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【漫画紹介】やっぱりファンタジーは最高だ 【クレバテス】

 今日は最近読んだ中で面白かった漫画を紹介したい。
『クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者』。LINEマンガで連載中のファンタジー漫画だ。

が、LINEマンガだと、縦読みになってしまう。フルカラーなのはいいことだが、縦読みになれないオジサンには正直少し読みづらい。素直にコミックスをオススメする。電子書籍だとフルカラー。


最強の人外×赤ん坊×アンデット勇者

今作のあらすじは以下の通り。

人類の世界は4体の魔獣王によって領域が決められている。狭い狭い領域でしか生きられない人類。そんな人類の世界を広げるには、勇者が魔獣王を討伐することしかでは叶わない。

そんな伝説を実現するために、魔獣王の一体、「月光のクレバテス」に挑む勇者たち。しかし、クレバデスの圧倒的な力の前に、瞬殺される。その後、クレバテスは勇者を選んだ王国「バイデン」に攻め込み、一瞬で首都を壊滅させてしまう。

そのまま人類を滅ぼそうとするクレバデスだが、そんな中、一人の赤ん坊を託される。
「(人類を生かす価値があるかどうかは)この子が証明するから…」と。

本編第一話より

要するに、最強の魔獣(人外)が、赤ん坊を通して人類を知っていくというのが大筋のストーリー。個人的にこうした人外との交流ストーリーは大好きなので、このあらすじからワクワクが止まらない。

しかも、魔獣王は赤ん坊の世話役として、勇者を一人、アンデットとして復活させる。まさにサブタイトル通り
「魔獣の王と赤子と屍の勇者」がパーティとなるのだ。

チグハグだが、それ故にワクワクするパーティだ。この3人の冒険譚が本作品のメインストーリーとなる。


怒涛のストーリー展開

じゃあ、そこからどういう風にストーリーを展開していくのか。
赤ん坊が王家の子孫だということが分かり、とりあえず王国の首都に戻ろうとするのだが、そこから盗賊に襲われたり何だりとイベントがあり。さらにその後には、いきなり大国と最強の将軍が大軍を率いて国に攻めてきたりと、怒涛のストーリー展開だ。

つまるところ、テンポが早い。


この早いテンポは読んでいて心地良い。最近のマンガだなと感じる。このテンポの良さは、6巻の現時点でも継続していて、全くダレることはない。4体いる魔獣王とか、最後のほうまで出てこないかと思ったら、割とあっさり登場したりする。

ただ、このストーリー展開でも、話が雑だなと感じることは殆どない。なぜなら、キャラの魅力が高く、そのキャラ同士でしっかりドラマを作ってるから。


画力とセリフのカッコよさ

では、そのキャラの魅力を構成するのは何か。

シンプルに画力です。
これはもう正直に言うしかない。絵が良すぎる。

もちろん好き嫌いはあるだろうけど、めちゃくちゃこの人の描き方は好き。出てくるキャラの一人一人が個性的なデザインしているし、カッコよく動く。「マンガが上手い」とはこういうことだろうか。
単純だけども、ここまで卓越しているとこれだけで1つの長所となる。

だから、ダラダラとキャラ描写に時間をかけなくても作品に魅力が生まれる。そしてテンポが良くなる。


ビジュアル面だけではない。個人的にはキャラのセリフ作りが上手いなと思った。このキャラがどういったキャラなのか。

長々と過去回想シーンを入れなくても、スッと頭に入ってくるのは、先述したビジュアルの威力だけでなく、セリフの工夫にもあると思う。キャラの言動がそのままキャラの描写に繋がっているというか。


そして、何より大事なのが、キャラに一貫性があること。これ、基本的なことだけど、大事です。

キャラごとに軸があり、その軸に従って行動する。悪役も勇者も、みんなそれぞれ自分の役割を全うする。
なんでお前そんなこと言い出したの?ってキャラがいない。当たり前なんだけども、ストーリーを進めるためにこれを捻じ曲げる作家が往々にしている。

みんな芯があるキャラで大好き。迷いがあるキャラがいないんよね。
個人的にサブキャラで好きなのは、ナイエちゃん。ビジュアルもめっちゃ良いのだけども、小心者っぽさが好き。磁力使いというのもポイント高い。


ファンタジーって良い

今作品、読んでて思うのは、「剣と魔法の世界」ってやっぱイイなということ。

ここまで真正面からファンタジーな世界を描いた作品って、意外と少ない。どうしても最近はなろう系みたいに、何か変化球を入れているものが多い。もちろん、あれもあれで創意工夫が満ちていて面白いのだが。

やはり、その重厚な設定がある世界があり、その世界に生まれ、暮らしてきた人々の純粋な物語がみたい。そうした物語で育ってきた自分にとっては、こういう作品が出てくれているのが非常に嬉しい。


今作品は、設定は割りとシンプル。人類の世界は魔獣王に支配されていて、複数の種族、国がいて、という王道ファンタジー世界。
ただ、少し違うのが、魔術の設定。

恐らく、この「魔術」がこの世界の重要な要素なのだろうが…そこを解き明かすべく、現在魔術学校編が始まっており、これもまた面白い。

最近見つけたオススメのマンガです。「なろう系じゃない、骨太ファンタジー漫画が読みたい!」と思っている人はぜひ!


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