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導入事例を最強の武器にする具体的なトークパターン3選

今日は導入事例を営業的にどうやって使いこなしていくかを徹底的に考えていこうと思います。

以前のnoteで、刺さる初回の営業資料を考察するという内容を書いたのですが、そこには書ききれず、そして、絶対に必須となるスキルなので個別で記事を書いています。
↓前回noteはコチラ

事例を紹介する企業は100%

自分がBtoBの営業を受ける側にもなり、直近だけでも多くのサービスの説明を聞いています。
また、自分も今まで営業として幾度となく事例を語ってきました。
そして、営業領域でご支援をしている企業、相談を頂く企業、Webの広告、仕事で関わる企業・・・
どの会社も例外なく事例を紹介しています。

その率、なんと100%

どの会社も事例を紹介しています。

そのくらい、事例は定番のトークネタなのですが・・・
この事例を最強の武器として使いこなしている人は5%もいない印象です。

偉そうに書いている僕も、昔は間違った事例の使い方をしていることがありました。
ですので、皆様が僕と同じ轍を踏まないよう、どうしたら事例を最強の武器にできるか考えてきます。

導入事例の役割

まず、導入事例の役割について理解をする必要があります。
僕が考える導入事例の使い方は3パターンあると思っています。
(他のパターンもあるぞって方は教えて下さい!)

①有名な企業、自分たちと近い企業が使っていて安心
②実際の効果を実例で紹介(ライザップのモデル的な感じ)
③先進的な取り組みの実例を紹介

これらのパターンにおいて、それぞれアピールしたいポイントが異なります。

しかし、多くの方は導入事例と一括に捉えてしまっていますが、これではもったいないです。
今は上記のどのパターンの事例を使うと武器になるのか理解して使うことが重要であると考えています。

では、個別に解説します。

①有名な企業、自分たちと近い企業が使っていて安心

ここでアピールしたいポイントは、大きな企業、有名な企業で使ってもらっているしっかりしたサービスなんです!ということです。

トヨタ自動車さんで使ってもらってます、ソフトバンクさんに使ってもらってますとか。
もしくは、お客様の同業種、同業界の企業(もっというと、競合)に使ってもらっていますとか、近い規模の企業さんに使ってもらっていますだとか、そのようなアピールをしてきます。

ここで重要なのは、そのロゴをお見せすることに意味があります。

具体的なトーク例としては以下のような形になるかと思います。
(僕がSalesforceのときにやっていた実際のトーク例をベースにしてます。)

弊社は世界で15万社以上の企業にご利用を頂いており、具体的にはトヨタ様、日本郵政様、セキュリティにも厳しいメガバンクのみずほ銀行様、内閣官房にもご利用を頂いております。
御社に近い業界では、日立様、NTTコミュニケーションズ様等でご利用を頂いております。

ここでポイントになるのが、話し方のさじ加減です。
やりすぎると自慢っぽくなるので、そうならない絶妙なポイントを見つけてください。

これは、個人のキャラによってさじ加減が全然違うので、とにかく回数を重ねることが重要です。

余談ですが・・・
「トヨタ自動車に事例を紹介しにいくなら・・・オバマ政権の話をしろ。さすがにオバマ政権って言えばトヨタも納得するだろ。」
とまことしやかに囁かれる伝説があるのですが、とても本質的な話です。

しっかりしたサービスであるアピールとして使いましょう。

②実際の効果を実例で紹介(ライザップのモデル的な感じ)

このパターンの場合は、実際にどのくらい効果があったか、実例を元に紹介をすることに意味があります。
イメージとして、ライザップでめちゃめちゃ痩せたモデルを紹介する感じです。

この場合は、同業種、同規模の企業を紹介するのがベターですが、
全く別の業種、企業規模であっても、同じ課題を解決したパターンを紹介しても良いと思います。

ここで重要なのは、

・実名顔出しで効果がありましたと語るモデルが存在すること
・実際にどのくらいの効果があったか実数があること

具体的なトーク例だったらこんな感じになります。
(先日、セミナーで登壇させていただいたyappliさんの公開事例になっている富士通を例に考えてみました。)

富士通(クライアントコンピューティング)さんは、業務用パンフレットをアプリ化することで、年間400万円のコスト削減を実現し、さらなる展開も計画をされています。具体的には・・・(やったことを語る)

といったトークで始めるのが良いかと思います。

ここで気をつけたいのが、因果関係が遠すぎる効果を語るのは逆効果ということです。

例えば、
・システムを入れて1年で売上が2倍に上がりました
・システムを入れて社員が2年で3倍に増えました

というような語り方をよく見ますが、システムだけでこんな数字出ませんからね。
システムが貢献している部分ももちろんあるでしょうけど、因果関係が遠すぎるとお客様は萎えてしまうので、こういうトークはやめましょう。

詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。

③先進的な取り組みの実例を紹介

多くの企業が求める事例は①か②ですが、先進的な取り組みを実行しようとする企業においては、同業種、同業界の事例がない場合もあります。

そのような場合は、前述の刺さる資料における、キーメッセージを実現した企業の話をするのが有効です。

前回もチラッと書きましたが、僕がZuora時代によく話をしていた、
ギターメーカーのFenderを事例のトーク例をもう少し詳細に書いてみます。

世界的なギターメーカーであるFenderさんは、恒常的に起き続ける機会損失を無すために、顧客とOne to Oneで繋がるためのデジタルトランスフォーメーション施策を実施しました。

具体的には、ギターを買った9割の人が半年で練習をやめてしまうそうなんです。これは半年の壁と言われており、この壁を乗り越えないとまたギターを買ってもらうことは難しい。

そこで取った作戦が、「ギターのトレーニング動画を制作して、それをサブスクリプションで提供」するというものでした。

実は、今までFenderの一番大口のお客様は、大手の楽器屋さんだったのですが、この施策によって、エンドユーザと直接繋がる事ができました。

そして配信するコンテンツでは。様々なミュージシャン、様々なジャンルそして、初心者から上級者まで用意をすることで、誰がどの動画に興味をもっているか、ニーズを直接把握することができたのです。

つまり、ユーザと直接つながり、ニーズを把握し、そのニーズに対して提供するサービスを永遠のβ版として提供する、そして1日でも長く続けてもらう。
これこそがFenderさんが実施したデジタルトランスフォーメーションで、サブスクリプションの本質なのです。

と言った感じです。

ここでポイントとなるのは、先進性を語ること。
そして、とにかくお客様に想像をしてもらうことです。

気をつけるポイントは、想像を掻き立てられないトークはするな。ストーリーをしっかり組み立てろということです。

異なるパターンを意識して使い分けよう

ここまで3つのパターンを紹介しましたが、まったくアピールするポイントが違うことをご理解頂けたと思います。

自分が今、何を目的に事例を話しているのか。
この3パターンのどれなのか。
お客様が求めているのはどれなのか。

常に意識して事例を使いこなせれば、それは皆様にとって最強の武器になると思います。

おまけ:事例の使い方裏技編

今回の内容でオープンに書きにくい内容があるので、サークル限定記事を書きます。

・抽象度の上げ方
・伏せ字の有効活用
等を解説します!

ご興味あればご参加ください!


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