今までで最高に好き!Beyonce「COWBOY CARTER」は彼女にしか歌えない壮大な意欲作!
今年の前半に大好きになったアルバムについて。続いては
Beyoncé 「COWBOY CARTER」
3月末に発表されて、大きな話題となったビヨンセの新アルバム「COWBOY CARTER」。
前作「RENAISSANCE」から始まった「三部作」と言われている彼女の二枚目はタイトルに「カウボーイ」とあるように、なんとカントリーアルバム!!
といっても、本人からリリース前に「これはカントリー・アルバムではありません。これは“ビヨンセのアルバム”です」と前置きがあり。
とはいえ、アルバムに先駆けてリリースされたシングル2曲
これらを聴くとカントリー感が多分に感じられる曲となっていたので、リリースをとても楽しみにしていました!
黒人女性として、初めてbillboardのカントリーチャートでも1位を獲得したというこのアルバム。「やっぱりビヨンセといえばR&B」という私の意識をぶっ飛ばすことができるのか、と思っていたのですが、
あっさりぶっ飛ばされました!(笑)
もうこのアルバム大好き!!
前作の「RENAISSANCE」もそれまでのビヨンセの作品の中で一番好きでたくさん聴きましたが、今作の「COWBOY CARTER」はそれ以上に感触が良く、私のビヨンセで一番好きなアルバムが見事更新されました!
このアルバムが作られた経緯などはたくさん他の方が書いてくださっていると思うし、このアルバムはビヨンセにとってとても意味が込められた作品だと思うので、それを拾いきるのは私のような未熟者ではとても無理なので、作品を聴いた感想しか語れませんが、宜しければお付き合いいただけると嬉しいです♪
1曲目の「 AMERIICAN REQUIEM」から壮大なゴスペルのようなアメリカンのバラード。多層なビヨンセのハーモニーが美しい曲ですね。
と思ったら2曲目はthe Beatlesの名曲「BLACKBIIRD」のカバーバージョン。スティービー・ワンダーがハーモニカで参加しているそうなのですが、後から知りました。
Tanner Adell, Brittney Spencer, Tiera Kennedy & Reyna Robertsとクレジットにあるように、黒人女性のカントリーシンガーたちと共演しています。これがとーっても良い!感動しちゃって早くも2曲目で泣きそうになりました(笑)
3曲目は先行リリースされていた「16 CARRIAGES」。この曲は歌いだしこそ静かですが、途中からとにかくバックの演奏が力強くて、ビヨンセの声をかき消しそうに聴こえるくらいの破裂音のような全楽器の音が刻むリズムが気持ちよく、カッコよいアレンジでシビれました。反対にビヨンセの声は静かに歌い上げるようで嵐の中でじっと耐えるような表現のようですね。
「 TEXAS HOLD ‘EM」も先行曲。この曲のダンスビデオがTikTokベースだと思いますが、もうめちゃくちゃ流行って、あらゆる人種年齢のダンス動画を見かけました。私はTikTokやってないので主にインスタですけど、体感としては「RENAISSANCE」の時よりも盛り上がっていた印象です。
この曲って面白いことに、クレジットを見るとあんまりカントリー系やインディロック系のライターやPDがいないんですよね。こんなにカントリー感がある曲なのに。凄いユニークだな、と。
ドリー・パートンの「JOLENE」のカバーは、ドリー本人が紹介の声を吹き込んでいるくらいで、とても嬉しかったのではないでしょうか。Willie Nelsonも別曲で参加しています。
1曲目から実感していたものの、多くの人がカバーしてきたこの曲で改めて思ったのが、ビヨンセの歌の上手さ。とんでもなく上手い。これはもう天下一品すぎて、最初聴いた時は鳥肌でした。今はもう慣れたけど(笑)
「II MOST WANTED」はこのアルバムで私内でぶっちぎりの最高曲。聴くたびに泣きそうになっています(笑)。
リリース直前に見かけた曲のリストに「マイリー・サイラス」の名前があった時にはびっくりしました。とはいえ、お父さんがビリー・レイ・サイラスでドリー・パートンとも縁が深いので、カントリー畑で育ったような彼女の参加は自然ではあるのですが、ビヨンセとのデュエットとは。
でもこの曲が、とにかくめっっっっっっっっっっちゃくちゃいい曲で、ビヨンセとマイリーの歌もめっっっっっっっっっっちゃくちゃいいんで、驚いた曲でした!!
