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なぜ採用時のマッチング率が低くなってしまうのか。

 そもそも、なぜ採用時のマッチング率が低くなってしまうのでしょうか。それは、条件だけを示している場合が多いことが考えられます。
 多くの医療機関が、医師や看護師などのスタッフを募集するときには、募集要項に月給や勤務時間、残業の有無や仕事内容、福利厚生などの条件を掲載しています。また、求職側もその条件で検索し、自分にマッチした病院を探しています。確かに条件の提示は重要ですが、条件からは医療機関の雰囲気や他の医師や看護師との関係性、仕事のしやすさややりがいなどは見えてきません。

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 また、医師や看護師の場合はそれだけではなく、他にも知りたいことは数多くあるものです。例えば、症例としてはどのような手術が多い病院なのか、専門医としてライセンスを維持できる医療機関なのか。専門医になるためのサポートを具体的にしてくれるところなのか、自分が苦手とする治療を求める患者が来たときには外部の病院と連携がとれるのか。他にも、どのような医療機器が入っているのかも気になるところでしょう。

 例えば、麻酔科医であれば、麻酔科の情報だけでなく外科の情報も気になります。どのような手術が多く、緊急があるのかないのか、専門医が維持できるかどうか、外科はどこの大学出身で、どれくらいの年齢の方が多いのか。例えば、産婦人科で無痛分娩を行っているのかいないのか、小児外科があるのかないのか、それらを対応してもらえる麻酔科の専門分野の先生はいるのかいないのかなど、知りたい情報は多種多様に及ぶかと思います。

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 このように、就職先を探すときに求職者が知りたいことは山ほどあるのです。勤務時間や月給などの条件だけを提示していたのでは、求職者の隠れたニーズに答えることはできません。条件を示すだけの従来の求人広告では、マッチング率を上げることは難しいのです。

医療機関のブランディング~求人・集患の秘訣~【著者:株式会社DEPOC代表取締役 安岡俊雅】

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