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2022年の私的年間ベスト音楽プロデューサーは誰?候補とともにレビュー

さて、昨年より年間ベストアルバムに加え、ベストソングも選んでましたが、もう一つ、年間ベスト音楽プロデューサー(以降PD)についても選びました。


こちら、昨年にnoteを投稿した時には「結構マニアックな内容だし、そんなに読む人いないかな~」と思ってたら、意外にも「面白い」と反応を多く頂いたので、調子にのってできれば毎年やりたいと思います!(笑) 

音楽プロデューサーについてや、昨年の選出については上に貼ったnoteをぜひ読んで頂けると嬉しいです♪

アーティストにとってどんなPDと曲やアルバムを作るかはとても大きいと私は思っています。

というわけで、早速今年の自分的にお気に入りだったPDを紹介していきます!

 一人目は

jack antonoff

 彼については今年the1975のアルバムレビューでがーっつり書いたのでそちらも読んでいただけると嬉しいのですが、

 そこでも書きましたけど、現在無双状態でPDとして本当にノってる状態に入っていると思います。もちろん以前から優秀だったし、名前も知られてたし、グラミー賞もとったし凄かったんですけど、昨年から今年に入ってのリリース作品は特に「凄い」と感じさせるものが多かったです!clairo、Florence and the Machine、そしてthe1975。本当にどのアルバムもアーティストの個性を引き出しながら、さらに音楽的に高みというか成長や進化を感じさせる作品で、こうも連発させるのは本当に凄いと思います。そのやり方にたどり着いたのはthe1975のレビューでも書いたとおり、ラナ様ことLana Del Rayとの作品作りが大きい一歩だったのではないかと思うのですが。

ただ!すごーく惜しいのはテイラー・スイフトとLordeの新作で、両方とも前作より新作の方がちょっと後退しちゃった感を個人的に感じてしまって。アントノフ作品では肝心な二人なので、これは惜しかったですね~。たぶん、距離が近づきすぎるアーティストはもしかしたらアーティスト側のモードを取り入れすぎてしまうところもあるのかも。きちんと線引きができるアーティストの方が、いい作品が生れやすいのかもしれません。これは完全に勝手な妄想ですけど(笑)

とはいえ、「今最も勢いと才能があるPDなのは間違いない」と私も今年で改めて感じることができました。これからも本当に楽しみなPDです!


Pop wansel

Pop wanselはアメリカのR&B系PD。この枠も今非常に激戦で、注目のPDがどんどん出てきていていますが、昨年はDoja Catを主にPDしているYeti Beatsを選んでいますが、今年はKehlaniの今年リリースされたアルバムで素晴らしい仕事をしているPop wanselを選びました。もともとケラーニとは長年共に頑張ってきている人で、私結構そういう人好きなんですよ(笑)。今年のアルバムはその努力と才能がついに大きく花開いた感で、ケラーニの素晴らしいボーカルと共に「すっごくいいアルバムができたな~」と感動しました。

そんなPop wansel、今年はケラーニだけではなくLizzoのアルバムでも4曲に名を連ねてます。しかも「これからほんと引っ張りだこかもしんないな~」と。楽しみですし、個人的にはケラーニとのコンビも「崩さないで続けていってほしいな~」と勝手に思っています!


JEON SOYEON

K-POPは今年もTXTのslow rabbitが才能万歳な年ではあったのですが、私的に殿堂入りにさせないとずーっと選んじゃいそうなので(笑)。
今年出会えたグループの中でも(G)I-dleは最も良かったグループの一つなんですけど、このソヨンは特に存在が知れて嬉しかった子です!私のK-POPの入口がBTSで、自分で曲や詞を手掛けることができるメンバーの存在がいる前提で聴いていたので、女性グループにもそういうアーティストがいて、驚いたのは曲のPDまで手掛けることができる人だってことが「凄いな!」と。
彼女はラッパーなので主には歌詞面かもしれないですけど、今年リリースされた(G)I-dleのアルバム2枚を聴くと、ちゃんとメロディーや曲の雰囲気もなんか共通したテイストがあって、音にもボーカルにも無理がないし、いい曲が多いんですよね!自身が曲を書いていないくても「結構このソヨンの感覚が影響しているんじゃないのかな~」と思わせる部分がありました。誤解だったらすみません(笑)
でも、クレジットのPDのところに自分の名前をちゃんと入れさせるって大切なことだと思うんですよ。強いわ(笑)。世界的にまだまだ女性がPDとしてクレジットされることって少ない気が。なぜかは私も分からないんですけど。こういうところはK-POPの方がむしろアメリカなんかの業界よりも進んでいるのかも。今年のG-idleの曲はどれも良かったですし、今後も楽しみです!

