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フィードバックとは何か?『図解 人財マネジメント入門』【無料公開#10】

電子版5月28日、書籍版6月26日発売の『図解 人材マネジメント入門』では、人材マネジメントの理解と実践に役立つ100のツボが紹介されています。その中でマネジメントする側・される側双方に役立つ30のツボを、毎日1つずつご紹介していきます。

Q:フィードバックとは何か?

A:相手への関心と尊敬を土台にして、成長と成果を願って「感じたこと」を率直に伝えること


成長と成果に向けたフィードバック

働く個人が成長するには、そして仕事で成果を出すためには「今の状態を客観的に捉える」ためのフィードバックが必要です。
フィードバックとは「感じたこと」を、そのまま伝えることです。
それがなければ誤った道を進み続けてしまうことになります。
上司から部下へ、逆に部下から上司へ、それ以外の仕事仲間たちと相互に、率直で愛あるフィードバックが行われ続けている職場が理想的だと言えます。
フィードバックする際に重要なのは「関心」、そして「尊敬」です。
相手へ関心を持って日々の様子を見ていること、そして尊敬の念を持ち成長と成果を願っていること。それが信頼の土台となります。

フィードバックをするためには「自覚」すること

あなたのフィードバックのスタイルは、自分がフィードバックされた経験からできています。
「普通はこういうものだ」と思っていることの多くは、これまでの上司からの影響や、前の職場の文化の影響です。
しかしそれが一側面からの見方でしかないことを、本人が自覚していていることは稀です。
まずは自分のフィードバックを「自覚」することから始まります。そのためには自分もフィードバックを受けることが最も重要です。
ファシリテーターが間に入って行うアシミレーション(図表019)という手法も有効です。

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フィードバックのタイミング

フィードバックはいつ行うべきでしょうか? 
人事評価面談の時に一次評価者から「あの時、こういう行動をしていたから低い評価だ」と言われたら「なんで、そのときに言ってくれなかったのですか?」と感じることでしょう。
日々その瞬間でのフィードバックが大切です。
そして面談の席では「いつも言っていることだけど」「はい、そうですよね」と互いの認識が、息ぴったりにすりあっている状態を目指したいですね。

次回はこれからの人事評価について考えます。

<著者プロフィール>

坪谷邦生(つぼたに・くにお)

株式会社壺中天 代表取締役、株式会社アカツキ 人材マネジメントパートナー、株式会社ウィル・シード 人事顧問、中小企業診断士、Certified ScrumMaster認定スクラムマスター。 1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルート社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、急成長中のアカツキ社で人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志を形にする」ことを目的として壺中天を設立。 20年間、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、人材マネジメント講座などによって、企業の人材マネジメントを支援している。 主な著作『人材マネジメントの壺 ARCHITECTURE』(2018)、『人材マネジメントの壺DEVELOPMENT』(2018)など。

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