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Makuake Tech noteを始めます!

こんにちは!株式会社マクアケの開発採用担当です。

弊社は、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を始めとした各種サービスを運営しております。

最近はありがたいことに各種メディア様に取り上げていただく機会も増えまして、サービスの認知は徐々に広まってきていると感じています。

カジュアル面談を多数実施させていただいている中で、

・マクアケのエンジニアチームってどういう構成なの?
・どんな技術スタック扱っているの?
・エンジニアのキャリアパスはどうなっているの?

などの質問をいただくことが多く、エンジニア組織の情報が発信できていないという課題感も感じています。

そこで今回は、Makuake Tech noteで情報を発信し、マクアケのエンジニア組織の魅力を感じていただきたいと考えています!!

まずは、Tech note第一弾として、CTOインタビューを実施しました。
マクアケのエンジニア組織全体、アーキテクチャ戦略やプロダクト戦略を全5回で発信していきたいと思います。

Makuakeの基本的な仕組みの紹介。 なぜMakuakeは見るだけであんなにワクワクするのか? そのひみつを、CTO観点で切り取っていきます。

―― Makuakeのサービス全体像について教えてください。

生内:実は、Makuakeは2019年の上場タイミング前に「アタラシイものや体験の応援購入サービス」という形にブランドチェンジしました。それ以前はクラウドファンディングサービスの一角のイメージが強かったと思います。我々は“クラウドファンディング”と呼ばれることに違和感を覚えていました。

Makuakeでは、クラウドファンディングという言葉を知らなかったり、肌触り感の薄い人もチャレンジしています。例えば人里離れたところで優れた技術を持っている職人さんや素晴らしい商品づくりを代々続けられている中小企業など、そもそも良いものづくりを届けたい方々などの利用が数多くあります。このような方々の姿や想い、商品を紹介するプラットフォームが、資金調達を強くイメージさせるいわゆる「クラウドファンディング」という表現でいいのか、というような話です。

また寄付のような慈善活動のイメージが強いこともクラウドファンディングサービスと評されることに違和感を覚える理由の1つでした。優れた腕を持つ職人さんの作品を購入する際に抱く感情は「この素晴らしいものとこれからの人生を共にする」といったようなワクワク感が本当のところで、寄付という感覚が入るのは違うのではないかという考えでした。

その本質に寄り添いたく、“応援購入”という言葉を独自で作りました。日常よくある「ただ単に安いから買う」といった動機や、寄付のような「その人の境遇が気の毒だから、モノはなんでも良いから買う」といった慈悲的な動機ではなく、「それが実現した未来にワクワクし、実現を応援する気持ちを持って購入しよう」という新しい価値観に寄りそう提案です。

サービスの中で掲載されているプロジェクトはアイディア段階だったり、プロトタイプやコンセプトモデルが出来上がったばかりなフェーズのものも多く、「このようなものが出来上がる予定です」という詳細を事業者(以下、実行者)の想いとともにご紹介し生活者から応援購入を募るというのが基本的な仕組みです。仕組みだけを見ればクラウドファンディングと近しいビジネスモデルを活用していますが、言葉に付随する一般的なイメージからくる誤解を払拭したかったんです。

Makuakeを司るシステムはユーザーへ向けて日々改善活動を続けていますが、まだ新しい概念の仕組みであることから、その良さが手放しで伝わるユーザーは限られます。ましてや、オンラインサービスですからインターネットに馴染みのない人にとっては、存在すら知ることが難しい。

なので、実行者の伴走役としてプロジェクト掲載までをサポートする弊社のキュレーターが、そもそもMakuakeの存在を知らなかった事業者さんと直接コミュニケーションを取って仕組みを解説するなどのアクションは日常的に行われています。加えて実行者がプロジェクトの起案時にキュレーターによるヒアリングのもと、当該プロジェクトの魅力引き出し・再発見や審査法務による実現性確認など、システムで表現できる仕組みだけでは実現できないことがたくさんあります。

ゆえにMakuakeのプラットフォームとしては「システム」だけではなく「人」の存在感もとても大きく、サービスの運営体制がハイブリッドです。
この「人」と「システム」が互いに強みを活かしあっている当社ならではの体制は、システムだけでガチガチに構築してしまっている仕組みと比べるととても柔軟なので、変化に対しての対応スピードが速いんです。