シンプルなミディアムバラードですが、アレンジの細部に至るまで、土のにおいを感じるような大地感を思わせる曲だと思いました。
この曲のクレジットを見て「あ、なんで私がこの曲好きか分かった」とすぐ思ったのが、制作がShawn EverettとJonathan Radoのコンビ。私が愛してるバンド、the killersのPDコンビでした。そりゃ好きに決まってますね(笑)。The War On Drugsのメンバーまで演奏で参加しています。
ソングライティングはMichael PollackとRyan Tedder。美メロが書ける実力派ですね。
この曲で驚いたのがマイリーの歌唱力!!ビヨンセと並んで歌っていてもまったく引けを取っていないどころか、ビヨンセをリードするような面まで感じられる素晴らしい歌声を披露しています。自身の得意分野ですし、完璧なデュエット相手でした。もちろんビヨンセもとても良い歌声で大好きです、この曲が。
マイリーは一刻も早くShawn Everett&Jonathan Radoとアルバムを作るべきです!!!
「LEVII’S JEANS」は最近完全にカントリーボーイとなった(ように見える)ポスティとのデュエット。これも悪くはないのですが、マイリーとのデュエットがあまりにも良すぎたな(笑)。
「YA YA」をベストトラックにあげる人も多いのでは?この曲はカントリーというより、まるでジェームズ・ブラウンのカバーかのような力強さが際立つ1曲。ビーチ・ボーイズの「good Vibration」を思わせる節があったり、とてもユニークな曲ですね。
前半はじっくりと聴かせる曲が続きましたが、この曲くらいからスイッチが入ったように、ノリの良い今までのビヨンセの感触に近い曲が続きます。この曲にはArlo Parksも参加していて面白いですね。
「II HANDS II HEAVEN」は前作の「RENAISSANCE」の楽曲にもつながるような、カントリー感はありながらもダンス曲として人気が出そうな曲。カントリーからだんだんと自分のフィールドに帰っていくような感覚がある曲でした。
ラストは「AMEN」。スタートの「AMERIICAN REQUIEM」からつながるようなカントリーとゴスペルが融合したような祈りのバラード曲で完結します。
この曲は「声の重ね方がとても美しいな」と思ったら、ビヨンセ本人がボーカルプロデューサーとクレジットされていて、アルバム全体そうなのかな、と。
この曲にはIan Fitchuk と Tyler Johnsonがクレジットされていて、Ian Fitchukは私のミューズ、Kacey MusgravesのPDでお馴染みの存在。Tyler Johnsonはやっぱり私の大大大好きなHarry Stylesと曲を制作しているライターです。はい好き!(笑)
弱点があるとすれば、このアルバム、長さは感じます。全27曲、1時間18分。ボリューム感が凄くあるし、全曲通して聴こうとすると結構疲れちゃう人もいるかも。
でも、このアルバムは今までのビヨンセのアルバムの中で私が最も好きな作品になりました。
普段私がインディロック系の作品をよく聴くことが多く、カントリーだとしても凄く曲に入りやすく、聴いていて心地よく感じたり、とにかく「いい曲だな~」と感じる曲が多くて、シンプルにアルバムとして本当に良い作品と感じます。
この「COWBOY CARTER」を聴いて私が何より感じたのはビヨンセがとにかく現在の音楽界で最高の歌い手だということ。とにかく歌がとても上手い!
「当たり前だろ!」って言われちゃうかもしれないんですけど(笑)。
技術的なところはもちろん、歌を伝える力、聴かせる力、そのすべてがこのアルバムに100%詰まっているなと感じたからです。
前作はダンスアルバムだったので、方向は全然違うと思うけれど。
ビヨンセはマルチな才能があって、ダンスも美しさも天下一品ですが、私は何よりビヨンセの歌が唯一無二で上手いところが大好きなので、こんなにいい曲を最高のボーカルで聴かせてくれる、こんなアルバムを作ってくれて感謝しかありません!
このアルバムは私にとって至福の歌アルバムでした。
私が「三部作シリーズが自分と相性がいいな」と思うのは、ビヨンセが新しいPDや制作者と恐れずにどんどん曲を作って、それを楽しんでいる感じがするのが聴いてて楽しいな、と。制作側もビヨンセとガチンコというとアレですが(笑)、こんなに上手くて才能があるアーティストと曲が作れるのだから、最高ですよね。大変なこともあるかもですけど(笑)。
さー次が三部作のラスト!!次待ちきれません!!!楽しみにしています!!!
気になった方はぜひ聴いてみてください♪
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