作品。シットコムなどを手掛けてきた脚本家による脚本・監督で、アカデミー脚色賞を受賞しています。Amazon Primeで配信中。

関心領域

▶ジョナサン・グレイザー監督
原作小説と映画では内容がかなり違うが、直接的に虐殺を描かないことで受ける印象はかなり近い。それは、媒体特性に合わせたアプローチがなされているからだという記事を「ひとシネマ」さんに寄稿しています。

異人たち

▶アンドリュー・ヘイ監督
山田太一の長編小説「異人たちとの夏」をサーチライトピクチャーズが再映画化。映画とは直接の関係はありませんが、サーチライトのパンフレットはクオリティが非常に高く、また規格も統一されているためつい収集したくなります。

そんなサーチライトのパンフレットにフォーカスした記事も書いておりますので、知らなかったという方はぜひ。

ロードハウス 孤独の街

▶ダグ・リーマン監督
「ジェイソン・ボーン」シリーズや『オール・ユー・ニード・イズ・キル』で知られるダグ・リーマン。徹底的に鍛え抜かれたジェイク・ギレンホールの肉体と、それをさらに上回る総合格闘技の元世界王者のコナー・マクレガーの肉弾戦が、理屈抜きで面白い。Amazon Primeで配信中。

マッドマックス:フュリオサ

▶ジョージ・ミラー監督
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のメインキング本「口述記録集 血と汗と鉄にまみれた完成までのデス・ロード」を読むと、「デス・ロード」と「フュリオサ」の両方が更に面白くなるという記事を書いています。

前作と同様にモノクロ版もすでに完成しているとのことで、こちらの公開も気になるところ。

インフィニティ・プール

▶ブランドン・クローネンバーグ監督
クローネンバーグ家の遺伝子が色濃い三作目。とあるリゾート島では、観光客は罪を犯しても金さえ払えば自分のクローンを創り出し、そいつに自身の罪を償わせることができる。配信を心待ちにしている作品です。

HOW TO BLOW UP

▶ダニエル・ゴールドハーバー監督
環境問題との真っ向勝負。環境運動について、その歴史や様々な社会運動との比較から「なぜ財物破壊が肯定されるべきか」を論じた原作を、オリジナルストーリーを付け劇映画化しており、珍しい映画化の過程を経ているという点でも非常に興味深い。もっと広まってほしいのでピックアップしました。

2024年がもう半分も終わってしまいましたが、半分だけでこんなにもたくさんの良い映画たちに出会うことができました。下半期もたくさん出会えますように。

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。面白い記事が書けるよう精進します。 最後まで読んだついでに「スキ」お願いします!