神戸大学のネーミングライツ・パートナーに。「SynergyMarketing 101 Studio」が誕生しました!
当社は、神戸大学の六甲台第1キャンパス「社会科学系図書館1階 ラーニングコモンズ」のネーミングライツ・パートナーに選ばれました。7月25日(火)には、オープニングセレモニーの開催を迎えることができました。
今回は「SynergyMarketing 101 Studio」が誕生するまでのクリエイティブプロジェクトについて紹介させていただきます!
はじめに
ネーミングライツ取得にあたり、わたしたちコーポレート クリエイティブチームにて制作全般を担当しました。
主には、当該エリアの①愛称ネーミング、②施設の入口や室内に掲示するサインボード(看板)、③インフォメーションボードの制作です。
2023年の年明け、真冬の現地視察からスタート!
ネーミングライツのクリエイティブは、当社はもちろん、今年始まったばかりのわたしたちのチームとしても初めての経験です。
まずは、神戸大学へ現地視察に行きました。
六甲山の麓を切り開いて造られた神戸大学の六甲台第1キャンパスは、神戸港を見下ろすことができ素晴らしい景色でした。
(しかし、1月中旬だったので強風が吹き荒れ、極寒でした!)
六甲台第1キャンパスの敷地の建物は、鉄筋コンクリート造で外壁はベージュ系のタイル張りの造りが多く歴史を感じさせるものばかりでした。
国の有形文化財である社会科学系図書館内に入ると、照明は若干暗めで落ち着いた空間を演出されていました。重厚感のある階段、そして上部天井にはアール・デコのステンドグラスが飾られ、厳かながら穏やかな雰囲気に包まれます。細部にまで充実した意匠をまとった場所という印象を肌で感じることができました。
神戸大学では、すでに12箇所のエリアでネーミングライツが実施されていました。そのいくつかの施設と当社のネーミングライツ施設である「社会科学系図書館1階 ラーニングコモンズ」を巡る中で、当社はどのように差別化することができるかを模索しました。
持続的に取り組むためのコンセプトづくり
現地視察後、さっそく当該施設の愛称となるネーミングを考えることに。
しかしながら、ネーミングを考えるにしても、いくつかの問いにぶつかり向き合います。
なぜ、いま当社は大学ネーミングライツをするのか?
協定締結してプロジェクト終了~!になってしまわないか?
当社の取り組むべき課題のどこに照らし合わせていくべきか?
大学ネーミングライツ自体、当社にとってはじめての取り組みでありチャレンジの領域でした。このチャレンジの機会を、当社の課題を解決する持続的なプロジェクトにするためにも、このような問いの答えとなるコンセプトからデザイン設計することが必要で一番大切なところです。
当社が将来に向けて継続的に競争優位性を維持し続けるには、当社の企業文化にマッチした未来の人材獲得をしていくための投資や活動が必要であるのはすでに既知の事実。現在もそして将来さらに、AIに代替えできない自律したマーケティング人材の不足が懸念される今、大学ネーミングライツもひとつの取り組みとして地道にやっていくべきだと考えています。
そんなことを考えながら、当社のビジョンやミッションと中期経営計画などからブレイクダウンして、位置づけや方針を定義することを検討し、学生向けの取り組みとして採用マーケティングのシナリオとそのコンセプトを最初に作りました。
1. ネーミングを決める
続いて、コンセプトを決めたので、それを軸にクリエイティブに落としていきます。
まずはネーミングを決めます。
神戸大学や他大学のネーミングライツの愛称を調べ、参考にしたところ、
「企業名+○○○」というのが鉄板。以下のようなワードが多かったです。
自習室:Learning Commons、Studio
教室:Room、Lab
休憩室:Lounge
MTGルーム:Session
食堂:Dining
奇をてらった愛称というより、わかりやすさを重視している印象ですね。
そこでネーミングで「重視するポイント」は以下に定義。
認知度向上のため当社呼称を含める(例:SynergyMarketing+○○○)
関係者や在学生にとって、記憶に残ること(わかりやすく馴染みやすい or 特徴的)
他社のネーミングライツとの差別化/ユニークさ
当社の価値観や当社らしさが伝わる
そしていくつかの案を出し、役員へのレビューを経て、「SynergyMarketing 101 Studio」に決まりました!
