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デザイン読書日和のミッション会議-デザイナーが抱える問題と解決方法についてスタッフ5人で話し合ってみた-

こんにちは!デザイン読書日和のスタッフの@umiremixです。
2022/9/4(日)に第2回デザイン読書日和の開催が決定しました🎉
新体制のスタッフ5人で準備を重ねています。

デザイン読書日和とは?

デザイン読書日和は、デザイナー向けの同人誌即売会&交流会です。デザインに関する技術本・HOW TO本・ZINE(作品集)など幅広く出展・頒布される予定です。一般参加の方にもお楽しみいただけるよう、ワークショップやコーヒー無料配布など、ワクワクな企画が進行中です!☕️📚✨

日時

2022年9月4日(日)

サークル申込〆切日

2022年7月31日(日)

場所

TIME SHARING 秋葉原奥山ビル 8F

\ サークルお申し込み・詳細はこちら/

ミッションを話し合った目的

冒頭でスタッフが新体制になったと触れましたが、ミッションを話し合う目的は2つありました。

  1.  新体制となったので改めてスタッフの認識を合わせて同じゴールへ向かえるようにする。

  2. 判断軸がブレないようにして、ブランディングを強化するため。

ブランディングというと、高級バッグのようなイメージを持たれる方もいるかもしれないですが、ここではデザイン読書日和「らしさ」を伝えていくために、他のイベントやコミュニティーとの「差異化」することをブランディングと呼んで言います。

ブレスト(ブレインストーミング)の進め方

ブレストとは、ブレインストーミング(brainstorming)の略で、複数の参加者が自由にディスカッションを行い、アイデアをどんどん出していくことで、新しい考え方や解決策を出していく手法のことです。

今回はKPT(ケプト)のフレームワークを採用し、以下のセクションに分けてFigJam上で計2時間ほどブレストを行いました。

  1. Keep(デザイン・デザイナーの良いところ)

  2. Problem(デザイン・デザイナーの課題)

  3. Try(Problemの解決方法)

本来KPTは業務やプロジェクトの改善のためのフレームワークですが、サンドイッチ手法(否定的なフィードバックを肯定的なフィードバックで挟む)に似ており、ブレストがポジティブな状態で終われるため、個人的に気に入ってよく使っています。

ブレストの内容

Keep(デザイン・デザイナーの良いところ)

「楽しいと思うとき」「嬉しくなるとき」「テンションが上がる瞬間」「社会貢献できてると思う瞬間」「続けられる理由」など、ポジティブな瞬間について意見を出し合ったので、一部紹介していきます!

  • 奥深さが好き

    • 目線を変えれば、いろんなパターンの表現があるところ

    • 正解がないところ

  • 人柄が好き

    • デザイナーって基本努力家だと思う

    • 自分の持っている知識をGiveしようとする人が多いところ

  • 技術が好き

    • 新しい技術にふれたとき

  • ひらめきが気持ちいい

    • アイデアが降ってきた瞬間

    • イメージ通りのビジュアルが出来た時

  • 制作途中が楽しい

    • デザインでしか解決できない問題について考えているとき

    • 読みにくかった情報が形になって見えるようになった時 

  • チームワークが楽しい

    • みんなとアイデアを出し合って良いものになったとき

    • 使う人目線で厳しい意見を言い合う(割と優しい世界だけじゃなくシビア)

  • 社会貢献

    • デザインを良くすると生活が豊かになる

    • 人を笑顔にできた時(ユーザーさん、メンバー問わず)

  • 達成感

    • 自分が作ったものが世に出るとシンプルにうれしい

    • 納品する瞬間、サイトを公開する瞬間など完成品が一通り区切りがついた時

  • 見るのが楽しい

    • 人が作った素敵なデザインとかを見て「悔しい」っておもうけどそのときだいたい笑顔

    • 人がものを作ってるのを見るのたのしい

  • よろこんでもらえる

    • お客さんが「大好評です」ってよろこんでくれたときうれしい

    • ユーザーから感謝してもらえる瞬間がとても好き

  • キャリアが好き

    • AIとかが発達しても一生無くならない職業だと思う

    • インターフェイスデザインでいうとまだまだ未発見の新しいデザインがある

スタッフ5人全員がデザイナーですが、本当にデザインが好きなんだな〜と感じる素敵な回答ばかりでした!実際の仕事での領域はそれぞれバラバラですが、共感できることが多かったです。Keepはブレストの本題(問題と解決)とはずれるものの、思考の練習と場を和ませるためにやってよかったと感じました。

Problem(デザイン・デザイナーの問題)

「悲しくなったとき」「お金」「社会的な立場」「社会的な問題」「海外と比較してどうか」「辛い瞬間」など、ネガティブな瞬間について意見を出し合ったので、一部紹介していきます!

  • 交流できてない

    • UIデザイナーどこ?

