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職場の人間関係における「仲良し」って何?について考えた事務局合宿のお話

こんにちは、ダイバーシティ工房の事務局のSです。
私は入職して1年2か月ほど経ちました。今回は主に職場の人間関係について考えたことをシェアしたいと思います。

どんな職場でも人間関係の悩みはある

子どもたちへの支援を行うダイバーシティ工房って、優しくていい人がいっぱいいそう!とか、みんな仲良く穏やかに働いていそう!というイメージを持たれるかもしれません。

社名の通り、多様な人々が働いていて、当然お互いにそれを認め合っているでしょ!と。

いやいや、100%そんなことはありません。
というと誤解を招きそうですが、先に書いたことは「そうでありたい」という理想の一部であることは間違いありません。

誰しも生きていれば、そして働いていれば、大なり小なり人間関係に悩む経験があるのが現実です。大人なので喧嘩まではしなくても、「あの人のこんなことが気になる。モヤモヤ。」というのは日常的に起こります。私なんてモヤモヤだらけです笑。

全体会にてオンラインで集結したダイバーシティ工房のメンバー

モヤっとした職場で聞いた一言

つい先日、ある職員が「この職場って仲がいいよね」と言いました。
私はそれを聞いて、「はて?関係性は悪くはないけど、それって仲良しってことなのか??」と思ったのです。

仲が悪いでしょ!と言いたいのではなく、私個人の感覚では職場と仲良しというワードがすぐに結びつかなかったのです。

それ以来、仕事上の仲良しって何だろうか?と考えていました。

初の事務局合宿

そんなとき、事務局合宿がありました。

経理、財務、労務、人事、採用、事務を担当する職員と代表の計11名が古民家に集まりました。基本的にはいつも事務局で顔を合わせてはいますが、それぞれの担当業務は異なるので、お互いのことを知っているようで知らないかも?という集団でした。

事務局メンバーと、当日は沖縄から千葉に来た代表の不破も

直近の仕事から将来的な事務局の体制まで、話題は多岐にわたりました。丸一日かけて話し合ったのでさすがに疲れましたが、それを上回る充実感を得られました。

そんな事務局合宿で実施した、あるプログラムが最近の私のモヤモヤを晴らしてくれたので紹介しますね。

「私のこと」について共有しあう

それは、ライフラインチャートです。
ライフラインチャート、ご存知でしょうか?私はこの合宿まで知らなかったです。

人生を時系列に並べたチャートなのですが、横軸に時期(○歳、○年生等)、縦軸はそのときの幸福度や充実度を表します。ポジティブな感情なら+方向に、ネガティブな感情なら-方向に点を打ち、最後に曲線でつなぐと、これまでの人生を視覚化したグラフが出来上がります。

これは自分自身の人生を振り返るにはとてもいいなと感じました。私の場合、幼稚園~小学4年生までが暗黒時代でした。引っ込み思案で泣き叫びながら幼稚園バスに乗せられ、友達もいなくて楽しくなかったです。当時は毎日が本当に苦痛でしたので、ライフラインチャート上ではこの時期が最もマイナスが大きい時期でした。

しかしあれから30年以上経過した今、ライフラインチャートを書いてみると、当時あんなに嫌だったのに今はそんなに気にしていないぞと気付いたのです。むしろあの頃友達がいなかったからこそ、今もそんなに組織や集団の中での関係性をあまり気にしないでいられるのかなとも思っています。ちなみに今は大切な友達が3人くらいいます(少ない!?)過去に対して大したことないと思えたら、これから先も多少のことは乗り越えていけそうな予感もしています。

事務局合宿では各々のライフラインチャートを3~4人のグループに分かれてお互いに発表しました。他の人のライフラインチャートの説明を聞いて、これまで知らなかったことを知るだけではなく、知っていたけれどその出来事がその人にとってどの程度のダメージだったのかを知るという機会にもなりました。

違和感があった「仲良し」って?ライフラインチャートで考えたこと

その後全員で感想を言い合ったのですが、私にとって「なるほどーー!!!」とハッとすることがありました。

以前は別の会社で働いていた彼女。
「職場の中でライフラインチャートを取り入れていた。人に見られることが大前提でライフラインチャートを書く時に、ネガティブな出来事をどこまでオープンに書けるか・話せるかって人間関係においてとても大切」

私はそれを聞いて、「職場の仲良し」ってそういうことかもって思ったのです。

工房にいると(というかどんな職場でも)、色々な人がいます。
メンタル病んだことがある人、障がいや病気を抱える家族がいる人、みんな大なり小なり色々あります。今は元気でも、数か月後は元気じゃないかもしれないし、同じ人でも波があるのも当然です。

みんなに見せるライフラインチャートに書きたくない、話したくないと思うのは自然なことですし、それを強要する気も全くありません。

でもいつか職場の中で、
「あ、この人になら自分のことを話してもいいな。次にライフラインチャート作る時があったら、今度は書きたいな」

とふと思える関係性が増えるといいなと思っています。

なぜなら自分が弱っていた時のこと、今まさに弱っている時であっても、それを伝えられる安心感が職場にあるということですから。

お互いの多様性を認め合っていくこと。きれいな言葉だけれど、そんなに簡単なことではありません。大変なときは誰にでもある。それは頭では分かっているけれど、日々の生活で常に考え続けるのは難しいです。

しかしそれを意識的に気付く機会(今回でいえばライフラインチャート)を設けるのはとてもいいことだと感じます。相手への見方が変わるきっかけにもなりますし、お互いに困った時に助けたり助けられたりできる関係性が職場の中で広がっていくといいなと思っています。

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ダイバーシティ工房は、「制度の狭間で孤立しやすい人たち」が、困ったときにいつでも相談できる地域づくりを目指し活動するNPO法人です。
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