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元人力車夫から学ぶ 目標達成する人、しない人

 結果を出す人がやっている4つのルーティン


世の中には、
どの組織に所属をしても結果を出す人とそうでない人がいます。

僕が人力車夫を始めた当初も同じような営業トークしかしていないのに、
何か魔法でも使っているのかと思うくらい涼しい顔して、
次から次へと高単価で顧客を獲得し、
圧倒的に結果を出している先輩がいました。

当時の僕にとって、何が自分と違うのか本当に謎でした。

その後、僕はその謎に向き合い外部の勉強会に参加したり、
営業ノウハウや心理学に関する本を読んだり、
先輩から営業指導を受けたりする中であることに気がつきました。

そのことについて、今回記事に書きたいと思います。

これは人力車に限らず、
全ての分野において共通のプロセスを踏むことで
結果を出すことができると思っています。

これからお伝えする事は、
決して字面だけを読んで流すのではなく
是非納得するまで理解して血肉にしていただければと思います。

その結果を出すためにとても大切なことは、
「分析」→「決断」→「行動」→「結果」というプロセスです。

「分析」とは、データを集めることです。
データは多ければ多いほど良く、試しに何かをやってみて、
そこからデータを得ることも分析の一つです。

「決断」とは、集めたデータを精査し、
何が自分にとって最良かを決めることです。

そして、この決断は、一度決めたら何の雑念もなく、
迷いなく行動するためのものです。

最良の決断をするためにも、データ収集は非常に大事と言えます。
そして、ここでいう決断とは、感覚に基づく決断ではなく、
データに基づく決断です。

「行動」とは、意図のない無駄な行動ではなく、
データに基づいた結果に紐づいた行動のことです。
無能な人によく見られる忙しいフリは決して行動ではありません。

もしあなたが頑張っているのに結果が出ないとか、
忙しいのに報われないと思っているのであれば、
100%自分の行動を見直してみる必要があります。

ここまで忠実に「分析」→「決断」→「行動」をしていたら、
「結果」が出るのは当たり前のことだと思ってください。

これから、それぞれの領域を詳しく説明していきます。


【分析①】
〜一番準備に時間をかけろ〜


断言します。

結果を出すために一番大切な事は「分析」です。

これなしで結果が出るはずはなく、
もし出たとしても再現性はなく、たまたまと行っても良いでしょう。

分析は現場ではなく、現場に入る前の準備の段階に行われます。

私の尊敬するイチロー選手は次のようなことを言っています。
「しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない。」
「準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していくこと、そのために考え得る全てのことをこなしていく。」

イチロー選手は現役時代、毎日昼食にカレーを食べ、毎日決まった時間に
グランドに入り、毎イニング、アンダーシャツを着替え、
打順を待っている時間はベンチ裏で
決まったトレーニングをこなしていたそうです。

私自身もそんなイチロー選手に感化され自分なりの準備を徹底しました。

その月が始まる前に前年と前々年の日報を引っ張り出して、
売上を左右するであろう考えつく限りのデータをかき集めました。


具体的以下列挙していきます。
曜日 – その日が休日なのか?週中なのかによって大きく観光客の入りが変わります。
 – その日が月初なのか月末なのか?桜や紅葉の見頃の週なのか?によって大きく観光客の入りが変わります。
天候 – その日が晴れなのか、曇りなのか、小雨なのか、大雨なのかによって、大きく観光客の入りが変わります。
気温 – こちらもとても大事な要因。例え天気が良くても、気温が低かったり、逆に暑過ぎたりによって大きく観光客の入りが変わります。
台数 – 例えピークシーズンであろうと人力車の出動台数が増えれば、一台あたりのお客様に出会えるチャンスは減ります。
台当たり– 例えトップ数字が良くても、その人だけが良いという日もあります。ですので、1台当たりの平均売上もとても大事なデータです。
トップ数字 – この数字は1日の目標とする売上になります。この数字を毎日達成することができれば、間違いなく月間売上のトップに立てるでしょう。

このように想像しうる限りのデータを集めて
月目標、日目標、時間目標設定をするところから始まります。

データなしに自分が欲しい数字で目標設定をしてしまうと
3、4日目標達成できない日が続くだけで気持ちが落ちてしまい、
目標達成できずに終わるいつもの展開になりますので、
根拠のない目標設定はもうやめにしましょう。


