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世界で最も仕事のやりがいがある国・ない国は?『図解 人材マネジメント入門』【無料公開#16】

電子版5月28日、書籍版6月26日発売の『図解 人材マネジメント入門』では、人材マネジメントの理解と実践に役立つ100のツボが紹介されています。その中でマネジメントする側・される側双方に役立つ30のツボを、毎日1つずつご紹介していきます。

Q:世界で最も仕事のやりがいがある国・ない国は?

A:35カ国のうち、最も仕事のやりがいがある国はコロンビア、ない国は日本


世界各国における「仕事のやりがい」はどのような状況でしょうか。
Indeed 社が2016年に1000万社を対象に行った調査によれば、35カ国のうち最もやりがい(job happiness)が高い国はコロンビアで、最も低い国は日本でした。

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仕事のやりがいがある国の特徴

仕事のやりがいは国の経済状況と連動していないようです。
仕事のやりがいが1位のコロンビアは、GDPは世界で37位です。逆にGDP1位の米国は、仕事やりがいは22位となっています。
コロンビア、アイルランド、スペイン、ベネズエラなど仕事のやりがい上位ランキング国は失業率が高く、ロシアとブラジルは深刻な不況に悩まされています。これらの国の人々は「雇用され、仕事があること自体が幸運だ」と感じているようです。
コロンビアで最もやりがいのある仕事は「実習生」、2番目が「研修生」です。コロンビアの平均年齢は28歳と若く、これから希望のあるキャリアが始まり、新しいスキルを学ぶ機会も多い状態にあるためだと考えられます。
他には「電気技術者」「インストラクター」および「プライベートガード(裕福な人のボディガード)」などがやりがいのある仕事としてあげられています。

仕事のやりがいがない国の特徴

ランキング下位のリストには日本やドイツといった経済大国が多く含まれています。
裕福な国に住んでいても、仕事のやりがいは感じていないのです。
日本では年齢の中央値が45歳(ドイツは46歳)。仕事でも家庭でも責任は重く、コロンビアの実習生のように自分のキャリアに希望を見出すことが難しいのかもしれません。

次回はなぜ日本では仕事のやりがいが低いのかを考えます。

<著者プロフィール>

坪谷邦生(つぼたに・くにお)

株式会社壺中天 代表取締役、株式会社アカツキ 人材マネジメントパートナー、株式会社ウィル・シード 人事顧問、中小企業診断士、Certified ScrumMaster認定スクラムマスター。 1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルート社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、急成長中のアカツキ社で人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志を形にする」ことを目的として壺中天を設立。 20年間、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、人材マネジメント講座などによって、企業の人材マネジメントを支援している。 主な著作『人材マネジメントの壺 ARCHITECTURE』(2018)、『人材マネジメントの壺DEVELOPMENT』(2018)など。

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