子どもの話、聞いているつもりで聞けていないかも。子ども自身が「聞いてもらえた」と感じる話の聞き方#お母さんコーチング#ディスカヴァー
もうすぐお盆です。
子どもが夏休みに入り、一緒に過ごす時間が増えると、子どもから「ねぇねぇ」と話しかけられることも増えますよね。
お母さんが忙しく過ごす中で、つい話を聞き流してしまう…そんな瞬間はありませんか?
今回は、ディスカヴァーが開催する新しいオンラインプログラム『お母さんのためのコーチングセミナー』の内容に合わせ、書籍『子育てコーチングの教科書』から、子どもが「聞いてもらえた」と実感する話の聞き方について、お伝えします。
子どもとの時間が増える夏休みだからこそ見直したいテーマです。
お母さんは聞いているつもりなのに、子どもが号泣する…
ある朝、目覚めるなり「のどがいたいよ!」と訴えてきました。弁当を作っていた私は台所から寝ている姿を遠目で見て、「きっと口を開けて寝てたんじゃないのかなあ?」と声をかけました。
娘はとたんに顔をゆがめ、「くちなんかあけてない!」と怒鳴るとふとんに顔を埋めて号泣し始めたのです。
しごくまともな対応をしたつもりなのに、なんでこうなるの?と面食らうとともに、何がこの子を泣かせているのか考えざるを得なくなりました。
数日経ったある朝、また娘が起きぬけに言いました。「ママ、のどがいたいよー」。
私は弁当作りをいったんやめ、手を拭いて寝室に向かい、娘の枕元にペタリと座りました。
「どこ?どこらへん?」と聞くと、即座に口をパカッと開けます。私はじーっと覗き込み、喉の中をまんべんなく見てひとこと、「確かに赤いみたい」と低い声で、心底納得した口調で言いました。
すると娘はゆっくりと口を閉じ、何ごともなかったかのように起き上がってパジャマ姿のまま机に向かい、静かに絵を描き始めたのです。
「聞く」、という行為は、「最初から最後まで聞く」、そして「相手の言わんとしていることをそのとおりに理解しようとする」、そして、「そこだけで完了する」行為なのだとそのときに感じました。
「最初から最後まで聞く」には、「そのとおりに理解しようとする」には、自分のやっていることをやめて、自分の予測を脇に置いて、自分の価値判断をいったんは手放して、そのことに耳を開くことをしなければなりません。
言い換えれば、自分の体と気持ちを相手の心の隣りに派遣して聞くことが、「聞く」という行為らしいのです。
じゃあ聞いてどうするの、そのあとは何をするの、そのあとどういうことを教えればいいの、という疑問がわくことがあります。
一つの会話で何か教育効果を上げたくなる「課題達成型」の私の心にはしばしばわく疑問ですが、しっかり聞けると、そのあとのことは自然に道筋がついてくるように思えます。
そしてあまりにも自分の思いどおりにさせたくなってしまうときは、次の詩を思い出そうと思っています。
話を聞いてくれと言うと
あなたは忠告を始める
私はそんなことは頼んでいない
話を聞いてくれと言うと
そんなふうに考えるものじゃないとあなたは言う
あなたは私の心を踏みにじる
話を聞いてくれと言うと
私の代わりに問題を解決してくれようとする
私が求めているのはそんなことではない
聞いてください!私が求めているのはそれだけだ
何も言わなくていい、何もしてくれなくていい
ただ私の話を聞くだけでいい
(作者不明)
『豊かな人間関係を築く47のステップ』グレン・ヴァン・エカレン著
『子育てコーチングの教科書』の『第1章 子どもを受け止めるスキル』より抜粋
「子育て」に、コーチングを
今回は、子育て中のコミュニケーションの中でも大事な「話を聞く」ことをお伝えしました。お母さん自身が日ごろのコミュニケーションのとり方を振り返ってみることは、とても大切です。
『お母さんのためのコーチングセミナー』は、今回お伝えした「話を聞く」ことも含めて、コーチングという手法を通して、子どもとのコミュニケーションに「新しい視点」を持つことにフォーカスしています。
プログラムの説明はもちろん、実際のデモの様子もご覧いただけるよう、8/20に無料説明会を開催します。
質疑応答の時間もあります。
少しでも興味を持っていただいた方は、ぜひお気軽に参加してくださいね。
▼ 8/20(木)10:00-10:30予定
お申し込みいただいた方に、参加用URLを送付いたします。
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▼今回ご紹介した本はこちら
著者:あべ まさい
上智大学文学部(現・総合人間科学部)社会福祉学科卒業。
総合病院社会福祉相談室医療ソーシャルワーカー、コミュニケーション研修講師、株式会社コーチ・エィ勤務を経て、コーチとして活動している。35歳を過ぎ、結婚10年も過ぎてから第一子を出産。国際コーチ連盟マスター認定コーチ。(一財)生涯学習開発財団認定マスターコーチ。
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