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評価制度の透明度と納得感

はじめまして、おくだです。FORCASのUIデザインを担当しています。
インターネットはこわいところなので個人の情報は極力出さない姿勢でやっております。

私は今年の1月に入社しました。
昨年の3月から12月までは、ユーザベースで週に2日ほどUIデザインのお手伝いをしており、その流れでお声がけいただき入社に至りました。

さて突然ですが、私がユーザベースへの入社を決めた理由の一つに
「評価制度の透明度の高さ/評価の納得感の高さ」を感じたという理由があります。

今回は、ユーザベースの、、、というか、私が所属しているSaaS Design Division(通称:DESIGN BASE)で、デザイナーの評価がどのように行われているのか、また、評価を経験して私が感じたことなどを語りたいと思います。

1.そもそも評価ってなんだろ

今回お話したいのは、いわゆる人事評価制度のことです。
私がこれまで所属してきた会社で経験した評価は、「上司が一方的に部下を評価する」という形がほとんどでした。
一般的な、とりわけ会社員にとっての評価は、この形が多いのではないでしょうか。

私はこの評価の形に強い違和感を感じています。

100%正しい評価なんてあるわけないのは理解していますし、期待しているわけでもないです。
上司と部下の関係性であったり、会社それぞれのやり方もあるので、一概には言えませんが私が居た会社では評価軸すら開示されず、どうやって何を評価しているのか、全く見えなかったんですよね。
この形はあまりにも一方的に見えて、嫌で嫌でたまりませんでした。

なんで人が人を評価するんだろ。しかも勝手に。
自分の知らないところで。

ちょっと子供っぽい意見かと思われるかもしれません。
会社というものを理解していないという部分もあると思います。

家庭、会社、学校など様々な場面で人が人と関係を持てば、無意識に「評価する/される」ものなので日常茶飯事だよなと思いつつ、この人事評価制度ってのがどうにも気に入らなかったんですよね。
じゃあ一体どういう評価の形を望んでいるのか。答えがわからず、ずーっともやもやを抱えていました。


2.3ヶ月に一回行われる「360度FB」

ユーザベースでは、3ヶ月に一回みんなでお互いの良いところと伸びしろを率直に伝え合う「360度FB(フィードバック)」というものがあります。
これがいわゆる「人事評価」にあたるものですね。


360度なので、上司から部下という形ではなく、自分がフィードバックしたい相手にフィードバックをするという仕組みです。

DESIGN BASEのデザイナーは全員、お互い評価し合うために、ポートフォリオを作ります。自分が何をしてきたかをプレゼンをし、自分がどうなりたいかなどを織り交ぜて自己評価をします。

みんなのポートフォリオをみて、それに対してフィードバックをしていくわけです。

ポートフォリオを元にフィードバックすると言っても、なにをどのようにフィードバックするんでしょうか?
もちろん好き勝手にするわけではないので、なにか軸が必要ですね。


3.汗と涙の結晶「デザイナーコンピテンシーマップ」

ユーザベースでは、評価にコンピテンシー(職務ごとに定義された行動特性)を用いています。
そして我らDESIGN BASEには、デザイナーを評価するための「デザイナーコンピテンシーマップ」というものが存在しています。
これがいわゆる評価軸になっているわけです。

内容は、大きく「Value」「Execution」「Edge」の観点を基準に、
デザイナーの職能に特化した評価軸が細かく定義されています。

詳しい内容をお見せできないのが残念ですが、例えば、「UIデザイナーであることに必要なことはなんだろう?」と想像してみてください。
情報設計力はもちろんほしいよな、でも情報設計力って具体的にどのような力?
フロントエンド領域も触れる?どのくらい触れる?

などなど、でしょうか。

どうでしょう、なんとなく想像できましたか?

