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【「はじめに」公開】河野 英太郎 著『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ』

若手でもベテランでもない中堅社員の教科書
このまま壁に阻まれて、成長が止まってしまうのか ?……
・10年経ったのに「やりがい」も「強み」も「実績」もない
・先輩からも後輩からも中堅として期待されるが、自信がない
・これから30年以上、どのように働いていくべきか
悩みは尽きないが気軽に相談もできない世代へ送る、
自分の道を進む中堅社員の心得50!

このnoteでは、書籍の冒頭部分「はじめに」を公開いたします。

はじめに

悩みの季節、社会人10年目

もうすぐ社会人になって10年目か~。
仕事生活にも慣れてきたし、それなりに世の中のこともわかってきた。
 それにしても10年ってすごいよな。新入社員の頃の10年目って怖かったし、えらい大人に見えたなあ。
 …けど、今の自分は想像していたのと違う!

 最近同期たちが次々に昇進していくな。転職して活躍してるやつもいる。
 SNS では、学生時代のサークル仲間が留学先でのできごとを発信してたな。子どもの写真を投稿してる友だちもいた。家族がいるってどんな感じなんだろ。
 決して、ぼーっと生きてきたわけじゃないんだ。
 …けど、なんか焦ってきた。

 そういえば、週明けに上司とキャリア面談だったな。
 また、「今後どうしたいんですか?」って聞かれるんだろうなあ。それがわかったら苦労しないよ。

 そろそろ管理職にならなきゃいけないけど、マネジャーとかリーダーとかって何すんだっけ?
 …なんかモヤモヤする。

その悩み、「キャリア思春期」かもしれません

 新入社員の頃も戸惑う毎日でしたが、なんというか、若さや勢いで乗り切れましたよね。でも社会人10年目ともなると、世間が見えてきて知識やスキルもついてきているはずなのに、その分焦りや迷い、不安も増えてきます。
 まるで、10代の頃経験した、思春期に似ていませんか?
 思春期の過ごし方は、その後の人生に大きな影響がありますよね。ものすごく大切な時期です。
 そういう意味では社会人10年目前後の時期は、多くの悩みを抱えつつも、キャリア上の最も大切な時期、すなわち「キャリア思春期」とも言えます。この時期の過ごし方次第で伸びやかなキャリアを描く人もいれば、頑張っていても本人の思い描くキャリアから大きく外れてしまう人もいます。
「思春期」ゆえ、反抗したり他責にしたりするケースもあります。一方で自分にその矛先を向けてしまう人もいるでしょう。私の場合はどちらかというと後者でした。
 そして「思春期」同様、真っ只中にいるときは「壁」のように立ちはだかっていた様々な困難も、終わってみれば良き思い出でもあり、それなりのほろ苦さも残るわけです。

 そんな経験の中でも「こう考えると少し楽になりますよ」とか「ちょっとだけ工夫すると乗り越えられますよ」とお伝えできるノウハウ、いわば「コツ」のようなものがあります。
 本書は、「キャリア思春期」に差し掛かったみなさんに、より幸せなキャリアを歩んでいただくために参考になれば、という思いで筆をとりました。
 どれも、ちょっとした発想の転換や、視点の移動のヒントばかりです。しかしこれを習慣化して、日頃から気をつけていれば、長い間に結果は大きく変わることになるでしょう。

働き方も企業文化も様々。それでも10年目は悩んでいる

 私はこれまで、大企業やスタートアップ、日系や外資系など多様な環境に身を置き、それぞれどっぷり浸かってきました。

 大学時代はいわゆる体育会の水泳部で過ごし、社会人人生の始まりは広告代理店の電通です。組織文化的には、伝統的な日本の、義理や人情を大切にするメンタリティの中で育ったわけです。
 次に移った外資系コンサルティング、アンダーセンコンサルティング(現・アクセンチュア)は理が支配し、比較的ドライな組織文化の世界でした。
 その後は40万人の従業員を有するアメリカを象徴する老舗企業のIBM で長く過ごし、最近40人のスタートアップ、アイデミーの経営に転じました。

 この間、建設会社や官公庁、保険会社や通信会社、小売、製造など様々な業種のお客様先に常駐する仕事の仕方をしてきました。
 いわゆる「本業」以外にも、グロービス経営大学院で6年ほど教鞭をとり受講生のキャリアアップに関与し、出版や講演、コンサルティング業務を通じて、発信活動や組織改革の支援を継続しています。

