100刷100万部記念!『うまくいっている人の考え方 完全版』の歴史をたどる #オープン社内報
こんにちは、広報担当みやたです!
この5月、2013年に発売されたディスカヴァー自己啓発書の始祖『うまくいっている人の考え方 完全版』が100刷100万部を突破しました。
私が入社した2019年にはすでにディスカヴァーのトップ商品として君臨しており、4年たったいまでも多くの読者に読まれ続けているコンテンツです。
ディスカヴァーでも、書店さんでも「すごく売れる!」という謎の信頼がある商品ですが、改めて「なぜこの本はこんなに売れているのだろう?」「どのようにして読者のみなさんに届けてきたのだろう?」と疑問が浮かび、この機に『うまくいっている人の考え方 完全版』のこれまでを振り返ってみようと思います!
『うまくいっている人の考え方 完全版』とは
『うまくいっている人の考え方 完全版』とは、『うまくいっている人の考え方』『うまくいっている人の考え方 発展編』を1冊にまとめ、携書(新書サイズ)化したものです。2013年に発売され、この5月に完全版が100刷100万部突破。シリーズ累計で150万部を突破しました。ディスカヴァー自己啓発書の始祖であり、代表的な存在です。
この『うまくいっている人の考え方 完全版』がどのように生まれたのか、そしてどのような道のりをたどってきたのか、ここからは歴史を振り返っていきます。
第1フェーズ:携書化!大ヒット!
本書はもともと四六判で2冊に分けて発売されていた内容を、1冊にまとめたものです。四六判バージョンはディスカヴァー自己啓発書の第一弾として1999年に発売され、50万部のヒットになりました。
なぜこの携書判が誕生したのか、それは当時営業担当だったイイダさんの提案がきっかけでした。
四六判バージョンは50万部のヒットになったものの、類書の台頭もあり、2006年には売れ行きが下がってしまいます。
しかし、イイダさんは「同シリーズに書かれている”人間の自尊心”は、私たちにとって普遍的なテーマ。また日の目を見るときがくる」と感じていたそうです。
そして、ディスカヴァー携書が記念すべき100タイトル目を迎えるとき、「携書No100を務めるのはこの本しかない!」と、『うまくいっている人の考え方』と『うまくいっている人の考え方 発展編』の携書化を発議。提案を受けた編集部から「2冊をまとめて1冊にして、『完全版』としたらどうか」と逆提案を受け、2013年に生まれたのが『うまくいっている人の考え方 完全版』なのです。
刊行後は地方の書店さんから火がつき、売れ行きを伸ばしていきました。
珍販促物の数々
本書の販促に伴い生まれた数々の販促物は、なんとも珍しいものばかりでした...。
①地球
なぜ地球だったのか...それはもう誰にもわかりません...。
②宇宙
「地球の次は宇宙だろう」と、「目指せ100万部」を銘打って制作されたそうです。
③屏風
「とても売れているし、ゴージャス感をだしたい...」「風神雷神のイメージで金屏風だ!!!」と生み出された販促物。大中小とサイズがあり、大サイズは300冊の展開だったそう...壮大ですね。
④布
「うまくいっている人、もうすぐ100万人」と、90万部突破時点で生み出された販促物。盛大なフライングをかましています。
⑤フェニックス
本書の時代を超えた普遍性をフェニックスになぞらえ、読者の人生をより高く飛翔させるという意味を込めて生み出された販促物。「うまくさん」がフェニックスの背中に乗っています。
いかがでしょうか...
さまざまな想いがありつつも、書籍とのつながりは特になく「ただただ面白く、目立つ」というだけで企画された販促物の数々...。
営業部からの突飛なリクエストに応え、これらの販促物を生み出してきたのはニシカワさんでした。販促物のデザインから、時にはイラスト制作まで!不死鳥のイラストはニシカワさんが描いたそうです。
ニシカワさんは当時を振り返り、「表紙イラストの『うまくさん』がどんどん色々なところに進出していくところが印象的で、特に屏風は想像を超えていたので面白かった」と語ってくれました。訳が分からなくても、楽しく販促物を作り続けてくれたニシカワさんのおかげで100万部を迎えることができたと言っても過言ではありません...。
何冊も買っちゃう人続出...?!
破竹の勢いで店頭を席巻していた『うまくいっている人の考え方 完全版』。あらゆる書店さんで大きくご展開いただいていました。
そのおかげか、すでに持っているにも関わらず、2冊目を買ってしまうお客さんが続出していたそう。
当時の営業担当者イヅツさん曰く、「書店員さんから、『家にありました!』と返品にいらっしゃる方が多いという話をよく聞きました。それだけ魅力的で衝動買いしてしまう本なのではないでしょうか...」とのこと。
何度手に取っていても中身に惹かれて買ってしまう、それだけ読者の心に刺さるコンテンツなのですね。
このヒット作の生みの親となったイイダさんは、のちに新文化通信社さんに取材を受け、このヒットは「地道な書店営業活動が生み出した結果」と振り返っています。直取引で営業が全国を飛び回るディスカヴァーならではのヒット作と言えるのではないでしょうか。
第2フェーズ:花柄ピンクカバーにリニューアル!
