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宇宙の超大規模構造。直径10億光年の「銀河の泡」を偶然発見。

Forbes JAPANは2023年09月2日に、天の川銀河(銀河系)が超銀河団に属する10万個の銀河の1つであることを明らかにしたのと同じ研究チームが、今回は超銀河団より大規模で、宇宙のさらに深部にまで及んでいる構造を発見したと報告した。

地球から8億2000万光年の距離にあるこの巨大な泡構造は、米ハワイ大学のブレント・タリー(Brent Tully the University of Hawaii)率いるチームが、網の目状に分布する銀河の地図を作成中に予期せず発見した。

この泡構造の始まりを想起させるハワイの天地創造(Hawaiian creation)の聖歌にちなんで「フレイラナ(Hoʻoleilana)」と命名された。「フレイラナ」は、ラニアケア超銀河団(Laniākea supercluster)につながっているが、その規模はラニアケアよりはるかに大きい。タリーのチームが2014年に発見したラニアケアは、ハワイ語で「広大な天(immense heaven)」を意味する。

学術誌The Astrophysical Journalに掲載された、今回の研究をまとめた論文によると、 「フレイラナ」の発見は偶然によるものだった。「それを探していたわけではない」「非常に大きいので、私たちが調査対象としていた空の領域の端からはみ出している。」と、タリーは説明する。

調査対象としていた空の領域の端からはみ出していては、中から外全体は見えないので、見つからなくてもしかたがない。

このようなことは、研究しているとよくある。
例えば、私が研究している西洋印刷技術を採用して日本の活字技術を開発したのが1590年(天正18年)にヴァリニャーニによって日本に西洋印刷が伝えられ、ほぼ同時に朝鮮から活字印刷が伝わっている。現存しているのは、1593年(文禄2年)12月に印刷された天草版伊曽保物語がある。

その印刷技術は京都に伝搬され、その技術を知った本阿弥光悦は、鷹峯で日本最初の芸術村のスタッフと日本初の手作り活字を作り、「伊勢物語」を印刷し、その印刷物が江戸城の紅葉文庫に残っていたので、その紅葉文庫の伊勢物語を現在管理しているところにお願いし、マイクロフィルムで新規に撮影を依頼し、活字を完全分析した。そのオリジナルは一時、知り合いのところに預けてあったが、実は、活字を完全分析した後に確認したところ、大きなミスが見つかり、私の手元に残っていたコピーに修正を施した。
つまり、知り合いのところに預けてあった原稿は修正前のもので、あれをコピーしても、全く間違っている。

コピーは3部作ったが他の2部も修正前のもので、正しい原稿は、私の手元になるものだけである。

素人は、多分修正できないことだろう。まことしやかに私の原稿を盗んでも、全く無意味である。

銀河は数十個以上からなる集合体(銀河群や銀河団)を形成しており、これらの集合体が密集して連なり、網の目状の構造を形成していることは、すでによく知られている。

巨大な球殻。

だが、フレイラナはスケールが違っている。銀河5万6000個の距離データを地図化していた天文学者らが偶然発見したこの構造は、内部に既知の超銀河団(銀河群や銀河団が集まった大集団)が複数存在している。

その中には「かみのけ座銀河団(Coma Cluster)」「ヘラクレス座銀河団(Hercules Cluster)」「スローン・グレート・ウォール(Sloan Great Wall)」「うしかい座超銀河団(Boötes Supercluster)」と、空洞の「うしかい座ボイド(Boötes Void)」などが含まれる。

研究チームの地図作成担当者(team’s cartographer, researcher)で、フランスCEAパリ・サクレ大学の研究者ダニエル・ポマレード(Daniel Pomarede of CEA Paris-Saclay University, France)は「今回の地図を作成し、フレイラナの巨大な球殻構造がどのように構成されているかを調べるのは驚嘆すべきプロセスだった。
フレイラナの各構成要素それ自体が、宇宙の最大規模の構造の1つとして、過去に特定されていたのだ」と話した。
予想以上

フレイラナのような構造は、初期宇宙に存在した揺らぎ「バリオン音響振動(Baryon Acoustic Oscillations)」の結果と考えられている。しかし、フレイラナは予想以上に明確な特徴だと、研究チームは指摘する。「10億光年という非常に大きな直径は、理論上の予想をはるかに上回っている(The very large diameter of one billion light years is beyond theoretical expectations,)」とタリーは述べている。

比較すると、フレイラナに隣接するラニアケアの直径は、約5億光年である。

https://www.forbes.com/sites/jamiecartereurope/2023/09/15/vast-galaxy-bubble-a-billion-light-years-wide-discovered-by-accident/
https://www.hawaii.edu/news/2014/09/03/uh-scientist-maps-supercluster-of-galaxies-names-it-laniakea/
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/aceaf3
https://www.eurekalert.org/news-releases/1000580
https://www.hawaii.edu/news/2022/09/26/map-galaxies-largest-ever-catalog/

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