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言葉による創作

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気が向いたときにやっている言葉による創作です。短編、俳句、詩など。
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2022年12月の記事一覧

そのひたすら真白き世界にて《白》

ピリカグランプリ運営委員の方々のこちらの企画に参加します。 本作品はさわきゆりさんによる小説の前半から始まります。後半が拙筆となっております。 《前半》 透き通るような白い肩を、金に近い栗色の髪が滑り落ちてくる。  フェイシアはゆっくりと両腕を上げ、頭の後ろで指を組んだ。  スカイブルーの背景紙に、ささやかな細い影。黒のベアワンピースをまとった背中が、健吾と僕のカメラの前に凛と立つ。  ライトを浴びて輝く腕は、まるで真珠のように艶やかだ。 「すげえ……」  健吾が、ため

企画フィナーレ【アナタならどう詠む】みんなでクリスマス

途中参加で二回もバトンが回ってきたならもう詠み納めだったんだろう、と思っていたら、終了2日前になって「全員季語『クリスマス』で詠むこと」とのお達しが。 こちらのご企画二回目の参戦の際、思いがけなくコーヒー豆氏にサボタージュされたワタクシ。 ひょっこり帰って来たと思ったら「せっかくもう一句詠むのなら、私のことを」と悪びれもせずのたまうので、なんとフィナーレ句はコーヒー豆ネタ。 クリスマスでも朝薫る豆同じ (くりすますでもあさかおるまめおなじ) クリスマスのような特別な

【企画参加】アナタならどう詠む・季語「鷲」

ラベンダーさん、Alohaさんのご企画「アナタならどう詠む」、二度目の参加です。 今回バトンを回してくださったのは、私が密かに「笑いの帝王」とお呼びし慕っているめろさん。 季語「ストーブ」の子季語「暖炉」で詠まれた御句は ガス暖炉懐かぬ猫も近寄りて 拝見した瞬間に心も体もぬくぬくしてきました。 暖かで温かな一句をありがとうございました。 (ちなみにめろさんが今回詠まれたのは三句。どうぞ他の二句も上記リンクからご堪能ください) 実家の灯油ストーブをノスタルジックに思い

【企画参加】アナタならどう詠む・季語「雪国」

ラベンダーさんとAlohaさんの企画「アナタならどう詠む」に参加します。 バトンを渡してくださったのは、他でもない主催者のお一人、Alohaさん。 しかも回ってきたのはその名も「闇バトン」。 Alohaさんの古代ロマンあふれる御句 天地の氷に眠るオーパーツ を思いっきり「てんちのこ おり…」と読み始めてしまった恥さらしでございますが、いただいた季語、雪の子季語「雪国」に挑戦してみました。 しかしどうも「闇バトン」の「闇」に頭が乗っ取られてしまったようで。 こんなに