あの日いなくなった私へ
2013/9/12-13創作
あの日いなくなった君が
いつかどこかの街路で歌った
最初は一人で
そしてそのあとで一度立ち止まった
振り返り
何人かの君が歌っているのを見ると
時の流れの渦のなかへと片足を浸した
そのときから
その水の感触が忘れられない
苦痛でもなく
悲しみでもなく
ただそこにある疲労でもなく──
ただ君が
何人かの別の君たちと歌うのを感じた
沈黙のなかで
あの日いなくなった君が
いつかどこかの街路で出会ったのは
あの日いなくなった私だ
今私は
あの日いなくなった私に向かって歌を歌う
いつかどこかの街路を歩いていたあの頃を
この身体のなかで感じながら
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