そして、データの分析以外に、もう一つとても大事な分析があります。

それは目標達成ができなかったときに
自分はどんな言い訳をするかという分析です。

これを全て潰すことによって、例え目標達成できなかったとしても
自分に言い訳がなくなり、自分の結果に素直に向き合い、
次につなげることができます。

主な言い訳は以下の通りです。
・前日にお酒を飲みすぎた。
・睡眠時間が足りない。
・疲れが溜まってきた。
・朝一の出だしが遅れた。
・寒かった。
・オススメできるコースのレパートリーが少なかった。
・英語対応に自信がなかった。

これらに対して、最大限言い訳できないくらいの対策をすればいいのです。


具体的には、
・前日にお酒を飲みすぎた。→基本前日禁酒。付き合いやどうしても飲みたい時は1杯。

・睡眠時間が足りない。→基本23時就寝。忙しくても24時には意地でも寝る。

・疲れが溜まってきた。→疲労回復系サプリメントを常備。

・朝一の出だしが遅れた。→誰よりも早く現場にインすることを決める。

・寒かった。→全身雨で濡れても大丈夫な予備と防寒具を準備。

・オススメできるコースのレパートリーが少なかった。
→突然「1日人力車で案内して」と言われても大丈夫なくらいのレパートリーを用意。

・英語対応に自信がなかった。
→ネイティブレベルの英語力はないので、ガイド内容を英語で丸暗記。

このレベルで準備を徹底できたら、この時点で目標達成は見えています。

【分析②】
〜売上を構成するもの〜


次に具体的に売上を構成するものを分析しましょう。

これをすることによって、立てた目標に対して
どのような戦略で臨むべきかが見えてきます。

これを理解していないと目標に向かうステップが見えません。

人力車の売上は件数と単価によってできています。
つまり「売上=件数×単価」です。

当たり前のことです。

ただこれを理解していない限り、
もしあなたが売上をもっとあげたいと思った時に、
あなたに必要なスキルを身に付けることができません。

単価を上げたら売上が伸びる人が
件数の伸ばし方を学んでも効果は薄いですし、
件数を走れたら売上が伸びる人が
単価の上げ方を学んでも効果は薄いからです。

ですので、営業を学ぶときは、
件数なのか単価なのか自分が学ぶべきものをはっきりさせてから
学ぶといいでしょう。

基本的に件数は「現場の集中力」に紐付き、
単価は「プレゼンのスキル」に紐付きます。


【決断】と【行動】
〜現場の集中力〜

件数を伸ばす方法、つまり現場の集中力を高める方法は
自分自身に与えるプレッシャーでしかありません。

プレッシャーをかけるのはあなた自身しかいません。
プレッシャーがない状況下で結果など出るはずがありません。

目標を達成するために、
一分一秒も無駄にできないプレッシャーを楽しむことができたら、
あなたはもうすでに目標達成できる人の器です。

ただ人間は弱くほとんどの人がプレッシャーに弱いです。
私もそうです。

ただ私は数字以外のある事を目標にすることで、
そのプレッシャーに向き合うことができるようになりました。

その目標とは、
「走れていようとなかろうと絶対に手を抜かないこと」です。

何があっても手を抜かないことを「決断」してください。

「決断」とは「決」めて、他の選択肢を「断」つことです。

せっかく自分なりに徹底して分析をしたのですから、
手を抜くというもったいないことをせず、
最高のパフォーマンスを貫くことを決断してください。

これを聞いてピンとくる人もこない人もいると思いますが、
数字以外の何か仕事に向かう姿勢についての目標を設定することは
とても大事です。

例え上手くいかず数字目標が見えなくなった時は
「なぜうまく営業ができないのだろう」などと
今考えても無駄なことをグルグル考える暇もなく、
ある意味マシンのように、雑念なく営業を続けることができます。

逆にたまたま何かの影響で数字目標が余裕で達成できてしまった時も、
気を緩ませる暇もなく営業を続けることができます。

人力車の仕事は特に対人だけでなく、
天候や季節によっても左右されるものですから、
このような行動目標を作ることによって
メンタル管理することはとても大切です。


まとめ


いかがでしたでしょうか?
この記事で書かせていただいたことは
かなり人力車の営業によっている内容ですが、
他の仕事でも通じる部分はあるのではないかと思っています。

実際、私は今ハイエンドホテルのソムリエとして仕事をしていますが、
データ分析や行動目標については人力車時代の経験が生かされています。
そちらも今後記事にできればと思います。

次回は
人力車時代に学んだ心理的でロジカルな営業トークについて
書きたいと思っています。

では!

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