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わたしはスポンジ

謎のタイトルになってしまったが、わたしの『舞台裏』は、この言葉につきると思う。
私は飽きっぽい。好きなものをみつけてのめりこめる人がうらやましい。
唐突だが、わたしはチーズケーキが好きだ。こういうふうに言うと、どこの何が一番おすすめ?と聞かれるが、正直わからない。チーズケーキを食べることが好きなのであって、チーズケーキについて深く探究したことがないのだ。好きといってもそこまでのめりこんだことがないというのが現状だ。
周りにはのめりこむタイプの人が結構いる。好きな野球チーム、宝塚、アイドルグループなど。好きな俳優はいても、そこまでのめりこんだことがない。だから、すきなことを熱く語れる人が非常にうらやましい。こうして創作活動をしていても、一つのことを熱く語ることができないため、ゆるりとした文章しか書けない自分が切ない。
本当であれば、好きなことを世の中の人に向かって熱く語りたい。しかし、語るほどの好きなこと、ほかの人とは一段も二段もレベルの違う『好き』がないため、そんなことができないのである。
ただ、こんな私にも一つ強みがあると思ったりする。一つのことに集中できないからこそ、浅くそして幅広くいろいろ見れることかなと思ったりする。好奇心だけはあるので、色々なことにすぐに興味をもつことができる。一つのことにのめりこめるタイプの人からすれば浮気性といわれそうだが、(誤解を防ぐために言っておくが、恋愛においては浮気は絶対にしません笑)このフットワークの軽さが私の強みでもあったりするのだ。
つまり、わたしはスポンジだと思う。特定の興味が自分の中に詰まっておらず、スカスカだからこそ、周りの興味という水分をなんでも吸い込んでしまう。
私の仕事は商品を企画することだ。しかし、正直にいうとセンスはない。ゼロからアイデアを生み出すなんてもってのほかだ。だが、このスポンジ気質がここで役に立つ。この何でも吸収する精神があるからこそこの職業ができていると思うのだ。
水野学さんというデザイナーさんの本で、『センスは知識からはじまる』というものがある。このタイトル通りで、センスのないわたしは、音楽、美術、本、テレビ、SNS、、、ひたすら色々なものを吸収することで、自分の中に棚をたくさんつくり、アイデアやセンスを必要とする職をこなしていけるのだ。これこそがわたしの『職』という舞台を演じるための準備、『舞台裏』なんじゃないかなと思う。

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