ノリと感覚だけに頼る姿勢
noteが「ゆたかな人生に役立つ」という話。ビジネス界、大手IT企業も採用している「デザイン思考」について。日本経済新聞(5/29)の高校生向け別冊版記事のハナシ、を元にした私の解釈。
ヒトが出発点
デザイン思考とは、
人間中心のアプローチにより、課題の解決策を考えていく思考法
だそうだ。これだけだと、ちょっとわかりにくい。
商品開発は、マーケティングに基づく数字など定量的なものを出発点に企画を進めるのが一般的。一方、デザイン思考は「人」が出発点。ユーザーとの対話や観察を通じて潜在ニーズを探る。
デザイナーが採ってきたプロセス「定性的アプローチ」が大きな特徴だという。
数字という無機質なデータより、「体温を感じる『人の感覚』を重視したマーケティング」が私の理解。
メーカーが新商品を検討するときに、
1)ユーザーが抱える問題やニーズを「探究する」
2)情報を集めたら個々の意見をチームで「組み合わせる」
3)ユーザーのために解決すべき問いを設定して解決する具体策を「練る」
4)試作品を「作って」検証し、商品を「伝える」ためのストーリーを考える。
この「探究する」→「組み合わせる」→「練る」→「作る/伝える」の4つが、デザイン思考のプロセス。
ユーザーの探究は、無意識レベルの行動に目を向けること。そして、なぜその商品を使うのか、どのような暮らしをしているかを細かく取材する、いわゆるデプス。
組み合わせる、は、個々の探究(意見)をチームで共有。共有した意見から「問い」を見つける。例えば掃除機開発なら「どうすれば掃除時間を短縮できるか」など解決すべき課題を検討するのだそうだ。
デザイン思考はチームで進める手法。それに不可欠なのが
多様性を受け入れることが大切なので、他者を肯定しながら協働するチカラ
だそうだ。これがふつうの人には難題だ。
「メンバーの意見を否定せず、アイデアを重ねながら探っていく」。一見簡単そうだが、日頃ディベートやディスカッションに慣れ親しんだ、我々オジサン世代には一苦労かもしれない。
まさに、noteそのもの
デザイン思考をはじめたのは、米国のデザインコンサルファームIDEOだそうだ。そこで勤務経験のある石川俊祐さんは、
問いを設定して解決する面白さや、他者とゴールを共有して何かを生み出す楽しさが体験できるが、自分なりのものさしや課題意識が前提になる。日頃から自分が感じる好き嫌いや善悪の理由を言語化して問い続けること。主観を大切にしてほしい。
とアドバイスする。おおっ!
自分が感じる好き嫌いや善悪の理由を「言語化して問い続けること」
これこそ、まさに、noteでやっていることではないか。
筋トレならぬ「観トレ」
noteを続けることは、デザイン思考に参加するための「主観」を鍛える「観トレ」。これからもトレーニングを続けよう。noteメンバーと一緒に。
記事は、こう結んでいる。
アート思考もデザイン志向も感覚との対峙を重視するが、どんな時代も人間の感性は最大の武器だ。単純労働が機械やAIに代替されることが予想される未来では、人言ならではの価値創造や感性がますます重要になるだろう。文化、歴史、哲学など幅広い分野に親しんで教養を深め、自分の感覚や感情を見つめて感性を磨いていくことが求められる。
noteは、教養も学べ、感性も磨ける。この素敵なプラットフォームは、学びや鍛錬に役立つ。創設・運営者に感謝をしつつ、これからも続けたい。
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