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中国の仲介で、宿敵イランとサウジアラビアの敵対関係を解消することで合意。

昔、イラン人の子供が、スンニ派とシーア派は同じモスレムなのに敵対し、なぜスシにならないの?と言っていたことを思い出す。

本当は、中国ではなく、寿司の国、日本が仲介すべきだった。

チャンスは、何度もあった。

これで、世界最大のアラブ経済圏の同盟が誕生する。

そして、トルコとシリアの地震対策も可能になる。EU、米国は両国を冷たく扱い。金も武器もないウクライナが中心であった。

この敵対で、何人のアラブ人が死んだことだろう。

CNNと香港の英字新聞「SCMP(South China Morning Post/サウス・チャイナ・モーニング・ポスト/南华早报/南華早報)」は2023年03月10日に、モスタファ・サレム(Mostafa Salem)、アダム・ポウラハマディ(Adam Pourahmadi)、ナデーン・エブラヒム(Nadeen Ebrahim)により、サウジアラビアとイランは2023年03月10日金曜日、7年間敵対関係にあった国交を回復することに合意したと発表した。この地域の宿敵同士の合意は、中東に広範な影響を与える可能性がある。

リヤド(Riyadh)とテヘラン(Tehran)は、中国の仲介で2ヶ月以内に大使館を再開する予定であると、サウジアラビアとイランは、金曜日に北京で行われた会談後の共同声明で述べている。

偉大なる中国の演出は、新しい時代が来たことを証明することだろう。

もう、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領(Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy)に振り回され、米国のジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)のわがままが通る米国とEU、NATO、G7を中心とした歪んだ世界の時代は終わった。

また、22年前に締結され、テロ、麻薬密輸、マネーロンダリングに協力することに合意した安全保障条約を再実施し、1998年の貿易・技術協定を復活させる予定である。

結果として、テロリストとテロリスト支援者、ウクライナ、米国、EUがはみ出してしまった。

金曜日の発表は、長い間米国の影響力の一部と考えられてきた湾岸地域における中国の外交的勝利でもある。

バイデン政権がイスラエルとサウジアラビアの国交正常化協定を仲介し、中東で独自の勝利を収めようとしている最中のことである。

イランの国営メディアによると、2023年03月06日から北京で、イランの国家安全保障部長アリ・シャムハニ(Iranian national security chief Ali Shamkhani)、サウジの国家安全保障会議顧問モサード・ビン・モハマド・アル・アイバン(Saudi national security council adviser Mosaed Bin Mohammad Al-Aiban)、中国の最高外交官ワン・イー(China’s top diplomat Wang Yi)による会談が続いていた。

イランのメディアが放映した調印式のビデオでは、関係者が反対側のテーブルを囲んで座り、その周りにサウジアラビア、イラン、中国の国旗が掲げられていた。

中国の最高外交官ワン・イーは、「我々は、今日の世界におけるホットスポット問題を各国の意向に沿って適切に処理し、大国としての責任を発揮するために建設的な役割を果たし続ける。」と述べ、中国の最高国家主席習近平(习近平/President Xi Jinping)が当初からこれを支持していたことを明らかにした。

アメリカの影響力を押し返すかのように、ワン・イー(China’s top diplomat Wang Yi)による会談が続いていた。
は「世界はウクライナ問題に限定されていない」としながら、「中東の運命は中東の人々が決めるべき」と強調した。

アジアもそうである。

「両国の外相は、この決定を実行するために互いに会い、大使の交換のために必要な手配をする。」と共同声明は述べている。「双方は、主権を尊重し、互いの内政に不干渉であることに同意する。」

サウジアラビアとイランは、これまでオマーン(Oman)とイラク(Iraq)で和解を目的とした会談を行ってきた。

リヤドは2016年、サウジアラビアでシーア派の聖職者(Shi’ite cleric)が処刑されたことを受け、イランの抗議者がイランの首都のサウジ大使館を襲撃した後、テヘランとの関係を断ち切った。