わたしたちのバリューである「101点のサービス」から「101」というワードを選定し、ネーミングに込めています。
「101点のサービス」は、創業以来一貫して大切にしている姿勢であり、採用面接の現場でもよく会話に出てきたりします。それは当社の特長として共感を得やすく記憶に残りやすいという「当社らしさ」通して意志を学生向けて伝えていきたいと考え、決定に至りました。
2. サインボード(看板)のデザイン
ネーミングが決定したら、ネーミングの看板制作へ。
図書館内はとても厳かな雰囲気で統一されており、その雰囲気を壊さないデザインを心がけることを優先しました。
すでに図書館内に設置されている案内板は、黒い表面と赤い側面のパネルで統一されていました。よって入口ドア横に設置するサインボードもその統一感を損なわず、黒地にロゴを配置、側面は赤くすることで、違和感のない雰囲気を作ります。またスポットライトでふんわり照らすことで黒が重たくならない温かみを演出しました。
逆にラーニングコモンズ室内は明るく、真っ白な壁や柱が目立ちます。落ち着いた色味でクラシカルな木製の腰壁と高い天井は開放感の得られる空間でした。
ここでは、クリアなパネルを採用することで、面での重たさや柱の質感が隠れないデザインに工夫をしています。
3. インフォメーションボードの制作
入口ドアから入ってすぐ横に設置されるインフォメーションボードは、1300 × 1050mmの大きめなパネルです。イメージ的によく駅とかで見かける企業広告のサイズ感でしょうか。
(昨年までデジタルマーケティングを担うチームのマネジメントをしていたので、数十年ぶりのドデカ広告のデザイン制作に向き合いました。)
まずはコンセプトを軸に置き、ラーニングコモンズを利用する学生向けにどんな訴求をしていくかを考えるため、当社の新卒採用チームメンバーに、就活中の学生はどんな思考や興味を持っているのか?などをヒアリング。
また、在学生にはまだ就活は先のこと、と視野に入っていない可能性もあるため、小難しく当社の事業を細かく説明するのは興味に変わらず響かなそう。どういうインパクトがあれば、興味に変わり記憶に印象付けられるか?
そんな目線でキーコピーやビジュアルをデザインしていきました。
「当社らしさ」としてネーミングにも込めた「101点のサービス」は、学生にもわかりやすい姿勢であり一番に届けたい。
デザインパターンを複数案作成した中で、今年4月に入社した新卒に若者目線でデザインの好みやパッと見て印象に残るものはどれか?など意見をもらいブラッシュアップを重ねました。
そして「101点のサービス」を「+1」とシンプルかつインパクトのある表現で、目につくデザインに。当社がポリシーとしている「101点」をメインで伝えていくのではなく、学生向けにはまずは「+1点」の姿勢を知って共感してもらいたいな、という願いを込めました。ちなみに、背景写真には当社の本拠地である大阪市の夜明けの写真を採用しました。
採用シナリオでは、まずは神戸大学の在学生に広く当社を知ってもらう、認知フェーズです。なかなか成果を数値で表すことは難しいですが、単純計算するとこのラーニングコモンズを利用する在学生の人数×利用可能日×契約期間3年というような数にはリーチできると考えます。その上で、採用シナリオへの実現につなげるため、より深く浸透するための企画を継続的に行うことで興味や関心に変化するような取り組みがこれから必要になってきます。
ひとつには、わたしたちの「マーケティング会社の働き方」がどういうものなのか?がわかるようなコンテンツサイトを用意し、QRコードからアクセスできます。今後、当社に興味を持ってくれた在学生とのコミュニケーションの機会となるひとつの導線として設計しています。
さいごに
真冬の現地視察からはじまり、季節は夏に。6月に施工完了、そしてオープニングセレモニーを迎えるまでの約半年、新たなチャレンジのひとつがスタートしました。
クリエイティブディレクターとしてコンセプトやデザイン設計と制作までを担当させてもらったことをきっかけに、今後の採用マーケティング活動、そして未来の就活生とのよりよい出会いの場づくりなど、さまざまな企画をデザインサイドから支援していければと思います!
オープニングセレモニー開催時のプレスリリースや「SynergyMarketing 101 Studio」誕生のお話は、以下もぜひご覧くださいませ。