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提案書紹介その1「地域で共創するオホーツク産もち麦のある暮らし」

2020年度のデザセンは残念ながら中止となってしまいましたが、中止の発表の前から授業などで取り組んでいただいた高校の数チームから提案書をお送りいただいたので、お礼の気持ちも込めて、デザセン審査員と学生スタッフで読ませていただきフィードバックさせていただきました。

その中から、本来であれば決勝大会にも出場できたような魅力的なアイデアを紹介できればと思い、noteで発表することにしました。

デザセンに応募して見たいけど、どのようにアイデアを考えればいいのかわからないと思っている時は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

今回紹介するのは、北海道東藻琴高等学校のチームから応募されました「地域で共創するオホーツク産もち麦のある暮らし」になります。

まず提案書をご覧ください。

北海道東藻琴高等学校_ページ_2

北海道東藻琴高等学校_ページ_3


このアイデアに関してデザセンでは下記のように考えました。

1.問題の把握について
ジャガイモの転換作物として、今、健康ブームに乗り全国的に売れているもち麦を栽培しているが、産地では認知度が低く、流通していないという問題があるということ。原因はフードチェーンが整備されていないことで、様々なリサーチ結果から納得できる内容でした。

2.課題の抽出と設定・解決策について
とても良く考えられています。現実的で実現性の高いアイデアになっていて、すでに活動していながら、次の展開も考えられているのが、素晴らしいと思います。このように、よくリサーチした内容から、外部も巻き込みつつすでに進んでいるアイデアの提案ですと、審査する方々に理解してもらえるとともに共感もしてもらえます。アイデアを評価してもらいさらには、そのアイデアが広がっていくには共感性がとても大事です。

3.アドバイス
せっかく地域で生産しているものなので、地域でも消費され存在感で出ることは素晴らしいことだと思います。ただ、地域だけで消費するには難しいと考えます。農家さんの収入などを考えてみても、地域だけではなく県外もしくは海外も視野に入れて考える必要があると思いました。健康志向ブームの中、もち麦は注目されている商品です。

もち麦は都会ではそれなりに売れていて、時に売切れたりします。オホーツクの人たちより都会の人たちはもち麦を食べているかもしれません。でも、消費者は「オホーツク産」のもち麦を求めているわけではありません。そこで大切なのは、数あるもち麦の中でオホーツク産を選んでもらうことかもしれません。北海道産の大麦のシェアは国産の3%ほどですが、国内だけでなく世界の穀倉地帯が競争相手だとすると、オホーツク産のもち麦の特徴などをPRしていく必要があると感じました。

そのPR方法にユニークで楽しい方法が盛り込まれたら完璧です。このチームの今後の活動を期待しています。

良い提案書は以下がよくできています。
・リサーチ(主観、客観、参考データなど)がされている。
・アイデアに有効性、実現性がある。

上記に、アイデアを知った人もやりたくなるような楽しく共感できる要素があると、決勝大会のプレゼンテーションでも評価される提案になります。

今後も他のチームの参考になるアイデアを紹介していきますので、ぜひご覧ください。

▶️デザセン公式HP
https://www.tuad.ac.jp/dezasen/

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