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対人間インターフェース "羊"【ショート・ショート】

20xx年、健康で文化的な最低限度の生活を保障するために、政府は屋外活動が困難な国民に、遠隔操作できる分身体としての2足歩行の"羊"を配布した。これにより国民はだれでも最低ラインの社会的活動が送れるようになり、様々な理由で孤独を感じていた人々の助けともなった。人間が行う様々な行動が行えるよう、平均的な身長のボディを持つことが多かったが、一目でインターフェースであると理解するために、また、不慣れな操作者でも人身事故を起こさないように、ふわふわな羊のような外見となった。

多くの人が羊たちを歓迎する一方で、このシステムに異を唱える人も少なくなかった。

これは本当の意味での社会的生活といえるのか。引きこもって生きていく人たちが殻を破る機会を奪っているのではないか。そんな声がちらほらと聞こえ始めたころ、ある団体が声明を出した。

「我々は"羊"を拒絶する。真に人間同士の交流をはぐくむ社会でなければ、我々は人間たり得ない」
その声明を出した団体は、自らを"ウルフ"と名乗っていた。

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気が向けば続きを書きます。。
 masuno_shota様のかわいい画像をお借りしました。。。

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