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461 学校見学のポイント

はじめに

夏休み、夏期講習なども本格的に進められている時期かと思います。今日の教育コラムでは、高校受験を控えている中学3年生を中心に見学する際のポイントを少しお話してみたいと思います。

まずは、生徒

何を外しても、まずは生徒の様子です。一言で言えば、前向きに授業に取り組んでいるかどうかです。その様子は、授業の雰囲気を見学することで伝わってきます。しかし、学習にどのような意識で向かっているかという視点で見なければ、ただそこで授業を真面目に受けているかどうかだけの景色になってしまいます。
特に8月の後半の見学の機会が多いですがその場合、3年生であれば授業を受けている生徒たちも高校卒業後の大学進学に向けて準備しているわけですから、その雰囲気は3年後の自分の姿と重ねることができるはずです。
具体的に、クラス全体が周囲の生徒と一緒に切磋琢磨しているような空気を感じたとしたら、その学校は互いに刺激を与えあいつつモチベーションを維持できる学習環境にあるわけです。これは、重要なポイントです。
逆に授業に非協力的な生徒が多かったり、十分に集中できる環境になかったりする場合は、別の学校を検討した方が良いとしか言わざるを得ません。

コースごとの見学の重要性

高校によっては、「特進コース」「理数科」「英語科」などのように様々な科やコースを設けている学校があります。このような場合には必ず自分が進学したいと考えているコースの授業の様子をしっかり見学するようにしましょう。
これは当然なことなのですが、同じ高校でもコース別に偏差値や入学難易度が大きく異なる場合があります。そのような高校では科やコースそれぞれの授業の雰囲気や進度があります。事前に自分が進学したいコースの授業公開の状況などを把握して、選択して授業見学できるようなら自分の希望に沿った見学をするべきです。

持ち物など

【どんなカバンでいけばいいの?】
資料やパンフレットなどが配布されますので、荷物を保管したりできるかばんは必要です。特別に指定がある場合以外は、普段から中学校で使っている飾り気のない物で、キーホルダーなどがついていない状態のものを持参しましょう。

【メモ帳・ノート】
学校説明会や見学会でメモ帳やノートを1冊持って行くことは大切です。自らが積極的に選択に関わっていることを表すこともできますし、願書や志望理由を準備する際や面接に臨む時にもリアルな体験や感想は大いに役立ちます。いくつかの学校を見学する場合は、印象や感想が交錯してしまう場合がありますので、なおのこと重要です。学校からの説明の中でその年の入試の変更点や学校の目標などをお話しされることがありますが、そうした内容も大切な情報です。しっかり書き留めておきましょう。

【内容に応じて】
体験授業がある場合はその中身に応じて服装や持ち物も変わります。筆記用具はどのようなケースでも必要でしょうからしっかり準備しておきましょう。
【上履き】
教室や廊下は土足厳禁の高校も多く存在します。上履きが必要になることは多いです。普段から履いているものでもかまいませんが、基本的には白を基調にした運動靴が良いでしょう。また、見学の際には外履きを持ち運ぶこともありますので、靴入れもしっかり用意しておきましょう。
上履きを忘れてしまうと学校にスリッパを借りることになり、あまり印象がよくありません。高校側が上履きは不要としているかどうかしっかり確認して荷物を減らすことも大切です。
このような細かな荷物についても最近ではしっかりホームページに掲載されていますので、自分で確認しておくことが大切です。連絡や対応が細かな学校というのも学校選びの大切な点かもしれません。

【クリアファイル】
大切な書類が配布される場合があります。説明会を同時に開催している場合、願書や出願書類を配布してくれる場合があります。また、出願書類の書き方などもレクチャーしてもらえることがあります。
そうした場合において、プリントや書類などを折り曲げてしまっては困ります。他の荷物と一緒にする際には、しっかりめのクリアファイルを持ち歩いているとよいでしょう。かなりたくさんの資料を配布される場合もありますので資料の内容によってファイルを分けられるように、2~3枚用意しておくことをお勧めします。

自分の事としてどれくらい考えているか

入試説明会や授業見学、体験授業や学校見学などは、高校受験を考えている本人がどれくらい真剣にその学校と向き合っているかを見極める場でもあります。受け入れる学校にはその評価をする先生方が働いています。
先生方は授業を見せたり、駐車場の整備をしたり、受付業務をしたりしています。このように様々な場所で自分たちの学校をどのような子どもたちが受験しようとしているのかを見極めているのです。
受験の前であっても問題行動が多そうな生徒を発見すれば、先生方は注視するはずです。注視されているということはそこには何か理由があったのです。それは、挨拶をしなかったのか、服装が乱れているのか、それとも廊下で大声を出したのか、友だちと話していて邪魔だったのか、それとも自主的にメモを取っていなかったのか、分かりませんがとにかく意に反したのでしょう。
高校は圧倒的に中学までと違います。義務教育でもなければ、全員が行くべき場所でもありません。行けるべき人間が行くべき場所なのです。つまり、行くことができない人もいるということなのです。

よく準備をして、自らを律しつつも自分の進路を見極めるために高校見学に行きましょう。もうすでに受験は始まっているのです。

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