見出し画像

トロフィー道#21 恋愛も喧嘩も、co-opも1人ではできない『It Takes Two』

プレイステーションタイトルのプラチナトロフィーを取る過程やトロコンしたからこその感想、トロフィーハンターとしての奮闘をお届けする「トロフィー道」。第21回は『It Takes Two』です。以前からプレイしたいと思っていたタイトルですが、"2人プレイ専用"ということもありなかなか手を出せずにいました。しかし今回、友人のトロフィーハンターの助けもあってようやく遊ぶことができましたので早くもビッグタイトル2つ目のプラチナトロフィー獲得となりました。普段のトロフィー道よりはネタバレ多めになってしまうため、トロコン目当てではなくゲームだけを楽しみたいという方は自己責任で読み進めて下さい。

様々な遊びが詰まったテーマパークのような作品!


本作は、魔法によって人形になってしまった離婚間際の夫婦のメイとコーディの2人を操作して進めていくアクションアドベンチャー。不思議な世界から脱出するため、そして関係を修復するため、様々な試練に挑んでいきます。「2人プレイ"も"できるゲーム」ではなく、「完全2人プレイ専用ゲーム」なので、『It Takes Two』はプレイヤーが2人いないと成り立ちません。それ故ハードルは若干高めですが、ローカルだけでなくオンラインでの協力プレイも可能なので遠くの友達とも遊べるのは良いですね。
ゲームはオンライン・オフライン問わずゲーム画面が2分割されており、常に相手の動きをみながら進めていく懐かしい感じのスタイル。道中は連携が大事になってくるので、自分だけでなく相手の画面も見るようにしましょう。


待ちメイのサ◯ーソルトキック!!

アクションと一口に言っても本作は様々な要素が詰め込まれており、パーティーゲームを遊んでいるかのようなバラエティに富んだゲーム体験ができるのも魅力だと思います。急に某格ゲー風のボス戦になったり、トライなフォースで知られるゼ◯ダがオマージュされていたりと、ジョークもきいています。ですが決してチープなものではなく、リスペクトが感じられるので好感が持てます。


某カートレースのレインボー◯ードを思わせるステージ。「イッツミー◯◯」と発言する場面もあるのできっとそう。絶対そう。

1つ1つのステージが緻密に作り込まれており飽きずに最後まで遊べましたが、ゲーム難易度は高めかなと感じました。僕らはトロフィーハンターでゲーマーなので何の問題もありませんが、こういうタイトルを遊ぶ層はカジュアルゲーマーが多いイメージなので、どちらかゲーム得意な人ではないと苦労することがあるかも知れません。片方でもゲーマーであれば楽しめるくらいの難易度かなとは思います。一般的にはカップルや夫婦などでのプレイを想定してそうな印象でしたね。
本編を進めていると、途中「ミニゲーム」でも遊ぶことができます。その数なんと25種類。これだけでも1本のゲームとして販売できるのではないでしょうか。広く浅く、アクションゲームの良いところをつまみ食いできる面白いゲームですがプレイヤースキルはある程度要求されるので注意。
※ネタバレ感想は最後の方に記載。

トロコンした過程で苦労したところと、初心者が苦戦しそうなポイント


『It Takes Two』のトロフィーは、クリア後にチャプター選択で任意のステージに戻れるため取り返しのつかないものはないですが、特定の動きをしたり寄り道したりなど通常のプレイでは取れないものが多いので、1周でトロコンしたい人は事前に情報をみておくなど意識して遊ぶことが必要です。全ミニゲームを発見!したという「ミニゲーム大好き」というトロフィーに関しては、文字通り"発見"だけで良いので実際に遊ぶ必要はありません。効率よくトロコンするだけだけならスキップすると時間短縮になります。PS4、5版があるので両方トロコンしたい人は覚えておきましょう。
苦労しそうなトロフィーがあるとすれば、ヘルタワーを攻略する「足場作りの天才」ですかね。最初はちょっとイライラするかも知れませんが落ち着いて一歩づつゆっくり進めていけば大丈夫です。

大事なことを言い忘れていましたが、本作はどちらか片方がゲームを持っていれば「フレンドパス」なるシステムで無料でプレイ可能です。ただし、この場合無料で遊んでいる側はトロフィー獲得できないので気をつけて下さい。2人ともトロコンしたいなら、それぞれ購入が必要です。この記事を書いている1/15現在は、EA Playに加入することで1ヶ月518円で遊べるのでこちらがおすすめ。忙しい人がどれだけゆっくり遊んでもトロコンに1ヶ月以上かかることはないのでかなり安上がりですね。加入方法は、PS Store→サブスクリプション→EA Play詳細→1ヶ月購入でできます。こんなに素晴らしいゲームがほぼワンコインで遊べるなんてお得すぎる(突然のPR感)。

