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エディが笑えば世界が笑う『ビバリーヒルズコップ/アクセル・フォーリー』

皆さんビバリーヒルズの後に続くタイトルと言えば?聞かれたら、何と答えるだろうか?

大体、青春白書コップと相場決まっていますな。

この中で「そりゃオメエ…エディー・マーフィのビバリーヒルズコップ一択だべさ!」と即答するアナタ!

アナタはガチ勢だ!

エディ・マーフィーの!

そんなエディ・ガチ勢待望の作品『ビバリーヒルズコップ/アクセル・フォーリー』がnetflixで遂に配信された。

口八丁手八丁な掟破りの捜査で、アウェイすらホームに変えていくのが魅力の本作。

過去に3まで製作され、実に30年ぶりの最新作となる。

あるある詐欺といわんばかりに紆余曲折を経ていた為、エディ・ガチ勢からビバリーヒルズコップ最新作の製作は、いわば都市伝説的な扱いを受けていた。

恐らく、ここ30年の間に近所のスーパーあたりで七夕の短冊に『ビバリーヒルズコップ4が製作されますように』と書いていた人もいたことだろう。

だが果たして、その願いは叶った。

今回netflix出資の元、満を持して完成!

いざ蓋を開けてみるとエディ・マーフィーが文字通りアクセル全開で捜査!

いわば『ビバリーヒルズコップに定年退職はない!!』の様相を呈している。

今の世の中、やたらアップデートを求められる機会が多いが、本作のアクセルは今も昔も変わらずにブレーキ知らず

なにせのっけから、ひとりあぶない刑事状態でミキサー車で爆走するのだ。

しかもBGMは2のゴキゲンなテーマ曲『shake down』!!

ジョークを飛ばしながらお釣りが出るほどの破壊捜査っぷりを披露し、「これだよ!これ!」ビアガーデンの一杯目みたいな気分にさせてくれる。

思えば3はラジー賞にノミネートされるなど、エディ・ガチ勢も涙を飲んだが、本作は1~3という今までのシリーズで出演したキャラやストーリーに対する真摯なリスペクトを感じさせてくれるだろう。
特にシリーズで口うるさかった上司トッド警部の写真にグッと来た人!
アナタはエディ・ガチ勢1級だ!
こと過去のシリーズ映画を再出発させるとなると、「平屋だったはずなのに、気が付いたらへーベルハウスみたいになってた!」と呆気にとられがちだが、本作は違う。

典型的なスタジャン、アディダスのスニーカー、そして最近は見ることがほぼない銃=ブローニングハイパワー…と『時代が変わってもアクセルは変わらない』を描いている。

シリーズを知ってる人からしたら、実家に帰ってきたような安心感を与えてくれるだろう。

ダメ押しのように、さほど見た目が変わってないエディーを見るにつけ、破壊はアンチエイジングに効くとさえ思わせてくれる。

とはいえ、今まで通じたゴリ押しの手段が通じない、あるいはアクセル以外のキャラの関係性や立場が変わってしまっているなど中島みゆきの楽曲『時代』の歌詞を感じさせるのも本作の特徴だ。

だが、生粋のデカであるアクセルが芋を引くことはない。

エディが笑えば世界が笑う。

そういわんばかりに、結果的にアクセル以外の周りの人間も次々とブラザー精神が爆発!

年齢、人種、性別、立場を問わずに、アクセルに関わった全員が修羅場へ突っ込んでいく。

シリアスな場面でもジョークを飛ばすのもあってか、お調子者と見られるきらいのあるアクセルだが、デカとしては優秀。

本作の悪党であるケヴィン・ベーコン相手に、デカとしての譲れない矜持を語るシーンは実に痺れる。
とはいえプライベートはガタガタ。
90年代スタイルが過ぎた結果、毛嫌いされている娘との関係性の行方も本作のポイントだ。

本作を大味と言われれば、それまでだ。
だが、大味からしか得られない栄養が確かにある。
みなさんも無性にマクドとか牛丼食べに行きたくなるでしょ?

そういうことですよ!

ともあれ変わることを要求されがちな今の世の中、ソレはソレとしてブレ知らずの大切さも教えてくれる作品ですよ。

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