440 辞めないリーダー
はじめに
アメリカは、今、過去最高年齢の大統領をリーダーとしています。今日の教育コラムは、NATOの会議で起きたバイデン大統領のゼレンスキー大統領に対する「プーチン大統領」間違いと兵庫県知事に関する報道から感じたことを少しお話してみたいと思います。
出張先からのため、詳しく文章を書いている時間があまり無く・・・内容については詳しくはYouTubeの方で見ていただけたら幸いです。
知らない人のために
(1)バイデン氏の失言
現在のアメリカの大統領はバイデン氏が81歳という年齢にもかかわらず、精力的に務められています。しかし、ここのところ大統領選挙への出馬を断念するように働きかける動きが同じ党内にも起きているようです。
先日、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に合わせたワシントンでの演説で、力強くゼレンスキー大統領を紹介しようとスピーチしていたバイデン大統領が、大きな身振り手振りで紹介した名前は、その場では特に最も間違えてはいけないものの一つ「プーチン大統領」という名前でした。
(2)兵庫県での出来事
話は変わって、兵庫県です。今県政どころではない状態に立っている知事の一人です。当人も、県政の立て直しや信頼回復を唱えていますので相当に困惑した事態に至っていることが予想できます。また、副知事が辞任するという事態になっています。辞任を表明した副知事は、この間に知事に辞任を5回に渡り迫っていますが、知事は辞任を拒否しました。
この事件は、兵庫県の幹部職員からの内部告発から始まりました。知事に対するパワハラの疑いがあるという内容と物品の授受に関する疑いがその告発の中身でした。告発者当人は、自らの命に手をかけてしまいました。その行為自体は肯定してはいけないと思いますし、もっと別の方法を考えるべきだったと言わざるを得ませんが、しかし、相当の思いがあったことは察することができます。
いずれも、周囲からは辞任、または続投を否定する声が上がっているにもかかわらず本人はその状況を理解できていません。そもそも個人の評価が下がっているわけですが、組織や集団にそうした影響が出るところまで来てしまっていることになかなか本人は気づきません。
それでも辞めない
世界中のリーダーとは言いませんが、多くのリーダーの特徴は「辞めたくない」という思いを様々な行動で実現していきます。一度手にした権力や優越感を手放したくないという思いもあるでしょうが、大半は、実現したいことがきっと何かあり、それを自分の手で成し遂げたいはずです。
リーダーとは多くの共に働く仲間が失敗してもフォローが可能な案件や、最終的に自分が責任を取れる範囲で仕事を割り振り、仲間や後輩を育てる気持ちで任せる勇気を持たなければいけません。
つまり、今起きている「辞めないリーダー」という現象は、組織のリーダーとして責任をとり、次の新しい人たちを信じて任せることができない人たちなのかもしれません。
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