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「人のやらないことをやる」

1946年5月7日(75年前)にソニーグループの前身である、東京通信工業株式会社は設立された。

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1946年(昭和21年)に東京通信工業の設立趣意書には、「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」という言葉を書いたことは有名な話。

真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由闊達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設

戦後間もない頃である。

設立趣意書には「技術者たちが技術することに深い喜びを感じ、その社会的使命を自覚して思いきり働ける安定した職場をこしらえるのが第一の目的」とも書かれている。当時の社員は、生き生きと働いていたに違いない。

その後、1958年に「ソニー株式会社」へ社名を変更する。

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冒頭の言葉(このnoteのタイトル)は1981年のソニーの入社式での井深大さんの言葉である。

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当時から「イノベーション」という言葉を使っているのが、ソニーらしく今に脈々と受け継がれるカルチャーであると感じる。

人のやらないことをやるということは、なんでもないようですけれども、非常に勇気がいることであり、むずかしいことであります。しかもそのやったことは世の中の役に立たなければならない。イノベーションというのは、そのできたものが世の中に大きなインパクトを与えなければならない。大きな利益、幸福を与えるものでなければならない。

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その後も新しいことに意欲的に取り組む姿勢は脈々と受け継がれる。

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たくさんの「日本初」を生み出しすのがソニーのカルチャーだ。

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時の平井社長は「規模を追わずに違いを追う」ことに取り組んだ。

その言葉にも、冒頭の「人のやらないことをやる」カルチャーを企業文化に据えて、「機能価値」と「感性価値」の二つを融合を意識させ、マーケティングの「情緒的価値」を自社の言葉に落とし込んでいった。

先日、2021年3月期の連結決算では1兆1717億円の最高益となった日経の記事は記憶に新しい。

日経には「ソニG、最高益1兆1717億円 ゲームは音楽好調」との見出しで「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要で、ゲームや音楽などエンタメ事業がけん引」と紹介された。今や稼ぎの主流はコンテンツとなっている。

ソニーは2019年1月に次のパーパス(Purpose)を掲げた。

クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。

2019年のESG説明会においてプレゼンをした神戸常務は「社員が同じベクトルで業務に取り組めるよう考慮し、改めて『パーパス』という言葉が一番フィットすると考え、決めた」と、オルタナの取材にて語っていた。

マーケティングに関しても、クールな表現を生み出すソニー。これからも「人のやらないことをやる」カルチャーから、前例のない取り組みをたくさん打ち出して欲しい。企業経営にもダイバーシティーをもたらすソニーにこれからも熱い視線を向けていきたい。

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