逆境受験(ひとりぼっちの2ヶ月戦争)第25話[またまた戻る]
【前回までのあらすじ】
中学3年のヒメちゃんが入塾してきたのがクリスマスの日。受験まで2ヶ月しかありません。
入塾には、お断りすることも考えました。受験までの時間もなく、第1志望校合格は完全に無理な成績だったからです。
学力テストは、志望校合格最低ラインより約50点以上不足。内申点合格ラインは最低ランク。(学期末テストで成績アップが絶対条件)
しかし、学期末テストまで2週間しかありません。母親の哀願に入塾を承認しました。学期末テスト対策で数々の難問が‥‥。
<学期末テスト英語>
現在分詞の例文で説明しながらヒメチャンに確認を何度もしながら授業を行いました。
この時、基本文法を忘れないようにするため説明途中で何度も自分の考えを言わせます。決して、教師の一方的な説明で終わらないようにしなければなりません。
ヒメチャンのように成績が最下位に近い生徒は、学校や塾の授業を一方的に受けています。授業で指名されることもない(指名されるる生徒は、成績の良い生徒がほとんど。)ので授業内容を理解しなくても関係ないという考えでいます。
ですから、授業に参加させるように受け身授業でない【能動的授業】を行う必要があります。
私『現在分詞の例題を数問説明するよ。』
少しでも理解したら褒める。この繰り返しで授業を行います。
ヒメちゃんのように成績が非常に低い生徒は、怒られたり注意されたり揶揄されることが多く褒められることなどほぼありません。
親からも『何でできないんだ!』『勉強しないから成績が悪いんだ!』
『携帯ばかりしてないで勉強しなさい!』というように怒られてばかりです。
私『次のレベルにいくよ。』『今度の例題は、日本文から英文にして現在分詞の部分に下線を引き理由も書いてね。そして、基本文法の名詞にも別の色で下線を引いてね。』
例題
私はピアノを弾いている少女を知っています。
I ( )the ( )( )the ( ).
ヒメ『先生、例題の答えは何とか分かるんだけど文法の名詞が‥‥。』
私『名詞?』『見分けられない?』
ここで、またまた1年生に戻らなくては‥‥。学期末テストまで残り10日しか‥‥。
次回、第26話【続く試練】