Notes of a Dirty Old Man in Philippines

マクタンの彼女F をセブに連れて行った。
もちろん私のアシスタントなんだから、付いて貰ったんだけれど。
三年間のメッセンジャーだけのやり取りでは細かい二人の諸事情が、
良く分からないってこともありましたが、私の手前勝手の思い込み、
野郎自大かも。私の体調悪もありましたしね。

マクタンに着いてからいきなりF が仕事に就いてることを告げられた。
これが見当違いの始まりで、私はA からメガ・ワイドの夜の仕事になって、
くたびれるくたびれるを何回も聞かされてたから、
F が手伝いを出来ればなんて勝手に考えていたし、だから二人を逢わせた。

F の仕事の内容を聞けば、あまり長続きしそうにも思えなかったし、
A がヘルパーが必要とも一人合点でもあった。
顔を合わせて話し合ってみれば、時期尚で早片付けることが沢山と、
分かった次第。

でも面白いのはA がホール・セールが時々あるなんて話しをしてて、
一メートルくらいの大きな袋や、大きなかごでファーマーから仕入れる。
もちろんキャッシュでなんて、得意げに言うんだけれど。
四五袋になる時もあって、どんな手づるかは知らないけれど、
大きなスーパーが袋ごと買ってくれるらしい。

何もしないで利ザヤが入る寸法だ。
ホール・セール、最初意味が分からなかったけれど卸売りか。
タイミング良くF が、何袋何を求めたかは知らないけれど、
マクタンに持って帰って、商売が出来たみたい。
A に取っては棚から牡丹餅か。

最初の日はF もメガ・ワイドに行き仕事のやり方を教えて貰ってたよう。
何時に帰ったかは知らないけれど。
それで、彼女がそこそこ金が有ると分かったし、
お手伝いよりベジタブルを回して欲しいと言い出した。

A に聞いても六時六時の仕事だからヘルパーは集まらないし、
私が独りでやるのが一番だ、なんて言い出す始末。
私は良い面の皮。三年のメッセンジャーでのやり取りよりも、
顔を逢わせてのお話しが、手っ取り早い。

案ずるより産むが易しか。
私の心配事の一つが片付いて、八月の十日にサントニーニョ教会の近くの、
やはり大きな教会なんだけれど、
日本に居る内からネットで調べてたメトロポリタン・カシードラル近くの、
一ヶ月払いで借りれるホテルの綺麗な部屋に引っ越した。

偶然に彼女のレンタルルームにも近い。朝昼夕と食事を用意してくれるし、
ランドリーへと言っても広いからユニットバスで洗濯をしてくれ出した。
朝仕事から帰って直接か何かを部屋で作ってか来るんだし、
レンタル・ルームで少し寝てまた昼もだ。
また帰り休んで夕食を用意して仕事に出掛けたり。

しんどいだろうに愛があるから出来ることなんでしょうね。
金を何て言わないし、呑み水もバカにならないんで、
大きなボトルに入ったやつを近くのお店から調達してくれる。
別段に泊って行く訳じゃ無く。

そんなにしてる内に、
金曜日はウーマン・ファーマーが来るから逢わせたいとのことで、
七時頃にピックアップして貰ってメガ・ワイド・デビューと相成った。
お店の周りの雰囲気も分かったし、カスタマー、お客さんの流れ具合、
隣のお店と仲良くやってるのも分かった。
振り返れば、あの頃の数週間が一番楽しかった時だったんだ。
~~続く

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