 このように、様々なタイプの組織文化に触れ、数千人の人のキャリアを見てきました。環境によって「社会人10年目」が置かれる立場は違いますし、悩みの細部も異なります。しかし、共通してぶつかる「壁」があります。
 そんな悩み多き社会人10年目の人たちに向けて、これまで自分が経験を通じて身につけ、整理してきたことを50のメッセージにしてお届けします。

 このうちのひとつでも、読者のみなさんの心に残るものがあって、よりよいキャリアを築くために役に立つのであれば、著者として望外の幸せです。

 ぜひ楽しみながら読んでいただければと思います。

目次

●1章 スキルの壁
1 10年働いたのに、誇れる仕事が何もない
2 夢中になれることがない
3 ただただ、忙しい! 先のことを考える余裕がない
4 漠然とした不安がある
5 何をやるにも自信がなくて動けない
6 思い描いてきた「10年目」よりも、自分が未熟に思える
7 なかなか収入が上がらない
8 最近伸び悩んでいる。成長実感がない
9 仕事に慣れた・飽きてきた...他

●2章 キャリアの壁
1 キャリアビジョンが見えない
2 今のキャリアは第一志望ではない
3 専門職か、ジェネラリスト。どちらに進めばいいか迷っている
4 今の会社に留まるべき? 外に出るべき?
5 コンサルティングキャリアって、何がいいの?
6 いつか起業したいけど、勇気がない...他

●3章 職場環境の壁
1 会社の経営方針に疑問を持ち始めた
2 残業が前提の企業文化……残業しないと不利になる
3 周りがキャリアの心配ばかりしている。この会社大丈夫だろうか……
4 今までのキャリアは「社命」に従って生きてきた。でも、それでいいのだろうか?
5 今の会社はブランドがあるので捨てるのが惜しい
6 今の会社を愛している。他を見ることなんてもってのほか
7 一生懸命やっているのに評価されない。なぜあの人だけ?
8 いまだに若手扱いされる
9 役職が全然上がらない...他

●4章 マネジメント・リーダーの壁
1 リーダーって、正直面倒なんだけど
2 年次的にそろそろ管理職の役割を求められるけど、そんな余裕はない!
3 マネジャーとかリーダーとか、何をしていいかわからない
4 「メンバーの目標をセットする」「ビジョンを描く」とか、難しすぎる
5 自分のマネジメント方法が通用しない
6 多様性の時代ってなんでもあり? 価値観の違うメンバーに困惑する...他

●5章 時代の変化の壁
1 これから求められるスキルって? わからなくて不安
2 取り残されないよう、流行りのデジタルスキルを身につけるべき?
3 今の職種は将来AI化されるかもしれない……
4 次々出てくる新世代。自分は古いのではないか
5 最近の若手は何かと言うとすぐにブラックだ、パワハラだと騒ぐ
6 サステナビリティ、SDGs……ビジネスなんてやっている場合なのか?

著者について

河野 英太郎(こうの えいたろう)
1973年岐阜県生まれ
株式会社アイデミー取締役執行役員COO
株式会社Eight Arrows代表取締役
グロービス経営大学院客員准教授
東京大学文学部卒業。同大学水泳部主将。グロービス経営大学院修了(MBA)。
電通、アクセンチュアを経て、2002年から2019年までの間、日本アイ・ビー・エムにてコンサルティングサービス、人事部門、専務補佐、若手育成部門長、AIソフトウェア営業部長などを歴任。2017年には複業として株式会社Eight Arrowsを創業し、代表取締役に。2019年、AI/DX/GX人材育成最大手の株式会社アイデミーに参画。現在、取締役執行役員COOを務める。
著書に『99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ』『99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ』『99%の人がしていないたった1%のメンタルのコツ』(以上、ディスカヴァー)、『どうして僕たちは、あんな働き方をしていたんだろう?』(ダイヤモンド社)、『VUCA時代の仕事のキホン』(PHP研究所)、『現代語訳 学問のすすめ』(SBクリエイティブ)などがある。
Blog:eitarokono.hatenablog Twitter: @eitarokono

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私ももうすぐ社会人10年目。まさに、本書で書かれているモヤモヤを抱えています。大学の友人や同期の活躍、転職、新しいチャレンジ…自分には何ができるのか、このままでいいのかと焦ってきます。
著者の河野さんが一つ一つの悩みや課題に応えていく本書は、まるで河野さんと対話しているような感覚になります。その中で、自身を振り返り、新しい視点を得て、こうしてみようと勇気が湧いてきました。
特に悩める社会人10年目、アラサー世代におすすめの1冊です。
(営業部 伊東)

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