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三歳未満児を育てている親からの質問①

私の職場には企業内保育園が併設しています
離乳食から3歳未満児への給食も提供しているのですが、今月その保育園で保育参観があり、保護者への講義の依頼がありました

講義といっても、一方的に話したって面白くないので、事前に質問を受け付け、それに答える形でお話ししようと思い、質問を募りました

懐かしい疑問や苦労があり、「あの頃は大変だったな~」と自分自身の育児体験も思い出しながらAnswerをまとめてみましたので少しご紹介しましょう

Q1:きな粉や牛乳など、たんぱく質が多い食べ物を好みます。
摂りすぎはダメと聞いたことがありますが、3歳児での目安を教えて下さい。また、食事の時に一緒に飲む飲み物は何が良いですか。

A:厚生労働省から出されている基準(日本人の食事摂取基準)では
1~2歳男子31g~48g(1日)3~5歳男子42g~65g(1日)
1~2歳女子29g~45g(1日)3~5歳女子39g~60g(1日)

とされています。たんぱく質は消化吸収する過程で腎臓へ負担をかけますので、過剰摂取には注意が必要ですが、3歳児が食べられる量を考えれば過剰摂取にはなりにくいと考えます。
例えば質問にある食品では
きな粉大さじ1杯・・・10g(たんぱく質3.7g)
牛乳コップ1杯・・・200ml(たんぱく質6.6g)
です。この二つの食品の場合、たんぱく質よりもきな粉では一緒に摂取してしまう「砂糖」牛乳では「脂肪」が気になります。
きな粉は大量に摂取するのはむしろ困難だと思いますので、甘すぎない配合にしてあげて下さい。牛乳は保育園でも飲んでいますので、ご家庭ではコップ1杯弱程度。お休みの日は200mlを目安に飲むと良いでしょう。
食事中の水分はお茶や水で摂る習慣を付けた方が良いです。
また、食事中に水分を摂取しすぎると食事が入らなくなったり、胃酸が薄まって消化に時間がかかってしまったりしますので、食事時以外でもこまめに水分補給することをお勧めします。

Q2:チョコレートやナッツ類を食べさせる時期はいつ頃からですか。

A:乳幼児への提供で注意が必要な食品に「はちみつ」があります。これは「はちみつ」に「ボツリヌス菌」という熱に強い菌が存在しているのが理由です。大人の場合はボツリヌス菌を摂取してしまっても腸内細菌との競争でボツリヌス菌が負けてしまう為影響がないのですが、乳幼児の場合は腸内環境が整っていませんので腸内でボツリヌス菌が増殖するリスクが高くなり、「乳児ボツリヌス症」を引き起こしてしまいます。
チョコレートやナッツ類には、はちみつの様に摂取する基準は設けられていませんが、乳幼児は腸内環境や消化吸収能力がまだまだ未熟です。チョコレートもナッツ類も脂質が多く、消化吸収に負担をかけますし、甘いチョコレートは高カロリーでもあり、依存性が高い為、食事と食事の間で摂取することで3度の食事の摂取量にも影響を出しかねません。
ナッツ類については歯で噛み砕く力が弱い為、窒息のリスクが高く危険です。どちらも3歳未満での提供は控えた方が良いでしょう。


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