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糖質をとらないと効率的に痩せない!?

「俺、最近太ってきてさ。糖質を気にしているんだよね〜」
そんなあなたにお伝えしたい。糖質は決して悪者ではない。
むしろうまく利用すれば脂肪を消費するための「着火剤」のようなものになる。

結論からいうと、糖質を摂取しまくれば脂質として蓄えられるから太る。
これはその通りだ。
ただ糖質を抜けば痩せるというのは間違った考えである。
これはどういうことか、説明していこうと思う。


① 代謝を学びに大学院へ

そもそも私は40歳から代謝を学びに大学院へ進む。今から研究という「深さ」を求めて進学するのだが、これまで「広く」代謝について学んできた。

要するに本を読み漁っていた。主に栄養学やスポーツ代謝学。
比較的、難しい言葉ばかり並ぶ論文以下の専門書といった感じの書籍たちだ。
それらの本にいずれも「糖質を摂取するべきだ」と書かれていた。これはどういった内容だったのかを簡単に解説していく。まずは糖質について知っていこう。

②糖質≒水分?

糖質=炭水化物≒水分という式を覚えておいてほしい。これは極論であるが、だいたい合っていると思う。そもそも糖質とは炭水化物(炭素化合物)であることが多いのだ。

正確には糖質とは、アルデヒド基またはケトン基とヒドロキシ基を持つ炭素化合物のことだ。これは化学式などを使うと話が長くなるので割愛する。
(CとHとOで出来ていると覚えていればOK)

糖質はすぐにエネルギーとして使われる。使われなかった糖質はグリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵される。そのグリコーゲンを軸に、さらに話を進めていく。

グリコーゲンはエネルギーが必要になったらすぐに取り出せて、炭素と水が同じような割合で含まれている。ここから「炭水化物」という言葉が生まれた。

ここで先ほど記述した式を思い出してほしい。糖質≒水分という式も成立する。
これは水が入った缶を想像するといい。


これが糖質?

缶が「炭素」で、その中に「水」が入っている。だから炭水化物。
要するに保管しやすく、持ち運びしやすいといったイメージを共有しよう。



③糖質制限で痩せる正体は水?

まず、糖質制限は痩せる。これは事実だ。脂質をエネルギーとして利用し、ケトン体を生成し活動することも事実である。ただ、ここで落とし穴がある。
体重が減ったことと、脂肪が減ったことが同じとは限らない。

先ほどの缶を思い出してほしい。体はグリコーゲンを水と結合した状態で保存しているのだ。そのグリコーゲンが枯渇すれば、一緒に水もなくなる。
つまり糖質制限による急激な体重減少は、脂質よりも脱水によることが原因と考えられる。


④脂質を燃やすには糖質が必要

ひとまず、食べ過ぎはダメだ。糖質だろうが脂質だろうが食べすぎていれば太る。今からいう話は「まじめに」ダイエットに取り組んでいる人に向けた話になる。

人の体に限らず植物でも糖質をエネルギー源としてATPを作っている。
ATPとは充電式バッテリーのようなもので、ADPにリン酸を加えて「チャージ」する。そのエネルギーを放出・チャージを絶えず繰り返してエネルギーを生み出している。

生物において糖質は扱いやすいのだ。脂質は扱いにくい。
脂質は水に溶けないという性質がある。
人も動物も植物も体の中は水でいっぱいである。
だから動植物の代謝のサイクルに脂質は適さない。
(もちろん重要な組織で、面白い話もたくさんあるけど割愛する。)

要するに代謝のサイクルに糖質はバッチリ適している。
主に動植物は(※肉食動物は特別な方法で糖を作り出す)糖質を使って体のエネルギーを生み出す仕組みが出来上がっている。
それが解糖系・クエン酸回路・電子伝達系だが、もちろん詳細は割愛する(笑)
つまりその生物に本来ある大規模代謝サイクルを利用して脂肪を燃焼させると効率がいいのだ。


では、具体的に痩せる方法をおしえよう。


1・夜に7〜8時間ほどたっぷりと寝る。 
2・朝起きたら水分補給する。(糖質含まない水分) 
3・20〜30分ほど散歩する(軽く心拍数上げる程度)
これだけだ。これが本当に効率よく体脂肪を燃焼して痩せる。

なぜか?簡単だ。睡眠とは絶食でもあるからだ。
7〜8時間何も食べていない状態は脂肪を使うには絶好のコンディションだ。
胃の中は空っぽ。使える糖質はない。あるのはグリコーゲンと脂質だけ。

心拍数を上げすぎると、代謝のサイクルが間に合わないので糖質しか使えない。
だから軽く息が上がる程度の運動が望ましい。主に筋肉のグリコーゲンを使って、代謝サイクルをぐるぐる回す。その時に脂肪も一緒に消費されるといった仕組みだ。軽く汗ばんできたら、体の水分を利用して脂質と糖質を燃焼させたという証拠だ。

本気で痩せたい方。ぜひ継続してほしい。Good luck!




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