それ以来、両者は多くの周辺国を巻き込んだ代理戦争を繰り広げ、この地域を戦争にますます近づけていた。

イエメン(Yemen)では、国連が世界最悪の人道危機のひとつと評する内戦で、両国が対立する側を支援してきた。イエメンでは、フーシ派(Houthi rebels)がサウジアラビアとアラブ首長国連邦(United Arab Emirates)にミサイルを撃ち込み、両国の経済にとって不可欠な石油インフラを標的にしている。

しかし、サウジアラビアはフーシ派と直接協議し、非公式な停戦を維持している。

サウジアラビアのアルアイバン(Saudi Arabia’s Al-Aiban)は、イラン側との協定締結に先立つ演説で、国家の主権に干渉しないことを「関係発展の基本的な柱(fundamental pillar for the development of relations.)」とするよう呼びかけた。

「我々は合意に達したことを評価し、合意に含まれる柱と基礎に従って、建設的な対話を継続することを希望する」と述べた。

イランのホセイン・アミール=アブドラヒアン外相(Iranian Foreign Minister Hossein Amir-Abdollahian)は、この合意を歓迎し、テヘランはこの地域での外交努力を強化すると述べた。

「イランとサウジアラビアの関係が正常に戻ることは、両国、地域、そしてイスラム世界をより強くする」と、アミール=アブドラヒアンは2023年03月10日金曜日にツイートした。

テヘランは、国際舞台でますます孤立している。イランが2015年に締結した核協定の復活に向けた協議は凍結され、9月に始まったイスラム共和国の抗議行動に対する残忍な弾圧により、欧米諸国との関係はさらなる緊張にさらされている。

イランの主要な国際的同盟国であるロシアはウクライナ戦争に夢中であり、もう一つの同盟国である中国は最近、テヘランの宿敵サウジアラビアに言い寄ってきている。

「サウジアラビアにとって、イランとの和解は、あらゆる方面での大規模な外交攻勢の重要な一部である。」「サウジアラビアがイランと関係を正常化することで、最終的にイスラエルとも正常化するための潜在的な枠組みが生まれるのです。」と、ワシントンのアラブ湾岸諸国研究所の上級研究員フセイン・イビシュ(Hussein Ibish, a senior resident scholar at the Arab Gulf States Institute in Washington)は言う。

「北京で合意されたという事実は、中国と湾岸地域における外交的・戦略的プレーヤーとしての中国の台頭にとって非常に重要である.」「これは、テヘランとリヤドとの関係を仲介することができるという中国のユニークな役割を認めているようであり、米国はともかく、欧州諸国がこれまで占めていた立場に踏み込んだもので、ワシントンにとっては特に喜ばしいことではないだろう。」とイビッシュは言う。

今回の和解は、中国がアラブ世界での外交活動を拡大する中で実現した。2022年12月、中国の習近平国家主席は、14人のアラブ首脳を集めた訪問の一環として、リヤドで豪華なセレモニーで歓迎された。これは、サウジアラビアとの関係が冷え切っている米国のジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)との比較的控えめな会談からわずか数ヵ月後のことだった。

ロンドンのシンクタンク、チャタムハウスの中東・北アフリカプログラム上級研究員、サナム・ヴァキル(Sanam Vakil, a senior research fellow for the Middle East and North Africa program at Chatham House think-tank in London)は、「中国の仲介者としての役割は印象的で、より大胆な外交姿勢を予感させる。」と語る。

「しかし、北京の意図を過大評価することには慎重であるべきだ。これはむしろ、この地域における中国の利益に関するものだ。中国は、地域の緊張を緩和し、両者の経済的関与の拡大を促進する目的で、地域と経済という2つの重要なアクターを引き合わせたのです。」と注意している。

ただ、歴史的に、大きな第一歩である。

https://edition.cnn.com/2023/03/10/middleeast/saudi-iran-resume-ties-intl/index.html
https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/3213155/victory-peace-china-helps-broker-iran-saudi-diplomatic-agreement

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