『うまくいっている人の考え方 完全版』を、いけいけどんどんと大量に刷り大量に世に送り出していたところ、大量の在庫に悩まされることに...。
そこでくりだされた起死回生の一手が「花柄ピンクカバー」でした。
自己啓発的な内容であり、表紙イラストの雰囲気や、新書ジャンルということもあって、ビジネスパーソンに好評だった本書。しかし、「本書の内容はビジネスパーソン以外、若い世代や主婦層にも広く受け入れられるのではないか」という営業担当者フルヤさんの提言で、装丁を華やかな花柄ピンクに刷新。
「『うまくいっている人の考え方』という書籍がもっている前向きでポジティブなメッセージをカバーを見ただけで読者に感じ取ってもらえるような商品づくりを行いたい」と考え生まれたカバーです。
当初は制作部数をしぼった限定商品としての発売だったそうですが、これがまたしても大ヒット。花柄ブルーも制作され、店頭を華やかに飾っていきました。
このころはちょうどInstagramが世間に浸透してきた時期であり、消費をシェアする流れができてきた頃でもありました。この華やかな美しいカバーは「映え」にもぴったり。たくさんの読者にSNSでシェアされたこともあり、普段本を読まない人にも手に取っていただくことができました。
元のカバーに加え、この花柄カバーによってより多くの読者に本書をお届けでき、このころ携書版が50万部を突破、四六判バージョンとあわせてシリーズ累計100万部を突破しました。
また、このカバー替えにより、女性読者の割合が50%→80%に増加。既刊のカバー替え施策は、新たな読者層の開拓を狙ったマーケティング施策として、出版業界全体に浸透していくこととなります。
第3フェーズ:カバー替え、続々と誕生
『うまくいっている人の考え方 完全版』は、いつだれが読んでも気づきを得られる普遍性のある1冊。たくさんの人に手に取ってほしいという考えのもと、ターゲットを変えながらいろいろなカバーを制作しました。
『うまくいっている人の考え方 完全版 プレミアムカバー紺』
ビジネス書を集めたフェア限定カバーとして生み出されました。金の箔押しで高級感があり、ビジネスパーソンに好評だったカバーです。
『うまくいっている人の考え方 完全版 プレミアムカバー宝石』
毎年秋ごろに開始する「ギフトブック」フェア限定のカバーとして制作された、宝石をモチーフとしたおしゃれなカバー。
『うまくいっている人の考え方 完全版 プレミアムカバー ミルクティショコラ』
こちらも「ギフトブック」フェア限定のカバーとして制作された、トイプードルがかわいいカバー。若い読者にも楽しんでもらえたカバーでした。
第4フェーズ:100刷100万部!!百花彩々
そしてこの5月、『うまくいっている人の考え方 完全版』は100刷100万部を突破しました。シリーズ累計では150万部を突破し、ディスカヴァーを代表するベストセラー書籍です。
携書No100を付けた際には想像もしていなかった100刷100万部。
100づくしのメモリアルカバーとして、5/15に新カバー『うまくいっている人の考え方 完全版 プレミアムカバー 百花彩々』を発売しました。
今回は、たくさんの押し花をモチーフとした華やかなカバーに仕上げました。
「人生の様々なシーンで本書に触れ、自尊心を高め、四季折々に開く花々の様に彩り豊かで充実した人生を送る一助になるように」という願いをこめ、シリーズ累計発行部数にちなんで、150輪の花を彩り鮮やかに描いています。
持っているだけで華やかな気分になれる特別な1冊です。
おわりに
ここまで『うまくいっている人の考え方 完全版』の歴史を振り返ってきました。「そんなことがあったんだ...!」と初めて聞く話も多く、改めて長い間ディスカヴァーをひっぱってきた1冊なのだと感じました。
ディスカヴァーのメンバーはもちろん、全国の書店さんや読者の皆さんに支えられて、100万部を突破することができた本書を、これからもたくさんの読者に届けていきたいですね!めざせ200万部!
著者 ジェリー・ミンチントンについて
アメリカの著述家。多年にわたり経営者としてビジネスに携わるうちに「人が自尊心を高め、自らの価値を確信することが、人生における成功や幸福に直結する」ということに気づき、自尊心に関する研究をおこなう。
著書は『うまくいっている人の考え方』『心の持ち方』『じょうぶな心のつくり方』など、多くが日本でベストセラーになっている(いずれもディスカヴァー刊)。
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