コミュニティーの存在の難しさ
この記事を読んでふと思ったこと。(限りなく個人的な意見)
企業がコミュニティーを作り積極的に関与した場合,それは企業からのメッセージを受け取り,消化するといったコミュニティーになりやすいし,内容的にも企業の管理する範囲内での情報流通となる。また,顧客同士の課題解決のための情報交換が主目的になると,お客様相談室的な使われ方となり,何か目的があるときに参加しそれが解消すると自然に去っていくというスタイルになりやすい。
一方,自然発生的なコミュニティーの場合には,企業色は少ないがファンである古参参加者の支配下に置かれやすくなる。いわゆる自然発生的な独自ルールがいつの間にか出来上がり,新規の参入者がなかなか入ってこれない状況に陥りやすい。昔のネットコミュニティーには1年はROMってろ(リードオンリーメンバー=見ているだけのメンバー)と,発言は許可されないケースも多々あったし,今でも「ググレカス」といった言葉が残っている。
また,ファンの中にはその対象との直接的な関係性だけを求め,他者の介入を好まないケースも多くある。コミュニティーに関与をしていても,そのコミュニティーを受け入れるわけではなく,あくまで自分がファンとなっている対象に対して自分が求める何か(情報とかチケットとかグッツとかetc)を得るために関与をしているというケースだ。
コミュニティのあり方のケーススタディーをもっと集めて,どのように分類できるかを研究すると面白いんじゃないかなと思うのだが,個人的には全ての企業がファンコミュニティーの構築を目指すのはナンセンスだしと思うし,コミュニティーにはファンが存在するけど,ファンには必ずしもコミュニティーは必要ないのではないだろうかと思う。
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