    • 新しいデザイナーと全然会えてない

  • 否定がつらい

    • 自分のものじゃなくても、自分が好きだ、素晴らしいと感じたものを否定されているのを見た時

    • 自分がデザインしたサイトがどんどん改変されていく

  • 加齢によるつらさ

    • 体つらい(眼精疲労、腰痛、肩こり)

    • 年々頭が固くなる(大学生みてて思った)、冒険しなくなる

  • 賃金・地位が低い問題

    • 給料が安い(何デザイナーかにもよる)

    • 受注時にデザイン部分の予算が低いことが多い

  • 価値の認識齟齬(軽視)

    • デザイン・デザイナーの価値が軽視されてたり、伝わりきってないなと思う時

    • 絵が描けると思われがち

  • 言語化が苦手

    • 自分のデザインを説明できない(初学者)

    • 言語化苦手な人が多くて、言葉での議論のとき理解してもらうのに時間がかかる

  • キャリア・将来性が見えにくい

    • キャリアが多彩過ぎて掴みづらい、悩みやすい

  • コミュニケーションがうまく行かない

    • デザインはコミュニケーションが大事だと思ってるがそのコミュニケーションが上手く行かないとき

    • 「ユーザーのために」を優先しすぎて、作り手への思いやりの心が疎かになってしまうとき

  • デザイナーの性格

    • わりとシャイ

    • すごい人をたくさん見ると「自分なんて」と思いがち

  • 良くない文化

    • デザインというと広義なため、やる範囲多くなりがち

    • 駆け出しがカモにされすぎ

  • 孤独

    • 「教えてくれる人が周りにいない問題」よく聞く

    • インハウスとかで一人デザイナーさみしそう

  • うまくことが運べない

    • 期限や予算などなど要因の要因で誰も良いと思ってないものを世に送り出してしまったとき

    • 芯にあるコンセプトを実装しきれなかった時

  • アウトプットの質

    • アウトプットが作品だけになりがち。作る過程とか泥臭いエピソードとかお金の話とかもっと聞きたい

ProblemではKeepよりもリアル(具体的)な話が聞けて盛り上がりました!「デザインは好きだけどもっとデザインの現場を良くしたい!」という熱意が伝わってきてとても嬉しかったです。

Try(Problemの解決方法)

Problemを解決できる方法について意見を出し合ったのですが、Tryではたくさん良い意見が出たので、5人が1つずつ選んだベストTryを紹介していきます!

  • 広い世界を知らせる(領布)

  • 他業種にデザインの価値とか発信していく

  • (交流)サードプレイスを作る

  • デザイン好きなやつだいたい友達

  • 品格を大事にする

デザイン読書日和で実現可能かつ、社会的に意味があり、各々が気に入ったベストTryを選びました。「もしかしたら全員バラバラの方向を見ているかもしれない」という不安がブレスト前はあったのですが、ベストTryを見たとき「自然と同じ方向性を向けていたんだ!」と嬉しく思いました。

どう実現するか?

ベストTryを更にわかりやすくまとめたところ、以下の3つになりました。

  1. デザインの価値や品格を大事にする

  2. 人や本を通じて視野を広げてもらう

  3. 人や知識を繋ぐサードプレイスとなる

1. デザインの価値や品格を大事にする

デザインの価値は徐々に認識されてきているものの、まだ十分に浸透しきれてはいません。デザインへ時間やお金のリソースを割けてもらえなかったりと、デザインの価値を理解してもらえていないことをスタッフ全員が問題に感じていました。
「ディテールに神が宿る」。この言葉は、近代建築の3大巨匠のひとりであるミース・ファン・デル・ローエという建築家が残したとされています。ディテール(細かい部分の作り込み)が全体の完成度を高め、人知を超えたものになる、というような意味です。
細部まできちんとデザインしてあるものは、品格を宿し、プロダクトやサービスの価値を高めていきます。まずはデザイン読書日和のスタッフが「デザインの価値や品格を大事にする」ことで、デザインが持つ力を証明していきます。

2. 人や本を通じて視野を広げてもらう

デザイナーというと華々しい職業だと思われることも多いのですが、実際は給与が安かったり、デザインが最終的に決まるまでに数え切れないほどのボツ案を作っていたりと、世の中には知られていない泥臭い話が多いです。契約書やインサイダー取引規制等で、ネット上での作品や情報の公開が難しい場合も多いため、デザイナーがオンラインで得られる情報というのは限りがあります。
デザイン読書日和では同人誌の即売会や交流会などのオフラインでの活動を通じて、視野を広げられるように支援していきます。

3. 人や知識を繋ぐサードプレイスとなる

サードプレイスとは直訳すると「第三の場所」となりますが、自宅や学校、職場とは別の、居心地のいい場所のことを指します。デザイナーは年々需要が増していってる一方で、人材の不足が慢性的に問題になっています。インハウスで1人デザイナーである方や、デザイナーがいてもデザイナー間での交流が無く結果的に孤独になってしまうこともあります。
デザイン読書日和が単なるイベントではなく、サードプレイスとなることで人と人、または人と知識を繋ぐ役割を担っていきます。

上記の3つが有言実行となるよう、第2回デザイン読書日和ではコーヒーの無料配布やワークショップ、一般参加の方も参加できるようなスペシャルな企画が進行中です!

また、デザイン読書日和は、初めての方でも出展しやすいよう、毎月もくもく会を開催しています。「同人誌を作成したことが無い…」「興味あるけど何を書こうか不安…」といった方でも相談しながら執筆作業を進めていただけます!

さいごに

どう実現するか?という「バリュー(HOW)」までは決まっているものの、「ミッション(WHY)」や「ビジョン(WHAT)」といった話題はまだ明確には決まっておらず、今後詰めていく予定です。デザイナーやデザインがよりよいものにしていくため、デザイン読書日和は今後も活動を続けていきます!💪

もしデザイン読書日和の活動に共感いただけたなら、Twitterのフォロー、このnoteにスキ!♡を押していただけると励みになります!サークル参加もお待ちしております✨


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