見出し画像

485 頑張れ‼後6日 斎藤元彦 兵庫県知事


はじめに

8月31日に予定されている兵庫県知事、斉藤元彦氏への百条委員会まで後、一週間を切りました。今日の教育コラムでは、これまでの斎藤知事の発言を見返しながら、今回の一連の出来事を少し振り返りたいと思います。

苦言を文句と言い、進言を悪口ととらえる思考

兵庫県の斎藤元彦知事が告発された問題について、維新の会の創設者である橋下徹氏が「辞めるべき」であるという見解をテレビに出演し、述べられたことは大きな衝撃となりました。
今回の明言は、これまでの発言とは違い、かなり強い主張として私は捉えました。その根拠となる点についてもパワハラやおねだりについてはそうした事実もあるのだろうが、そのこと自体で知事を辞職に追い込むことは難しいとしました。では、何が問題であったとしているかというと、それは告発文章を書いた県職員に対して適切な人が調査をしたうえで結論を出していないということでした。また、告発されている本人が嘘八百、事実無根、公務員失格と記者会見で叱責したことでその後の県の内部調査も方向づけされているし、懲戒処分を念頭に置いた姿勢を示しているという点が問題であるとしています。
確かに、部下の進言を文句と考え、自分の利益を追求するためにろくな調査もしなかったことは、知事を辞めるに値するという橋本氏の発言には納得がいきます。

命を奪ったことが罪

斎藤知事を誕生させた政党は、維新の会と自民党です。これは間違いのない事実で、実際にいまも維新の会は事実究明が優先だとしています。代表の馬場代表は「事実であれば辞職をうながす」としていますが、事実は、8月23日の百条委員会でもはっきりしました。
私は、維新の会が斎藤知事を擁護している様子を強く感じたのが、8月23日の百条委員会の後の記者会見でした。党派ごとに県議員にコメントを記者が求めた時でした。維新の会派に所属する議員のみが百条委員会の尋問を終えても斎藤知事のパワハラを認識したとは述べませんでした。他の党派の議員は強い口調で断定していたことを考えると相当な想いで発言された職員の皆さんの思いが伝わってきたのだと思います。

斎藤知事は部下に対して、「嘘八百」という言葉をいきなり記者会見で発しました。その根拠を県民局長が噂話を集めて作成したものであると発言したことをたびたび挙げますが、それは、懲戒処分を念頭に置いた犯人探しから仲間を守るためだと考えるのが普通です。
処分を下すために調査をしている相手に対して、情報源を素直に話す人がいるでしょうか。何の利益もない県民局長が何のために告発文書を出したのか、それを考えれば、他の職員や情報提供者に悪影響を与えないように配慮したことなど容易にわかるはずです。
人への配慮に欠ける知事の行動そのものがまさに嘘八百、公務員失格、知事失格だったのです。私は、知事の行動と2人の職員の方の死に因果関係があるという立場です。そもそも、知事のこうしたハラスメントが無かったらどうでしょうか。そもそも知事のおねだりがなかったらどうでしょうか。そもそも知事が公益通報者を保護する観念があったらどうだったでしょうか。
パレードの予算を協賛金や寄付金に頼らず、知事御自慢の税金を積み立てて作ってきた県の貯えから出していたらどうでしょうか。そもそもお仲間の弁護士以外にしっかり相談していたらどうだったでしょうか。そもそも第三者機関に自分のふるまいを追及してもらっていたらどうだったでしょうか。
自死との因果関係がまるでないように語る知事の言葉に国民は不快感や嫌悪感を募らせています。真実の相当性があるかないかの話や県として適切に行ってきたという無味無臭なお決まりの発言をしたところで、元県民局長が亡くなったという事実は消えません。多くの人がこの事実だけで、組織のトップは辞めないといけないと思います。
噓ではなかったのに、嘘八百ということを公にメディアを通じて言った発言だけで、人を殺すことができることを知事は反省し、社会はその責任を追及するべきです。
8月30日県議員がぬるい追及をするかどうかに、多くの県民や国民は、関心を高めているように思います。知事に関しては完全に中継などで確認できます。私もこのことについては事の顛末をしっかり見届けたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?