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UXとオフィス


再び、オフィス空間へ人が集まる回帰現象は起こるか。



これからオフィスはどうなっていくのでしょうか。
戦後日本の働き方は、時間と場所の一致を前提としていました。同じ場所に集まり、同じ時間に始業する。

しかしテクノロジーの伸展、特にリアルタイムな映像と音声の双方向通信が、誰でも安価で気軽に利用できるようになったことで、仕事における場所の不一致が可能になりました。

COVID-19パンデミックによってその実効性が証明されることになったいま、業界にもよるけど、テクノロジー企業に勤めるような若い世代は ”オフィスにはもう戻りたくない” と考えている節があるようです。主従関係にある両者が願うことは、


「オフィスに戻ってくる事が楽しい事であってほしい」


といったところでしょうか。今後オフィスのあり方は企業にとってその会社の体質を感じられる、アイデンティティの一つとなっていくかもしれません。


「最高の建築物とは、用途の変更が容易であるもの」

スチュアート・ブランドは言いました。


オフィスビルは働く機能だけでなく、生産性を担保するための複合的な用途になるべきじゃないかな。知覚を刺激される多種多様な仕掛け、出会いや発見も含めた創造消費型の複合施設に。そこに行くことでしか得られない偶発性、突発的なシナジーが発揮されるような ”セレンディピティ” の設計が重要になっていくと思います。

実際にはバランスも大事で、一日中コラボレーションをしているわけにいかないので、一人で集中できる個人ブースのような生産室も必要だけど。オフィスは作業や用件を済ませるためだけの “ 井戸で水をくむ ” 的なものから、信頼関係の構築やチームワーク向上を確かめ合う ” 焚き火を囲む “ 的なものに存在理由が変わっていくことでしょう。

1 階に社員食堂_
オフィスの 1 階に社員食堂なんてどうだろう。自社ビルでも賃貸ビルでも、ビル側のインフラとして関係者が運営する。グランドレベルに誰でも利用できるカフェやレストラン。社員でも市民でも観光客でも…誰でも。

堅苦しい会社のエントランスの使われない受付があるくらいなら、気軽に入りやすくなる会社の給湯室を 1 階に持ってくるのもいい。そこで多様な交流と、幸福な時間を送れる時空間を。

現時点でテクノロジー的に再現するのが難しいのは「味覚と嗅覚」だといえます。視覚と聴覚は再現できつつある。だからこそオフィスに集まる為のトリガーとして、人を自然に引き寄せる “ 食の力 ” は有効だと思う。

「食」をトリガーに。
” 生産性 ”だけではない魅力的なオフィスを。

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