私はこのデザイナーコンピテンシーマップを最初に見たときに、目眩がしました(笑)
同時に、何をどうやったらここまで定義できるんだ!と、とても驚きました。

----これ、誰がどうやって作っているんだろう。誰がどうやって決めているんだろう。

実は、これメンバー全員で考えています。
といっても今まではメンバーの意見を取り入れつつ、リーダー層が中心となって夜なべをしてアップデートが繰り返されてきたわけですが、
今期からはメンバー全員で内容を議論して決めるスタイルになりました。
言語化を繰り返し、理由を明確にし、納得感が得られるようにみんなで考えて議論していきます。

このデザイナーコンピテンシーマップを使って、DESIGN BASEのメンバー全員に対して評価をつけていきます。
つけた評価は、独自の計算ロジックによって数値化し、タイトル(職位)が決まっていきます。

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↑おくださんがマウスでいっしょうけんめいかいた評価の流れの図(小さくなっちゃった…悲)


4.フィードバックをした/うけた


3月末、入社後初めてのフィードバックを体験しました。

ここまで詳細なフィードバックをしたことがなかったのですが、デザイナーコンピテンシーマップのおかげで、普段仕事で関わらないメンバーに対しても大きく迷うこともなくフィードバックすることができました。

これを基準に自分も同じようにフィードバックされるんだなと考えると、頼もしいような気分になったのを覚えています。
同時に、自分にできることが少なく思え、評価がどのようになるのかの不安感もありましたが、このコンピテンシーマップには納得感となによりみんなで作っているという信頼感があったので、その不安も一瞬のものでした。

そして、フィードバックをうけた時の話です。
DESIGN BASEのメンバーやDESIGN BASE以外の一緒に仕事をしている人たちからもらったフィードバック、そしてタイトルについても伝えてもらいます。結果はとても細かく伝えてもらい、納得感は十分得られたと思っています。

良いところだけでなく、伸びしろについても率直にフィードバックをもらい、すこし恥ずかしさも感じましたが、なんというか嬉しかった。
と同時に申し訳ない気持ちになりました。

なぜか。私は今回、自分以外の誰にも伸びしろを書けなかったから。

相手の良いところっていくらでも出てくるんですよね。積極的に相手に伝えたいことだし。でも伸びしろは、絞り出そうとしても全然出てきませんでした。

少し話は逸れますが、ユーザベースの7Valuesの中に、「渦中の友を助ける」というものがあります。
7Valuesの中でこれが一番グッと来ているのですが、自分自身これができていないという自覚があります。
私は昔から自分以外のことに目を向ける事が得意じゃないし、一つのことしかできない質。
いつも自分のこと、目の前のことだけで一杯一杯になってしまい、渦中の友に気づけない。
だから伸びしろも見えないのかなと考えました。
自覚していたけど、なんかショックだったな。

単純に嫌われるのが怖くて伸びしろが出てこなかったという側面もあったように思います。入社して三ヶ月、毎日誰かと仕事をしているものの、リモートという状況。人見知りが激しい私は、人に馴染むのにとても時間がかかります。率直に思ったことが言えるほど、自分の中でメンバーや会社との距離が近くなかったのかもしれません。

コロナ禍で入社した私は、会社のメンバーで実際に顔を合わせたことがあるのは2人だけです。
DESIGN BASEのメンバーとは一度も実際に会ったことはなく、リモートでしか顔を合わせていません。
こんな状況だからこそ丁寧にコミュニケーションを取り、せめて今より一歩だけでいいので、周りのことにも目を向けられるようになりたいと、今回のフィードバックを通じて強く感じました。

5.おわりに

理由を明確にし、論理で説明し、誠実に相手に伝え、お互い納得する。
これが、DESIGN BASEの評価です。
私はね、これがね、すごい好きなんです。
こんな誠実な評価制度、他にないんじゃないかと思ってます。

結局、「どういう評価の形を望んでいるのか?」という問に対しての答えはまだふわふわしていますが、
コンピテンシーと360度FBには制度としての納得感の高さを感じています。

私の感じた評価制度の透明度と納得感の高さは伝わりましたか?
文章があまり得意ではないので少々不安ですが、読んでくださっている方に伝わってるといいな。
ということでおしまいにし…

あれ?興味持った?ユーザベースに興味持ちましたね?
そこのあなた!こちら!こちらをチェックしてみてくださいね!

そしてデザイナーの評価について興味を持った方!B2B SaaS Business CDOの平野さんが語っている記事はこちらです。是非チェックしてみてください。

ユーザベース・アカツキ・たき工房が語る「デザイナー評価のリアル」
https://bizdez.vivivit.com/study/425305