Ariel Rechtshaid

彼の選出については「あんたらしいな」と思われる人もいらっしゃると思いますが(笑)、今年の彼の復活は個人的に最高に嬉しかったことの一つですね!Charli XCXのアルバムレビューのところでがっつり書きましたが、

 病に倒れる前の2010年代は個人的に大好きなPDだったんです。彼の手掛ける曲が本当に好きだったんですよ!ChariはもちろんSky Ferreira、Vampire Weekend、the KillersのボーカルBrandon Flowersのソロ、そして彼のパートナーであるダニエルがいるHaim。
それが精巣がんを患っていることが発覚してしばらく療養生活に入ります。それを知った時はもう本当に心配でした。「あんなに才能あるのに」と。
それが、今年盟友Chariのアルバムの1曲「Lightning」のクレジットで名前を見かけて本当に嬉しかったです。しかもいい曲なのよ!この曲。間奏のギターソロはアリエル本人が弾いてるそう。最初は気づかずに「いい曲だな~」って聴いてて、後からクレジット見たら彼がPDで泣きそうになりました(笑)で、その後に何にも気づかずにWallowsの今年のアルバムを聴いて「えー!めっちゃいいじゃん!今年最高レベルかも」と思ってクレジットを見たら全面ArielがPDしてて、「わー!」っとまた感動しました。
病気も良くなってきたんだと思うし、またこれから精力的にPDしていくのではないかと思います。なんかディズニープラスで配信しているクリスマス系の作品も彼が音楽をやったり(映像作品の音楽担当って初めてじゃないのかな?)、なんでか分からないけど日本に来ててインスタで日本の事アップしていたので(超おしゃれなコーヒー屋とかレコードーバーとかいってたっぽい(笑))、ますます今後が楽しみになりました!来年も彼の手掛けた作品が聴けることを期待しています!Haimも新譜あるかな?



Jonathan Rado

 「え?またthe Killers関係者ですか?」と言われても仕方がないんですけど(笑)。すみません(笑)でも今年の彼はthe Killersでの選出ではありません!下半期ベストアルバムでも選びましたWeyes Bloodのアルバム「And in the Darkness, Hearts Aglow」がめちゃくちゃ素晴らしかったので選びました!
昨年はthe KillersのアルバムでShawn Everettの方を選んでいるのですが、同じくらい「the KillersのPDになってくれてありがとう」と感謝しているのが彼。その素晴らしいPDワークはずっとコンビを組んできたWeyes Bloodのこのアルバムでさらに証明されたんじゃないかと思っています。
このアルバムは本当に名盤になると思いますし、もっとヒットしてほしいんです!!特に「本国アメリカでもっと聴かれてもいいんじゃないのかな~」と。凄く評価が高いし私も大好きなのに、Billboard 200ではTOP100にも届いていないと知って本当に驚いています。もったいない!!UKの方が27位と結果がいいんです。「評価は高いんだし、チャートなんて」って思う人もいるかもですけど、やっぱり素敵なアルバムはできれば上位に来てくれると嬉しい!「もっといろんな人に聴いてほしいな」と思える作品だし、この作品はJonathanがいてこそのアルバムだとも思いますので、願いも込めまして選んでみました。
今後はWeyes Bloodとの新作はもちろん、the Killersともいい作品を作り続けてほしいですし、「もっと違うアーティストとの作品もあるかな~」と期待値が高いPDです!音作りの今感や美しさを際立てるところが本当に素敵なので、ぜひ聴いたことない方にオススメです!


というわけで、私が今年「ええ仕事したな〜」と思ったPDについて語ってきましたが、年間最優秀PDは・・・、

jack antonoff!!

やっぱりアントノフだと思います。当たり前すぎてつまんないチョイスかもしれませんが、正直「彼を選ばなかったら嘘だな」ってくらいに凄い仕事ぶりだと思います。つい先日にまたあのラナ様との曲がリリースされて来年のアルバムにも曲が控えてるみたいなので、めちゃ楽しみですし、今後どんなアーティストの進化を聴かせてくれるのか、本当に目(っていうか耳?)が離せません!

あと今年話題だったPDとしては、Harry Stylesと最高のアルバムを一緒に作ったKid HarpoonとTyler Johnson、ROSALÍAやVince Staplesとの曲が好評だったMichael Uzowuru、ケンドリック・ラマ―のPDだったSounwave、Beyonceの「renaissance」に抜擢された女性二人組(!)のPDチームNova Wav、Doja CatからBTSまで手広く曲を手掛けたRogét Chahayed、毎年大体PDしたバンドが高評価なDan Careyなどですかね~。

というわけで、来年はどんなPDがどんな音楽を聴かせてくれるのか、楽しみにしています!

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