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自分の目的を言える奴が、好きなんだ。

―はっきりと、自分の目的を言える奴が、好きなんだ。
目的に向かって頑張ってる奴が、好きなんだ。

新本格魔法少女りすか 1巻 P235
供犠創貴のセリフより

西尾維新著『新本格魔法少女りすか』の主人公のセリフ。

西尾維新といえば、厨二な設定や奇抜な文章なんかが特徴として取り上げられるが、意外と物語の芯というか、根本は熱い少年漫画のような「まっすぐさ」があると思っている。

そんなまっすぐさが現れた、好きなセリフだ。


このセリフを聞いて思ったのは、「自分の目的を言える奴」ってのは、大人になればなるほど減っていくな、ということ。

少年時代は、それこそマンガのキャラクターよろしく、各々の夢を語っていた。いや、正確には、教師や親から聞かれて、語らされていた、というのが正しいかもしれないが、とにかく、自分の人生の目的や夢を言う機会は多かった。

中学生・高校生になると、「受験」という、1つの目標に対して努力をする場面が生まれる。ある学校に行きたいという目的をみんな掲げ、行動していく。みんな具体の目的を持っていた。それに向かって頑張っていた。


でも、大学、社会人になっていくと、どんどんと目的を自分から言う機会は減っていたなと思う。漠然と「大学を卒業したい」「就職をしたい」なんて目的はあったとしても、「〇〇会社に絶対入りたい」みたいな明確な目的を持って就活しているやつは、数少なかった。面接で御社を志望する理由は~なんて言っていたけど、本気で「その」会社で「働きたい」と思っている人は、少数だったと思っている。

社会人になると、なおさら顕著だ。一応、会社に対して達成目標なんかを掲げることもあるが、それは言わされているだけ。自分が現実的に達成可能な目的を探し出し、そこから選択している感じは、正直歪めない。荒唐無稽な目的を言って、それが達成できないと、当然評価されないからだ。

誰かに言わされる目的じゃなく、心の底から自分がやりたいと思っている、そんな目的を宣言できる人。そしてそれに向かって努力できる人。大人になっても、それが自然とできる人は素直にカッコイイと思える。自分もそうなりたいものだなと思う。


最近の自分の目的は、「noteのフォロワー1,000人」という、まぁ矮小な目的だ。

ロケットを飛ばしたいとか、地球を救いたいとか、そんなカッコイイ目的ではないけども、自分自身が、誰に言わされたわけでもなく(きっかけはせいやだけども)、持ちはじめた目的だ。それに対して、自分なりに努力をしている。

供犠創貴みたいな人に、何よりも自分自身が「好き」になれるように、目的に向かって頑張って行きたい。


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