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どうすればモチベーションが高まるのか?『図解 人材マネジメント入門』【無料公開#19】

電子版5月28日、書籍版6月26日発売の『図解 人材マネジメント入門』では、人材マネジメントの理解と実践に役立つ100のツボが紹介されています。その中でマネジメントする側・される側双方に役立つ30のツボを、毎日1つずつご紹介していきます。

Q:どうすればモチベーションが高まるのか?

A:「目標」と「報酬」のサイクルを回し続ける


モチベーションとは「目的に向かう行動・動機」

モチベーションは単純に「やる気」という意味で使われることも多いのですが、その語源はモーティブ(MOTIVE)とアクション(ACTION)です。
モーティブとは動機・理由・目的、そしてアクションは行動です。「目的に向かう行動・動機」のこと、ベクトルとして方向性とエネルギー(熱量)を持ったものだと考えられます。
つまりモチベーションを高めるとは、目的への方向性が明確になり、そこへ向かう熱量が高まる、ということです。

目標と報酬のサイクルを回す

研究者角山剛によれば、「目標」と「報酬」のサイクルこそがモチベーション促進の構造です(図表038)。

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「努力」によって達成できると思える、明確な「具体的目標」があり、その先にある「成果」が「報酬」に結びついていること、「報酬」は本人にとって望ましいものであること。
「成果」をあげた成功体験が積み重なり「自己効力感」が促進され、さらに「努力」をするようになる。このようなサイクルが、モチベーションを高め続けていきます。
達成可能と思える・明確で・具体的な目標このサイクルにおいて起点となるのは「達成可能と思える・明確で・具体的な目標」をデザインすることです。
組織における目標とは会社から与えられるものでも、自分がやりたいものでもなく、双方で握手するものです。
目標設定の機会は、組織の目的を「指し示す」ことでモチベーションを上げる、最高にクリエイティブな瞬間です。
そしてモチベーションを維持していくためには日々のフィードバックが重要となります。

次回は仕事のやりがいを持つ必要性について考えます。

<著者プロフィール>

坪谷邦生(つぼたに・くにお)

株式会社壺中天 代表取締役、株式会社アカツキ 人材マネジメントパートナー、株式会社ウィル・シード 人事顧問、中小企業診断士、Certified ScrumMaster認定スクラムマスター。 1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルート社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、急成長中のアカツキ社で人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志を形にする」ことを目的として壺中天を設立。 20年間、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、人材マネジメント講座などによって、企業の人材マネジメントを支援している。 主な著作『人材マネジメントの壺 ARCHITECTURE』(2018)、『人材マネジメントの壺DEVELOPMENT』(2018)など。

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