――システムや仕組みにおいて普通のECとの違いを教えてください。

生内:例えばコンビニでおにぎりを買い、食べてお腹いっぱいになって嬉しくなりますよね。これが皆さんがよく知ってる「購入」です。

一方で、Makuakeが提供する「応援購入」とは、購入するというアクションを通じてその商品やサービスを生み出した人を応援することができるというプラスαの面白さや嬉しさがあり、そこには通常の購入とはまた違うワクワク感があります。そのようなワクワクを感じていただければと思いながら商品がお手元に届くのを待っていただきます。Makuakeではこれから作られる商品を予約購入していただく仕組みなので、プロジェクト掲載期間中にサポーターから集まった応援購入金額を実行者さんに先行してお渡しして、新しいモノやコトができあがるという仕組みです。いわゆる受注生産型ですね。プロジェクト終了後、平均3ヶ月後にできあがるものを待つ時間も含めて楽しみながら買うという感覚が、すぐに商品が手に入る通常のEC取引との違いの1つです。

待つ楽しみを感じていただきたくてまず最初に提供を始めた機能は「活動レポート」。創業10年目でもまだ全然完成形ではない「待つ楽しみ」

生内:応援購入してからお待ちいただく期間についての捉え方は様々で、注文したものがすぐに手に入らなくて悲しい、一刻も早く欲しい!という見方もできます。しかし、完成する前の「これからできあがろうとするもの」に対しての購入だからこそ、それが出来上がる過程も含めて応援する感覚が得られるというのもまた事実です。

そんな感覚を味わっていただくには、届くまでの間をいかに楽しく待っていただくかどうかが重要です。そこで我々のサービスには、各プロジェクトページ内に「活動レポート」があり、プロジェクト掲載後の制作期間中に、今どのような段階なのかを実行者さんからサポーターに向けて随時発信していただけるようにしています。例えば、「今日このようなパーツができました!」「試作品が出来上がりました!」など、出来上がりまでの過程や実行者さんの熱意やひととなりがわかるエピソードなどです。

サポーターさんは応援購入をした時点で新しいモノやコトが出来上がる物語の一部になっています。お気に入りの小説やゲームを楽しむように、自分が足を踏み入れたプロジェクトの物語を楽しんでいる、Makuakeでの「応援購入」という購買体験はそんな感覚に近いです。なので、活動レポートは機能としても10年目を迎えますが、これを通じた実行者さんとサポーターさんの交流は、ワクワクして応援購入してもらったプロジェクトの実現を楽しんでいただく上では非常に重要なんです。

ただ、僕らのロードマップの中でも「待つ楽しみ」はまだまだもっと魅力的な完成形があると考えています。第2の活動レポートだったり、活動レポートの大幅なアップデート計画だったり、自社の中でもさまざまな角度で検討が行われていますから、近いうち、皆さんにお届けできるのが楽しみな分野の一つです。

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――一方で、このシステムの難しさはどのような点ですか。

生内:最も難しいのはプロジェクト一つひとつをチェックする審査のプロセスで、特徴的なポイントは、
① まだ出来上がっていないプロジェクトの実現性を担保する難しさ
② 既存のルール解釈をアップデートし続ける
③ 同水準の審査クオリティをメンバー間で保てる仕組みづくり
です。

① まだ出来上がっていないプロジェクトの実現性を担保する難しさ
審査のステップでは主に「実現可能性」について厳正な審査をしています。プロジェクトを掲載しものづくりを実際に進めるのは実行者であるプラットフォームという特性上、応援購入を集めたものの、商品を作りきれないケースはゼロではありません。そのためにプロジェクト実施前の段階で、専門チームが入念にチェックをしているのです。

このプロセスは奥が深くて詳細を一言で語ることはできませんが、実行者さんの基本的なプロフィールを始め、作ろうとしているものが消費者向けのあらゆる規格に合致しているかどうかなど、さまざまな角度からできる限りの確認を行ってます。まだ一般的に販売を開始してないものを取り扱うプラットフォームだからこそのユニークなプロセスです。

