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458 水の日

はじめに

明日から8月です。8月は1年間の中でも最も水を使う月になります。
そうした水を使う月の始まりに節水意識を高めるため定められているのが水の日です。明日、8月1日から一週間は「水の週間」とも呼ばれています。この週間には水の大切さを考えるイベントなども行われます。夏のひと時に日本の美しい水資源について少し考えてみてはいかがでしょうか。
今日の教育コラムでは、日本の少し水について考えてみたいと思います。

水不足

先日も東北地方を中心に洪水による甚大な被害が広がりました。また、普段の生活でも河川や用水路など生活している空間には沢山の水が流れています。また、家庭用の水道をひねれば、いつでも安全でおいしい水が飲めます。公園にも街中にも水飲み場があり、こんなにも自由に水に触れられる国などそうそう無いのです。
そのため、水不足を身近に感じたことがある人は少ないのかもしれません。しかし、2050年には深刻な水不足に陥る人口は39億人になると予想されていることを知っているでしょうか。
水は生命の源であり、なくてはならないものであることを体験することは少ないかもしれません。砂漠で迷ってしまい、のどがかれるような思いをするか何かしなければ本当に水のありがたさなどわからないのかもしれません。
人の生活を支える農業、工業、エネルギーや環境に必要な水資源量は、年間1人当たり1700㎥が最低基準とされています。これが、1,000㎥を下回る場合は「水不足」の状態となるのです。この状況が、もうすぐ目の前で起こり始めます。それも世界の39億人に対してです。

世界の現状

世界各地では、地域によっては水へのアクセスが困難な状況にある地域が想像以上にあります。例えば、ペルーでは300万人以上が手洗いのためのきれいな水が利用できないという現状があります。
また、水不足による紛争が起きている状況も知っておかなければいけません。日本は、太平洋戦争以後、憲法により戦争と距離を取り隣国の紛争に関わることも避けてきました。しかし、世界各国に目を向けてみると、さまざまな要因により紛争や戦争が起こっています。有名な所で言えば、世界最長のナイル川では、エジプト、スーダン、エチオピアの間でダム建設と水配分について紛争が起こっています。

ほんの少し先の未来

世界の人口に関わるスタンダードな推計によれば、現在約80億人いる世界人口が、30年後には約100億人にまで上昇すると予想されています。この増加量は、生活に不可欠な水資源が不足している状況をさらに深刻なものにしていきます。単純に生活に必要な水の使用量も、人口の増加によって増え続けていくからです。
2050年には、現在の水の需要と比較して3割程度増加する見込みです。今ですら、水不足で苦しんでいる地域が多数あるにも関わらず、今後ますます人口が増えるにつれ水不足は深刻な問題へと発展していきます。
水が豊かな国だと喜んでいると実は、大変な事態になるかもしれません。時々耳にする日本の水資源が外国から狙われているという話ですが、実はこれは事実です。世界各地で水争奪戦が激化している中で豊な水源を保有する日本の土地が外国資本に買われているのです。
美味しい水で有名な日本各地の地方自治体は、こうした事態を重く受け止め法的な整備や処置を行わなければ、近い将来おいしい水まで海外から買うことになるかもしれません。自分が住んでいる地域は関係ないという考え方ではなく、もう一度、私たちは命の水の大切さをしっかりと閑雅ていく必要があると思います。
8月1日からの一週間は、水の週間です。節水などにも心がけてみましょう。

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