以前、「効果のでる読書法」として同じ系統の本を複数冊読む方法と勘所を書きました。
※記事は以下を参照

今回は、もう1つの効果のでる読書法を書きます。その方法はこちら。

1冊の本を複数回読む

この読み方をされている方は、案外少ないようです。

複数回読むといっても、のっぺりと何度も読む訳ではありません。

以下の点に注意して読みましょう。

1回目は分からない所があってもそのまま読み進める

複数回読む対象になる本は難解な本が多いです。

内容が難解な場合もありますが、書いている事から色々な事が考えられる本もこれに当たります。

分からない箇所をその時調べるのも良いですが、まずは全体像を見ましょう。

そして、付箋、出来ればその時感じた事をメモして付箋などで貼っておきましょう。

付箋を貼る箇所は、分からない所、分かったけど心が動いた部分、などなどです。


2回目は時間を空けてから読む

2回目はすぐには読みません。
2回目は一定期間、少なくとも3カ月。出来れば、半年から1年を空けて読みます。

その時全体を読み直すのではなく、前回付箋を貼った箇所をめくってみましょう。

その部分には前回自分が読んだ時に感じた事、大切だと思ったことが、メモされています。メモがなくても、付箋があるという事は、その時の自分は大切だと感じたということです。

さて、2回目に見た同じ文章はどうなるでしょうか。

不思議と全く同じ気持ちにはならないものが多いはずです。

「今となっては当たり前だな」
「もう十分わかってるな」
「なんでこの時はこれを重要だと思ったんだろう・・・」

これ以外にも、不思議にも
「あれ?この時とは違う様に感じるな」
「あの時は、XXってメモしてるけど、こういう意味かもしれない」

自分の感じ方や捉え方が変わっている事に気づきます。

逆に全く変わらないものもあったり、前は付箋を付けなかったが、今回は付箋を付けたくなる部分が出てきます。

これを繰り返します。

なぜ読む度に感じ方が変わるのか

色々な理由がありますが、主に以下の様な理由だと考えます。

1.自分が成長したから感じ方が変わった
自分が成長すると、以前の自分とは違った自分になっています。
当然、感じ方や考え方も変わってくるものです。
こういった点から、自分の成長を感じられるのも、この読書法のいい部分です。

2.自分が今おかれている状況によって感じ方が変わる
その本を読んだ時に困っていること、課題に感じていること、壁にぶつかっていること、嬉しく思っていること、環境などによって、感じ方も大きく左右されます。
以前の自分はこういう部分に困っていたのか、とか
今の自分はここで悩んでいる、こういう点を大事だと感じているのか、とか
自分自身のおかれている状況を客観的に整理でき、モヤモヤの気づきになる場合があります。

何度も読むのが効果的な本

この方法は、哲学的な本、先人の思考、生き方について考えさせる本、など奥が深い本におすすめです。
また、技術書など難解な本もこの分類に入ります。

何度も同じ本を読むのは単純に知識を得る行為ではなく、本を通して過去の自分と会話する様な行為なんです。

是非、皆さんも試してみて下さい。



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