見出し画像

イライラしているときは放っておくのがベスト『不機嫌な妻 無関心な夫』【無料公開#13】

シリーズ累計35万部突破の『察しない男 説明しない女』や10万部突破の『話し方で損する人 得する人』など、コミュニケーション本のヒットを生み出してきた五百田達成さんの最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』を11月20日に発売することとなりました。その最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』の一部を無料公開します。

画像1

妻の機嫌が悪そう。なんとなくイライラしている。「何も言ってくれるな、私のテリトリーに入るな」というオーラを放っている気がする。でも確証はない。そもそもどうしてイライラしているんだ? 体調不良? 仕事がうまくいっていない? いや、その原因はひょっとして俺???

相手がどこか不機嫌。でもその原因がわからず、どう対処してよいかわからないということってありますよね。ここでは妻を例にあげましたが、夫の側がイライラオーラを放つ場合も、もちろんあります。

本書が推奨するのは、夫婦間ではとりあえずなんでも口に出していこう、言葉にしていこうというスタンス。
ですからこのような場合は、次のように言うのが理想です。

「イライラしてるみたいだけど、そんなことない?」
「なんかできることある? それとも放っておいてほしい?」

相手の状況をうかがいつつ、行動の選択肢を示すのがいいでしょう。
さて、言うべきことはきちんと言った、でも相手の機嫌は直らない。

そんなとき、「なんで黙ってるの。何も言わないのはマナー違反だよ」などと、強く言いすぎるのはよくありません。
相手も人間です。理想はあくまで理想。何を聞かれても答えたくない、声を出す元気すらない、というときだってあるでしょう。
こちらから丁寧に働きかけて、それでもいい反応を得られなかったら、あとはもう放っておくのが一番。
といっても「もう知らない!」と見捨てるのではなく、放ってはおくけど気にはする、
そっと視界には入れておく、くらいの温度感で放置します。

自分のイライラポイントを共有しておく
お腹が空くとイライラ。眠いとイライラ。
時間に追われるとイライラ。やるべきことが多くなりすぎるとイライラ。
生理のときはイライラ。特定の人から連絡があるとイライラ。

このように、人はそれぞれの「イライラポイント」を持っています。自分のイライラポイントを自覚している場合、それをお互いに把握しておくのは、一緒に生活をするうえでの知恵です。

「イライラ」は感染率も高く、一方がイライラしていれば、もう一方もなんだかイライラしてきます。それは「なんでイライラしてるんだろう?」「ああ、嫌だなあ、家の空気が悪いなあ」とあれこれ考えてしまうから。お互いのイライラポイントを理解していれば、そんなモヤモヤも防げるというわけ。

「きっとお腹が空いているからだな」と理由が推定できれば、とりあえずお菓子を差し出してみよう、夕飯の準備を急ごうなどの対処法も見えてきます。やることが決まればとりあえず落ち着くのが人間の心理。少なくともこちらのイライラはおさまります。
もちろんそれが思い違いで火に油を注ぐこともありますが、そのときはまた静かに放置作戦に戻ればいいだけの話です。

POINT 相手を無理に動かそうとしない


著者紹介

五百田達成 (いおた・たつなり)

作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。 東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。 「スッキリ!!」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ70万部を超えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?