ブログ東工大

『映画の演技史』の講演、してきました!

11月30日。 東京工業大学の大学会館MOTOTECAカフェにて開催されたアートイベント『No Art,No Life』で40分間の講演をしてきました。
いや~ひさびさの大学の校舎・・・いいですね。背筋が伸びます。大学時代に単位が足りなくなりそうでヒヤヒヤした日々の記憶とか、学生食堂でバンド仲間とだらだらしてた時のこととかいろいろな感情が蘇ってきて・・・甘酸っぱい気持ちになりましたw。

『No Art, No Life』は2部構成で、第1部がボクの講演、第2部がクラシック楽器の生演奏でした・・・格調高い!
今回のボクの講演は40分間でテーマは、

『映画の演技表現史で世界が見えてくる~演技表現史で時代を読み解く~』

要するに「映画における俳優の演技法の歴史」に関する講義なのですが、このテーマで俳優や映画監督ではない観客に喋るのは正直初めてでかなり緊張しましたw。だってメインの客層が東工大の研究室の学生さんや教授、そして東工大OB・・・理系バリバリの現役の研究者の皆さんですからね。「未来の日本を支える頭脳」みたいな方々ですからね、マジでw。緊張するわけです。

画像1

画像2

画像3

なので今回は演技の技法に関するあまりにも専門的な話をするのではなく、1930年代から2019年までの「映画における演技法の変化」が、どのように「世界情勢の変化」と連動してきたか、「人々の意識の変化」と連動してきたかについて喋りました。

『風と共に去りぬ』のダンスの振り付けのような情熱的な演技に始まり、 アメリカンニューシネマのメソード演技の内面のリアルの時代があり、 80年代のキャラクター演技の時代があり、 2000年前後のドキュメンタリータッチ&オブビート芝居の時代、 そして2010年代のコミュニケーション主体の演技の時代・・・映画の演技の歴史70年間を映画のシーンや予告編をスクリーンに上映してその演技を見たり、ボク自身が演じて見せたりしながら40分間で駆け抜けたんですが・・・気づいたら15分もオーバーして喋っちゃってました(笑)。

観客の皆さんが予想以上に始終超真剣な顔で聞いてくださって・・・いや~やはり研究者の方々ってやはり新しい知識や教養に対して貪欲なんですね!素晴らしい。「映画の演技の変化で世界情勢の変化を把握する」というちょっと変わった内容の講演に興味を持って聞いてくださって、嬉しかったです。
そして最後に「では2020年代の映画の演技はどうなってゆくのか?」を逆に世界の変化の流れから予想してボクの講演パートは終わりました。いや~楽しかった。さらに2時間くらい喋りたかった(笑)。

画像4

画像5

画像6

そして美味しいお食事タイムを挟んで、第2部は東工大の学生さんや教授のみなさんによるピアノや管楽器の演奏。これがまた素晴らしかった!
しかもテーマをボクの講演内容にあわせて「映画音楽」にしてくださっていて、まさに『風と共に去りぬ』から『ボヘミアン・ラプソディー』までの「映画音楽の歴史」を辿る生演奏の時間でした。映画音楽って聴くとその映画のシーンが脳裏によみがえってきますねー。

やっぱり生で聴くアンプラグドな演奏は最高。空気の振動がね、ガツーンときます。そして理系の研究者のみなさんの演奏って、どこか理系のノリがあるんですよね(笑)。初期のクラフトワーク的というかw、大学教授のフルート演奏なんかまさにそうだったんですが、クラシックというよりはアバンギャルドな魅力があって最高・・・がっつり聴き入ってしまいました。

画像7

写真は講演が終わってリラックスしまくって飲めないお酒なんぞを飲んでるボクですが(笑)。いや~喋って演じて、ひと仕事終えた後のワインは美味しかったw。

楽しかった。まさに『No Art,No Life!』、アートが生活を豊かにしてくれることを喜びと共に体感できるイベントでした。

『No Art No Life!』主催の今野さん、そしてボクをコーディネートしてくださった長尾さんに感謝感謝です。

また大学とかで「映画の演技史」の講演やりたいなあ☆

小林でび <でびノート☆彡>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?