企業のSNS運用は設計が9割なので絶対に決めておくべきことを3つだけまとめました
SNS、みなさんは活用してますか?
マーケティングにおいてSNSはものすごく効果的です。
そしてその効果を得るために重要なのは、とにもかくにも運用設計です。命の次に大事です。
しかし残念なことに、運用設計をせずにとりあえずやったれ精神で運用されているアカウントがとにかく多いです。そしてこれだと効果が出ず時間を浪費する可能性が極めて高いでしょう。
SNSは手軽にはじめやすくお金もかかりません。
つまり参入障壁が低いからこそ競合相手は星の数。
その中で愛されるアカウントになるって、簡単ではないんです。
しかも、始めて1ヶ月やそこらで効果は得られません。
毎日のように投稿し、多くのユーザーと交流してちょっとずつ効果が得られます。
毎日コンテンツを投稿するにあたり、知識やアイデアが想起されがちですが、コンテンツは枝葉でしかありません。
根幹になるのは運用設計やコンセプトです。
幹がしっかりしていないと枝葉のコンテンツが充実しないし、一貫性もない。
これでは超属人的な圧倒的センスがない限り絶対に勝てません。
逆に、運用設計をしっかりすれば、日々やるべきことが明確になり、コンテンツも改善されてどんどん愛されるアカウントになっていきます。必ず。
ここでは、これまで1,000アカウント以上のリサーチをおこなってきたわたしが、運用設計をするにあたり重要なポイントを3つに絞ってお話していきます。
企業のSNS運用設計において絶対に外せない3つのポイント
企業でSNSを運用するとき、必ず決めてほしい設計ポイントは以下の3つ。
SNS運用の目的
What,Who,How
KPIとKDI
3つと言いましたけど、よく見ると6つに見えなくもない。
どれもありきたりなことに見えるかもしれませんが、実際に担当させていただくにあたり、これがガッチリと固められていることはごくごく稀です。
「いやそんなん知っとるわ」と思っても、いっかい本質に立ち返る機会だと思って詳細を読んでほしいです。
ではそれぞれ詳しく。
1.SNS運用の目的を決める
企業でSNSを運用するにあたり、目的をしっかりと決めておくべきです。
「さすがにそれは決めてるわい」
という方も多いと思いますが、もしかして「会社の認知度を上げるため」みたいな抽象的な目的で運用したりしてませんか?
SNSは認知度を上げることには不向き
これは個人的な見解も含みますので、反対意見も出てきそうですが断言します。
例えばTwitter。
フォロワー1,000人程度で、そこそこなエンゲージメント率(何かをつぶやけばいいねはそこそこもらえる)のアカウントがあるとします。
このアカウントが1日3ツイートくらいのアカウントの場合、1ヶ月あたりのインプレッション数(投稿が見られる回数)は10万回くらいです。
これをWEB広告でやろうとすると、実は2万円〜3万円くらいでできてしまうわけです。
しかも、売り込まれたくてSNSを見ている人なんて誰もいないわけなんで、なおさら商品やサービスが直接売り込めるWEB広告の方が有利になったりします。
もちろん例外もあります。
たとえばトゥモローゲートさん。
社員総出でTwitterアカウントを運用しており、「ブラックな会社」というブランディングで着々と指名検索(会社名やサービス名など固有名詞で検索されること)を増やしています。
ひとりひとりの運用スキルも高いし、多くのリソースも割いています。
逆に言うと、これくらいの一大プロジェクトとして取り組まないことには、認知度アップなんてとうていできないってことです。
じゃあ、いったいどんな目的で運用すればいいのか?