1番注意しなければならないのは、トロフィーではなく共に遊んでくれるプレイヤーですね。今回遊んだ友人も、他の人と遊んでいたが飽きて途中でやらなくなって困っていたそうなので。正直これが怖いというのもあって手が出せなかったのです。2人共目的がトロコンだあればそうそう諦めることはないでしょうけど、一方がカジュアルゲーマーであったりすると簡単にはいかなそうです。まぁどちらにせよ、遊ぶ時は互いを尊重し合い常に声をかけあって楽しくプレイするよう心がけましょう。僕は通話しながらトロコンしましたが、「ありがとう!」「ナイス!」など相手に感謝しつつ互いのモチベーションを保たせつつを意識しました。ゲームタイトルじゃないですけど、1人ではトロコンもできませんからね。

評価

プラチナ取得時間 10〜15時間
難易度 ★★
トロコン難易度 ★★
ゲーム評価 ★★★★★
オススメ度 ★★★★★

トロコンまでの時間はおおよそ上記の範囲内には収まると思います。僕はムービースキップなどせず謎解きも攻略は一切見ずに遊んで約10時間でプラチナトロフィーが獲得できました。ただある程度トロフィー情報は仕入れていた+2人共ゲーマーということも考慮した上で参考にしてもらえれば。どれだけゆっくりでも20時間はかからない気がします。カジュアルで幅広い層があそべるよう間口を広げながらも、ストーリーがしっかりしていたり手の込んだ仕掛けがあったりともっと評価されても良いと思うほどクオリティが高かったのでゲーム評価・オススメ度ともに最高評価にしました。














※ネタバレ注意!クリアした感想!


ゾウさん…

ネタバレ感想も恒例になってきましたね。気にしないで思いっきり書けるので、しばらくはこのスタイルでいきます。前回のトロフィー道『Horizon Forbidden West』でも言いましたが、今回は「自分で動かす映画」という言葉がしっくりくるほど、笑いあり涙ありの壮大なストーリーのゲームでした。可愛い感じで描かれていますが内容は結構ヘビーで、見た目だけだと子供も楽しめそうと思いましたが実際は大人が楽しむゲームですね。主人公2人が離婚間際だったこともあり最初は喧嘩ばかりでしたが、だんだんと関係が修復され「俺、私」から「俺ら、私たち」など細かな言動の変化があったり2人の成長というか心の動きが手に取るようにわかるので終始感動しっぱなしでした。
個人的な話になりますが、僕の人生や体験してきたことなどとリンクすることもあり正直胸が詰まる思いでした。メイもコーディもローズもみんなの気持ちが痛いほどわかるだけに、色んな感情が一気にきましたね。長年付き合って別れた彼女のことを数年ぶりに思い出したりもして、今も何とも言えない気分です。ですが、これだけ心が動かされるゲームにはなかなか巡り会えないので『It Takes Two』は心からおすすめします。夫婦やカップルで遊ぶとより盛り上がるのではないでしょうか。「面白いゲームあるんだけど2人で遊ばない?」とコミュニケーションのきっかけにもなりそうです。これが原因で喧嘩に発展する場合もありそうですが(笑)元カノもゲームが大好きだったので、このタイトルが当時あったら今頃どうなってたんだろうなーなんて考えはこの辺にしておきましょう。

胸が痛むシーンについてもお話ししておきます。ゲームをプレイした人なら誰しもこのシーンを挙げるでしょう。ゾウのキューティを壊す場面です。当初2人はローズを泣かすことで元の世界に戻れると考えていたため、ローズが1番大事にしていたキューティを殺す(壊す)という策に出るんです。プレイヤーに害を与えたり邪魔をする敵を倒すのはいいんですけど、仲良くしようよってスタンスの彼女を無理に引き裂いたり高所から落とすのは辛かったです。ムービーならまだしも、自身の手で、キューティが助けてと叫んでるなか壊すのは涙が出そうでした。だってやってることは無抵抗な人の惨殺ですよ?僕も小さい頃から大事にしているぬいぐるみがいるのでそれをあんなにされたら…しかも自分でやるとなったら…考えただけで震えます。ここの描写というか、このくだりは必要あったのでしょうか?もっとやり方(見せ方)もあったはず。人間味のあるシーンではありますけど。娘のために鬼になる的な感じでもないですし、ここはちょっと気になったところでもあります。僕に小さい子供が居たとしたら、間違いなくみせられませんね。そういうこともあり、大人が楽しむゲームと表現したのです。

唯一の救いはキューティが買えるということ。この値段だったら買ってうちでは可愛がってあげたい。でも、おそらくですけど、エンディングの後キューティやムーン・バブーンなどにはみんなで話しかけてそうだなとは思っています。せめてエンディングなどで補完されればキューティの件もここまで辛くなることはなかったはず。
ムーン・バブーンもなかなか良いキャラでしたね。あぁやって自分の"親友"と話せたら楽しそうだと思うくらいに僕はまだまだ子供ですが、こういう感情は忘れたくないし、これからも持ち続けていきたいです。
あなたもパートナーを誘って、忘れていた感情を思い出したり大切なものを再確認でき、心が大きく動く映画のようなゲームで遊んでみてはいかがでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?