② 既存のルール解釈をアップデートし続ける
審査には①のような守備的な側面だけではなく、時には社会の仕組みや既成概念を変えるかもしれないような大きなポテンシャルを内包した面白い側面もあります。例えば、これはマクアケの例そのものではありませんが、日本の電動アシスト自転車を取り巻く市場は、1993年にYAMAHAが初代PASで行政・関係団体の認可を経て発売に漕ぎ着け( https://www.yamaha-motor.co.jp/pas/campaign/25th/history.html )、その業界の幕を開けました。

それまでは自転車と原付の間に位置する製品カテゴリが存在せず、動力源がついていれは=ヘルメット着用(原付扱い)という法律しか存在しませんでした。

その後、電動アシスト自転車を取り巻く法律は2000年代に入ってからもより実用性に長けた製品づくりを目指す様々なメーカーの働きかけによって動力調整基準の変更など、目まぐるしく変化( https://ja.wikipedia.org/wiki/電動アシスト自転車 )しました。マクアケでもそうしたカテゴリにチャレンジしているプロジェクトはたくさんありますし、一時期Makuake上でもいくつかのチャレンジがあった自転車の延長線上に原付の概念を持ってきたような斬新なコンセプトの「ペダル付き原付スクーター」は、市場の中で新しい製品カテゴリを開拓しました。

せっかくいいアイデアなのに社会にそれをカテゴライズするルールがないことで「法律上の製品基準もクリアできている、乗車時の快適さもそれなりにあり、だけどこれは“何として”売ったらいいのか?」などと事業者さんが「自分たちが生み出したこれをなんと呼ぶべきか?」と悩んでいるケースはたくさんあります。それに対して、「こういう解釈であれば従来あったこのカテゴリの新しい製品として販売可能」という新しい基準・解釈を見出し、新商品が属するべきカテゴリを見出すことができれば、その誕生を後押しすることができます。

自転車の延長線上にあるペダル付き電動スクーターというカテゴリはさらに進化を続けていて、近年では自転車のようなペダル付き自転車からの派生だけではなく、キックボードタイプなども参入していますし、Makuakeでも当然取り扱いがあります。

Makuakeにお申込みいただくチャレンジはどんどん多様化していますから、審査のプロセスもどんどんアップデートしていく必要があります。変化のスピードは速く、追従は大変ですが、Makuakeがあらゆるカテゴリのチャレンジプロジェクトを幅広く受け入れることができている重要な鍵のひとつです。

③ 同水準の審査クオリティをメンバー間で保てる仕組みづくり
マクアケでは審査プロセスを柔軟に進化させるため、あえて仕組み化を最小限に留めています。一方で、お陰様で取り扱うプロジェクト件数は着々と増えており、審査を担当するチームもそれに応じて拡大しています。

そんな中で近年になって審査のスピードとクオリティを保つため、仕組み化範囲を徐々に広げています。仕組み化はしすぎるとどうしても対応の柔軟さが損なわれてしまうし、仕組み化している範囲が少なすぎると審査メンバーの負荷がどんどん上がってしまいますから、そうしたバランスを鑑みながら少しずつ慎重に実装しています。

また、現在のプロセス状況だけをスコープしてシステムを実装してしまうと、変化の激しいプロセスの中ですぐに使えなくなってしまうような、寿命の短いシステムになってしまいます。こうした事態を可能な限り避けるべく、審査のプロセス事態を時系列で観察した上で業務をモデリングするようなことも行っており、システムと人が一丸となってアジャイルな審査体制を実現しています。

この3つの点が最も難易度が高く、日々やり方も試行錯誤し続けています。
その甲斐あってか、Makuakeでは不測の事態に見舞われるプロジェクトは年間でも数えるほどしかありませんし。

ここはこれからもこだわりをもって強化し続けていきたいと考えています。

次回以降、開発チームが具体的にやっていることの紹介なども交えながら、Makuakeのシステム・プロダクトの面白い側面を何回かに分けて紹介しようと思います。

(インタビュー、文=伊藤秋廣(エーアイプロダクション))

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