次に続きます。
SNS媒体の特性と目的をマッチさせる
WEB広告とSNS運用を比べたとき、大きく違う点は以下のようなものがあげられるんじゃないでしょうか。
顧客との双方向コミュニケーション
顧客みずから拡散してくれることがある
フォロワー数が蓄積されていく(資産性)
このようなメディア特性をいかす目的でなければ、別にSNSを運用する必要がないわけです。
この目的がズレてしまい、認知度アップ目的で商品の宣伝をしまくったり、Amazonギフト券プレゼントばかりやってると、本当に見てほしい人にはまったく見てもらえないアカウントに育ってしまいます。
まずは運用目的を仮立てして、
「なぜSNSを利用する必要があるのか?」
と自分自身に問いただしてみてください。
これでスッキリするような目的設定ができたら、自然とどのSNSを用いるか?も決まってくるでしょう。
それと、この段階で「誰に届けたいのか?」を明確に決めておきましょう。
「誰にどうなって欲しくて、SNSをはじめたんですか?」
と聞かれたときに、明確に答えが出てくる状態がいいです。
2.What,Who,How
「何のために」
「誰に」
が決まったら、「誰が」「何を」「どのように」投稿するのか、決めます。
これはゼロベースでイチから考えるのもいいんですが、実際にターゲットとなりそうなアカウントを調べる方が早いです。
ベンチマークアカウントを設定する
ターゲットとなるアカウントをいくつかリストアップ
そのアカウントがフォローしているアカウントを調べる
その中からさらにモデルとなりそうなアカウントを5つ選ぶ
モデルとなりそうなアカウントを、ベンチマークアカウントとします。
ベンチマークアカウントを設定する際には、以下の点に注意。
ある程度フォロワー数の多いアカウント
フォロー数が多すぎないアカウント
有名人や有名ブランドでないアカウント
一定数のエンゲージメント(いいねやコメント)があるアカウント
あやしくないアカウント
ある程度フォロワー数が多い、というのはわかると思います。
フォロー数が多い(フォロー5,000、フォロワー3,000みたいな)アカウントは、フォローバックされるためにフォローしまくっているアカウントの可能性が高く、運用方法がいいわけではないことが多いので除外します。
有名人や有名ブランドのアカウントも参考にしないほうがいいです。
そのようなアカウントはもともとファンが多いからたくさんフォローされているのであって、同じことをやってもムダです。
また、投稿に対して一定数のエンゲージメントがあるアカウントをベンチマークしましょう。
エンゲージメントが少ないアカウントは投稿内容がフォロワーに届いていないことが多いです。
これはフォロワーの心にも届いていないし、そもそもSNSのアルゴリズムの関係で物理的に届いていない可能性すらあります。
あとはあやしくないアカウントですね。
SNS上にはフォロワーをお金で買ったり、見かけのいいね数を稼ぐために拡散グループに入って同業者同士でシェアしまくる人たちがいます。
慣れないと見分けるのは難しいと思いますが、「そんなアカウントもあるんだ〜」と頭に入れておくだけでも厄除けになります。
ベンチマークアカウントを5つ選んだら、そのアカウントを分析します。
話者と投稿内容とコミュニケーション内容を分析
ベンチマークアカウントの「話者」を見ます。
アカウント名やアイコンやプロフィールですね。
次に「投稿内容」を見ます。
投稿のひとつひとつを分析するのは大変なので、「どんなことを投稿しているか?」を3つ上げるイメージでOKです。
たとえば、
生活のお役立ち情報
話者による経験談
私生活(ランチなど)のシェア
こんぐらいで充分です。
最後に「コミュニケーション内容」です。
SNSによっては、ベンチマークアカウントが誰にいいねやコメントしているとか、どんなアカウントをフォローしているとか、どれくらいの頻度でしているかを調べることができます。
5つのベンチマークアカウントをそのような観点で調べると、自社で運用するアカウントのWhat,Who,Howの要素がだいぶ固まってくると思います。
「誰が」「何を」「どのように」投稿するのか、言語化し書き出しておきましょう。
そこまで決まったら最後にKPIやKDIを設定しておきましょう。
KPIとKDI
聞き慣れない方のために。
KPI…目標・ゴールに対する達成の度合いを測るために置かれる指標のこと。
KDI…達成したい目標のための行動を、計測可能な数値で定めた指標のこと。
つまり、数値目標と行動目標を決めます。
SNS運用のKPIとしては、フォロワー数やエンゲージメント率があげられますね。
KDIとしては、投稿数やこちらからのいいね、フォロー、コメント数など。
KPIは1ヶ月単位で設定し、KDIは1日単位で設定するのがいいと思います。
KPIとKGIを設定する際は、あまりにも高すぎる目標は立てないでおきましょう。
また、運用してから柔軟に修正していってもいい項目なので、運用が開始したら実績と照らし合わせながら修正していきましょう。
まとめ
ということで、今回は企業でSNS運用する際に、どうしてもおさえてもらいたい設計の部分についてお話させていただきました。
ここでお話したような設計をガッチリと固めておくと、投稿の細かい部分の修正もしていきやすいです。
冒頭でもお話しましたが、SNSは参入障壁が低いぶん、愛されるアカウントになることはカンタンではありません。
しかし、設計をしっかりと立てた上で日々改善を続けていけば、絶っっ対に伸びていきます。
今回の内容を参考にしながら、ぜひみなさんも愛されるアカウントを育ててみてくださいね!
SNS運用の代行や、SNS運用のサポートが必要な方はこちらからお問い合わせください。
それではここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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